ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Miles Davis At Newport 1955-1975 / Miles Davis

2024年05月10日 | ジャズ

 

Miles Davis At Newport 1955-1975 / Miles Davis (2015)

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のブートレグ・シリーズ第4弾「Miles Davis at Newport 1955–1975: The Bootleg Series Vol. 4」。ニューポート・ジャズ・フェスティヴァルの演奏を年代順に並べたCD4枚組。全部ロードアイランド州のニューポートでの演奏かと思いきや、ずっと同じ場所でやっているフェスという訳ではないらしく、ニューヨーク、ベルリン、スイスなどでの演奏も含まれているとのこと。1955年から始まり、58年、66年、67年、69年、71年、73年、そして75年(1曲のみ)が収録されている。マイルスのブートレグ・シリーズの常として全てが未発表音源という訳ではなくテーマに沿って音源が集められているので、過去に発表されたアルバム(ジャケ写真下)が丸々収録されていたりしてやや水増し気味。

 

マイルスのキャリアは、それ自体がジャズの歴史といっても差し支えないぐらい音楽性も広範囲に渡っているので、ここでもかの名盤「Kind Of Blue」期から、第2期黄金クインテット期、そしてエレクトリックでロックと融合した「Bitches Brew」期などヴァラエティに富んだ演奏をまとめて聴くことが出来る。参加しているメンバーは物凄いのひと言。マイルス当人がメンバーを発掘してのプロデュース能力を発揮していたので、とても書ききれないが時代を経てほぼ全員が大物、あるいは大物になった猛者ばかり(もちろんマイルスと一緒にプレイしたことで箔が付いたのだろう)。ブートレグ(海賊盤)でも有名だった音源が多いので音質は総じて良く、聴くのに支障は無い。自分は一部の時代を除いてエレクトリック期から入ったので、もちろん馴染みがあるのは後半。でもやっぱりしっかりジャズをしている”クール”な50年代のマイルスのミュートしたトランペットも最高にカッコイイ。シリーズの他のセッション物は延々と同じような演奏が続いて正直飽きることも多いが、こちらはだんだんフリースタイルなジャズになっていくその進化の様子も伺えて興味深く聴くことが出来た。

ネット・ショップにて購入(¥2,473)

  • Label ‏ : ‎ Sony Legacy
  • ASIN ‏ : ‎ B00WNII7YS
  • Disc ‏ : ‎ 4

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