昔ラーメンの食べ歩きをしていた頃には限定の品が出る度に車を飛ばしていた岐阜県関市の「麺屋白神」へ。仕事終わりに外で食事を済まして家に帰ることにしたので通りがかりで寄ってみる。休日の昼間などは行列が絶えない店も、平日の夜は落ち着いた感じ。コロナ禍でっていうのもあるんだろうな。店に入ると券売機で”限定”のボタンを探すクセが残っていた。この日の限定「鯛とあさりの塩魚汁(しょっつる)ラーメン」とやらをポチッと。現店長の作品で、大手メーカーの企画に参加しているものだそう。ここで長く務める給仕女性に券を渡し、カウンターの端に案内され腰掛ける。こちら白神は当初から当時珍しかった”しょっつる”(魚醤)をラーメンに使っていたので、主人から伝授されたのなら鬼に金棒だろうなんて想像しつつ完成を待つ。
渡された鉢の水面には、でかいチャーシュー2枚、殻付きあさり5つ、鯛おぼろ、メンマ、青菜、ネギ、糸唐辛子と盛り沢山。主人は和食出身なのでおぼろも伝授されたのかな。ちょっとスープに溶けてしまうのがもったいないので、先にレンゲでスープをすくう。さすがにしょっつるとWスープの合わせ技、強過ぎるぐらいの旨味がある。手繰り出した麺はぱつんとした歯切れの中細麺。そして鯛おぼろを多めにすくって一緒に。うーん、鯛に特化して味わおうにも他が強過ぎてちょっと存在感が弱いかな。次はあさりを。ふっくらとした身で出し殻にはなっていない別添えのもの(多分)。旨い。チャーシューはしっかりと噛み応えのあるもの。最近やってなかったが、久しぶりに「雑炊」(ご飯茶碗にご飯と焼石が入ったもの)を追加。残ったスープを加えて雑炊様にしていただく。ラーメンのスープを全部飲み干したのはどれだけぶりだろうか。”鯛とあさり”と名前に付いていれば、もう少しすっきりとさせて鯛の風味を前に出して欲しい気もするが、これはこれで旨いのは間違いない。(勘定は¥990)
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岐阜県関市巾2-144-6
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