ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

白ひげ食堂 @滋賀県高島市

2020年04月04日 | 滋賀県(老舗)

琵琶湖の西湖岸にある食堂「白ひげ食堂」へ。店は湖岸道路脇にあり、店名の通り「白髭神社」の横にある。創業は昭和27年(1952)とのこと。桜の開花前(訪問3月)とはいえ湖岸道路はドライブをする車が多く神社への参拝客も多いので、店横の仕切られていない砂利の駐車場に車を停めるのにも難儀した。店に入ると土間にテーブルが4つ、小上がり席が2つ。広くない店内に給仕のおばちゃんが3人も居て繁盛ぶりがよく分かる。満席だったが相席でテーブル席に座らせてもらった。注文したのは看板にもあった「豚汁」と、壁の品書きにあった「きつね丼」。周りは「豚汁ラーメン」とやらを食べている人が多かったかな。入口脇にはおでん鍋が湯気を立てていたので鍋から自分で「梅焼き」を皿に取り、席に戻った。

「梅焼き」はおでん種で、梅の花の形に抜かれたはんぺん。牛すじも入ったおでんつゆをたっぷりと吸って膨らんでいる。ふわっとした口当たりだが弾力もある。酒でも呑めれば最高だけれどそうもいかない。しばらくして碗に入った「豚汁」とプラスチック丼に盛られた「きつね丼」が届いた。豚汁は白味噌で大きめに切った豚バラ肉や揚げが入っていて、刻みネギが散らしてある。「きつね丼」は揚げ、玉ねぎ、長ネギなどが入っていて、まるですき焼きのような甘めの醤油たれ。ちょっと自分には甘いが、これをガツガツと掻き込んで豚汁をすする。旨い。後から見たら奥のガラス棚には出来合いのおかずも並んでいたようだ。何があったのか見てみれば良かったナ。おばちゃんを呼んで勘定してもらう。でかいソロバンを弾いてくれ「また寄って下さいね!」と声をかけてもらった。(勘定は¥790)

 


 

↓ 湖岸に建つ「白髭神社」(慶長8年・1603・建造)。白髭神社は全国にあるが、こちらが総本山なのだとか。本殿は国の重要文化財に指定されている。道路の向こうの湖の中には鳥居が立っている。みな”映える”写真を撮ろうと道路を横切って渡るので結構危ない。後から知ったが神社の社務所が登録有形文化財に指定されているようだ。知らなかった…。

 

↓ こちらに来る前に立ち寄った小浜と京都を結ぶ「鯖街道」の宿場町、朽木(くつき)。そちらには「旧・朽木郵便局舎」(昭和13年・1938・建造)。ヴォーリズによるものだとされている。裏手に廻ると下見板張りの建物。雰囲気からすると住人の方が居るのかな。

 

 

↓ 朽木市場の通りには格子や柱がべんがらに塗られた建物が目に付いた。こちらは屋号の看板があったし、玄関口が広いので旅館か何かの商売をされていたのかな(建築詳細不明)

 

↓ 江戸時代、朽木氏の御用商人だった熊瀬家の「熊瀬家住宅」(建築詳細不明)。酒や醤油を扱った商人だそう。往時はこの近辺だけで17もの商家があったのだとか。

 

↓ 案内板によると道を挟んだ向かいに建つこちらの建物(建築詳細不明・)も熊瀬家のものだそう。

↓ 今回の旅程ではこちらの建物を観るのがメインだった。朽木市場にある近代建築「丸八百貨店」(昭和8年頃・1933・建造、のち増築)。3階部分が増築なのだとか。屋根上には大黒様の姿も(写真下4枚目)。国の登録有形文化財に指定されていて、現在は地域の案内所兼喫茶スペースとなっている。内部は随分と改修してある様子。周辺の集落は素朴なのでこんなハイカラな建物が建っているのが不思議なほど。

 

 

 

  

↓ 通りの所々に建っている煉瓦造りの柱は「立樋(たつどい)」と呼ばれる分水塔。山腹から引いてきた湧水を分岐してサイフォン式で水を汲み上げているのだそう。

 


 

 

めし・豚汁 白ひげ食堂

滋賀県高島市鵜川225-5

 

( 滋賀 しが 高島 たかしま しらひげ食堂 しらひげしょくどう 大衆食堂 麺類食堂 おでん ラーメン ぶた汁 近代建築 くつき 朽木市場 ウィリアム・メレル・ヴォーリズ ヴォーリズ建築 )

コメント
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