Idle Wild South (Deluxe Edition) / The Allman Brothers Band (2015)
最近になってしっかりと聴くようになったオールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)。今回購入したのはまだデュアン(デュエイン)・オールマン(Duane Allman)在籍時、1970年のセカンド・アルバム「Idle Wild South」のデラックス盤。45周年だか何かで何種類かの形態で発売されたようで、こちらはデジパック2枚組。オリジナル・アルバムに3曲のボーナス・トラック、それに1990年に「Live At Ludlow Garage 1970」(ジャケ写真下)として発売されたライヴ・アルバムが丸々付け加えられている。オールマン・ブラザーズ・バンドってどれもアルバム・ジャケットが地味で印象に残り辛いのだが、こちらはその中でも地味過ぎる代物。果たしてちゃんと売る気があったのか(笑)。
ただし中身はなかなか充実していて素晴らしい。プロデューサーはかねてからの知己、トム・ダウド(Tom Dowd)。南部のロック、ソウルを語るには欠かすことの出来ない名プロデューサーだ。アルバムは30分程度の長さだが、いきなりジャムっぽい「Revival」から始まり、ライヴでもお馴染みの曲や名曲「Hoochie Cooche Man」のカヴァーなどが並んでいる。ヴォーカルがメインではないので物凄く馴染み易いヒット曲っていうのは無いのだが、それはブルーズを起点とした彼らの特徴でもある。ただし地味ゆえにやはり当時も大ヒットとはいかなかったらしい。1年間に300回以上もライヴを行って地道に売り上げを伸ばしていき、次作のライヴ・アルバム「At Fillmore East」でやっと商業的にも成功したのだとか。
デラックス盤の彼らの真骨頂でもあるライヴの方は文句のない素晴らしい出来。臨場感を感じさせる歓声などはかなりオフ気味だが、2トラックで録音されたとは思えないダブル・ドラムならではの複雑な鳴りのドラムをバックに、デュアン・オールマンの繊細なタッチと澄んだ音色のギターが鳴り響く。自分は若い頃こういった10分、20分と続くジャムっぽい演奏主体のバンドのアルバムは一部の大好きなアーティストを除いてあまり得意ではなかったが、歳をとってそういった流れに身を委ねるような聴き方も出来るようになった。オールマン・ブラザーズも昔から持っているわりには長いことしっかり聴いていなかったが、最近はプレイヤーに入れる機会も多い。
オークションにて購入(¥510)
- Label : Mercury
- ASIN : B0157FDVPI
- Disc : 2
>エリザベス・リードの追憶
これディッキー・ベッツ作曲なんですね。今回クレジットを見て初めて知りました。
ちょっとラテン風味もあって、各プレーヤーに見せ所のある曲ですね。若かりし頃に
自分が苦手だった曲はまさにこういうインスト曲でしたが変われば変わるものです。
今ではすっかり好きになりました。