goo blog サービス終了のお知らせ 

ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

柏水堂 @東京・神田神保町

2014年03月21日 | 東京都(老舗)

41929

人通りの多い神保町の交差点、靖国通り沿いにある昭和4年(1929)創業の洋菓子店「柏水堂」。最近の洋菓子店と違い、派手さのない店構え。昔の洋菓子店って皆こんな雰囲気でしたね。奥が喫茶室になっていて、夕方近くの時間ではあったが、客でいっぱい。ショーケースに並べられたお菓子も一見地味な感じのシンプルなものが多く、店頭には贈答用に包んでもらっている人が何人も居た。

子供達が喜びそうな可愛らしいデコレーション・ケーキを横目に、ガラス・カウンターの上に並べられた「フィグ・ケーキ」をひとつお願いした。フィグとはいちじくの事だそうです。カップ・ケーキのように成形された甘めのパサっとした生地に、干した(たぶん)細かいいちじくが散りばめられて、プチプチとした食感が楽しい。これはコーヒーよりも紅茶が合いそう。小さい割に値段は安くないが、満足出来る味でした。他にもたくさん食べてみたい物があるが、持って帰られないのがつくづく残念。(勘定は¥270)

柏水堂 

東京都千代田区神田神保町1-10

(はくすいどう)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

We Get Requests / The Oscar Peterson Trio

2014年03月20日 | ジャズ

Oscar

We Get Requests / The Oscar Peterson Trio (1964)

ピアノ・ジャズを聴くのは嫌いではないが、自分で購入した事は一度もない。中古店を覗いていたら、子供が買う駄菓子のような値段で中古CDが売られていて、その中にジャズのアルバムが何枚かあったので試しにと買ってみた。オスカー・ピーターソン・トリオの64年の名盤(邦題は「プリーズ・リクエスト」)。トリオのメンバーは、

Oscar Peterson - piano
Ray Brown - double bass
Ed Thigpen - drums

という布陣。リラックスした雰囲気と転がるようなピアノの音が心地良い。ただ、アルバムを通して聴くと、やはり自分が求めるタイプの音楽とは違う。スタンダード・ナンバー中心で、洗練されていて、軽快だが、自分にはあくまで「ラウンジ・ミュージック」としてしか聴けない(あくまで個人の感想です。悪しからず)。ま、静かな興奮にまで行き着かない未熟な耳だということだろう。

こういう古い優秀な録音を聴いているとテクノロジーって何だろうって考えてしまう事がある。巷では最新の器材を使用した汚い音(録音)がはびこっているのに、50年も前の録音が、弦の振動や、鍵盤のタッチまで感じられるような素晴しい音だったりする。そんな音を一般的な大多数の人々は今よりずっと劣る器材で聴いていた訳だ。最近の旧作リマスターの傾向は、一時のようなクッキリと輪郭を強調した音から、自然な、耳当たりのいい音に変わってきている。もちろんアナログ的な音への回帰だ。結局廻りまわって、元の場所に戻ってきたという事か。それでも昔は「その音」で聴ける環境だった人は少ないはずだから、やはり今が一番幸せな時代と言えるのかな…。

中古店にて購入(¥50)

  • CD (1990/5/25)
  • Disc: 1
  • Label: ポリドール
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    大越 @東京・神田 (※閉店)

    2014年03月19日 | 東京都

    1964

    昭和39年(1964)創業の大衆居酒屋「大越」。先日連れと入ろうと思ったが、ギリギリ閉店時間となってしまい、後日ひとりの時、空いた時間に改めて訪問。去年、味と居心地で楽しませてもらった「升亀」の隣、神田駅の赤レンガで出来たアーチ状のガード下のお店だ。升亀は残念ながら昨年の末に閉店してしまったが、最期に店で呑む事が出来たのは幸いだった。この大越も以前から何度も入ろうとしていたものの、時間や日程が合わず、実際に入るのはこの日が初めて。

    平日だったが、店に足を踏み入れるとウヮーンとサラリーマン達の賑やかな喧騒に包まれる。さすがの人気店、ほぼ満員だ。ちょうど入口近くの席(もちろん相席)がひとつだけ空いていたので案内されて着席。店に入ってすぐに、ここは1人ではちょっと…と軽く後悔。何しろ周囲はかなり賑やかだし、紫煙も濃いので落ちついて呑めなさそう。ま、ちょっとだけという思いで、燗酒(銘柄は不明)と鮪ぶつを注文。それでもお酒は安いし、鮪ぶつも値段が安い割には一部は中トロと言ってもいい位の部位。さすが店の名物になっているだけある。こうなると他のも食べてみたくなり、ついつい追加でもつ煮込みと〆さばも頼んでしまった。〆さばの締め具合も強めだが絶妙。酒肴の時にはこのぐらいの〆加減がちょうどいい。入口近くだったのが幸いして紫煙にも悩まされず、美味しいお酒をいただいた。

    まだまだ試してみたい品が壁びっしりに貼られた短冊に書かれている。次は連れと一緒に来ないと。それにしてもこういう品書きがとても多い大衆居酒屋の仕込みは大変そうだなぁ。どれだけ手間がかかるんだろうと思う。それを安い値段で提供する心意気がいいね。(勘定は¥2,000程)

    ※残念ながら2016年末を以って閉店しました

     

    大越

    東京都千代田区鍛冶町2-14-3

     

    ( 神田 かんだ おおこし 居酒屋 酒場 ガード下 )

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    サカエパン @岐阜県岐阜市

    2014年03月18日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

    Photo

    近年整備が進んだJR岐阜駅の南側すぐにある昭和22年(1947)創業の老舗パン屋「サカエパン」。店の裏に数台停められる駐車場もあります。元々は卸しとしての創業だったらしいが、写真のように古い木造の自宅を改造した店舗を構えて小売するようになったのは意外にもバブル後なのだとか。製造はとなりの新しい建物でやっているのだろう。土地や建物って整備されたり、建て替えられたりすると以前どんな風景だったかってなかなか思い出せない(歳のせいかな?)。

    昔の商店ってみんなこんな雰囲気だったなぁ、と感慨にふけりつつ、アルミサッシの引戸をガラガラと開けるとガラスのショーケースや棚の上に色んな惣菜パンがぎっしり。トレイを取ってトングで好きなパンを取るスタイル。ここのメニューはなぜか全部「ちゃん」「くん」付け(笑)※。チーズやマヨネーズをのせた今風の総菜パンもたくさん並び、どれも手作り感あふれておいしそう。揚げパンや菓子パンの他に食パンやアイスクリームパン(訪問時いつも寒いため未食)もある。 食パンには名前がぶら下がっているので予約が必要なのかも。

    人気の筆頭はやはり「あんぱんちゃん」かな。手に取るとずっしり重いあんぱんは、なかにぎっしりと餡が詰まっている。味は昔ながら、としか形容しづらい安定感。今回は前に来た時に買っていない物も、と「りんごちゃん」、「栗メロンちゃん」をトレイの上へ。どれも今風のお洒落なパンとは正反対のベクトルで作られているパンだが、ほのぼのとしてとても美味しいパンだった(でも娘に半分持っていかれてしまいました)。

    勘定をしてもらう時に一万円札しかない事に気付く。しまった…。こういう少額の商品ばかりを扱っているお店ではやっちゃいけない事だった。でも時々うっかりしてしまうんだよね。お店の方は快く受け取ってくださったが、以後気をつけよう。

    自分が店に居る間もひっきりなしに客が入ってくる。駅が近いだけに使いやすいのだろう。でもたしか駅の中にもお洒落なパン屋があったはずなので、やはりこういう昔ながらのパンの人気は不動だなぁ。客は女性中心だが、学生や小さい子供でも手を出せる価格なのがうれしいね。こんどこそアイスクリームパンを食べてみなくては。

    ※その後調べたら甘いパンには「ちゃん」、塩気のあるパンには「くん」付けなのだとか(笑)

    2

    サカエパン

    岐阜県岐阜市加納栄町通1-9

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    Heavy Nuggets Vol.2 (MOJO Magazine) / Various Artists

    2014年03月17日 | 雑誌付録CD

    Mojo_heavy

    Heavy Nuggets Vol.2 / Various Artists (2013)

    英洋楽誌「MOJO」の2013年6月号付録は「Heavy Nuggets Vol.2)と謳って、主に70年代のイギリスの比較的マイナーなハードロック、又はハードな音を使った曲の中から、取分け印象的なトラックを抜粋したコンピレーション。サブ・タイトルは「15 Hard Rock Gems From The British Underground」。タイトル・ロゴは思いっきりブラック・サバス(Black Sabbath)。同趣向の編集盤が以前にもあったので、これは第2弾。「Nuggets」 というと、米ライノ社が創ったマイナーなガレージ・バンドの発掘企画編集盤が創始で有名。それに倣ってメイン・ストリームに乗り切れなかったバンドが主流だが、どの曲もクオリティが高く、完成度は高い。リフだけ聴けば、まるでツェッペリン(Led Zeppelin)、まるでサバス、まるでイエス(Yes)といった曲が並ぶ。

    自分は一部有名バンド(5、8、13など)を除いて、ここに収録されたアーティストの知名度がどの位だったかは知らないが、かっこいい曲ばかりなので、ビッグになるには紙一重だったんだろうなぁ、と想像する。それにしても70年代(特に中期頃まで)のイギリスのハード・ロック・バンドの音って独特。なんともいえない湿っぽさがあり、メジャー・コードの快活な曲であってもアメリカン・バンドのような突き抜けた明るさはあまり感じられない。ヨーロッパ的と簡単に言っていいのか分らないが、「耽美」、「神秘」、「様式美」なんていう単語が思い浮かぶ。

    01 BULLET - Jay Time
    02 FREEDOM - Nobody
    03 THE INCREDIBLE HOG - Lame
    04 BLOSSOM TOES - Listen To The Silence
    05 THE PRETTY THINGS - Cries From The Midnight Circus
    06 POSSESSED - Thunder And Lightning
    07 MIGHTY BABY - Same Way From The Sun
    08 THE SENSATIONAL ALEX HARVEY BAND - Long Haired Music
    09 THE HUMAN BEAST - Brush With The Midnight Butterfly
    10 TWINK - Ten Thousand Words In A Cardboard Box
    11 THE OPEN MIND - I Feel The Same Way Too
    12 TRACTOR - King Dick II
    13 FAMILY - Strange Band
    14 DRAGONFLY - Enjoy Yourself
    15 JERUSALEM - Frustration

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    ザ・ローリング・ストーンズ @東京・東京ドーム

    2014年03月15日 | ライヴ(日本公演)

    Stones2

    ザ・ローリング・ストーンズ (2月26日 東京ドーム ツアー初日)

    待ちに待ったストーンズ(The Rolling Stones)の来日公演。場所がどこであろうが行く事は決まっていたが、今回の来日ツアー日程が東京のみ、それもドームのみというのは予想外だった。来日公演発表後、やけに間の空いたツアー日程だったので、必ず大阪かどこか別の場所で追加公演が1回くらいあるだろうと思っていた。この日程のせいで自分のように買い控えたファンも多かったのではないか。平日なので、結局初日に行くか、3月4日・6日の2日行くかという選択を迫られ、悩んで前者を選択。さすがに初日から5日も経ったら、情報が蔓延して新鮮味や楽しみがなくなってしまうだろう、という思いだったのだ。

    今回の呼び屋「キョードー東京」のチケットの販売方法や席の割り振りは本当に納得出来ない事ばかりだった。過去にもストーンズのツアー毎に参戦しているが、2003年の1回のみの特別な武道館公演(酷い席だったが必死で手に入れました)は別として、他の公演は席の良し悪しを自分で判断して購入する事が出来ていたが、今回の呼び屋はチケットの値段毎の席の割り振りや、肝心の席表も全く発表せず、高額なチケットの先行抽選販売を繰り返すという蛮行を行い、正直疲れ果ててしまった。誰もが感じた事だろうが、例えばS席18,000円を購入して、アリーナ前方と、1階スタンド席と、2階スタンド席が同額って納得できるわけがない。しかもチケットが届くまで自分がどの席を買ったか分らないなんて! それにGC席と称する花道周辺の席は80,000円…(もちろん買っていません)。まぁ、これには前例もあったことだし、金額に驚きは無かったが、果たして本当にそれに値する席だっただろうか? そんな、どこにもぶつけることの出来ないモヤモヤ(こんな高額商品を扱っておきながらキョードーにはカスタマーサービスに相当する場が無いのだ!)を残しつつ東京ドームに向かう。

    Photo

    ドーム周辺は物販テントに並ぶ長蛇の列。あまりグッズに執着はないので、さっさと購入をあきらめ中へ。実は東京ドームでライヴを見るのは初めて。他のイベントでは入場した事はあるが、音の悪さでは定評のある会場なので心配。オークションで席の場所をしっかり確認してから(定価で)購入した席は1階スタンド席。過去のどのツアーでもアリーナに降りていたので、過去一番遠い席だったかもしれない。それでも席についてしまえばあとは楽しむだけ。

    ↓ 公演開始前の会場内

    Stones_2

    会場は上の方までほぼ満員。知人によると東京ドームが2階席まで満員であることは珍しいらしい。日本に不在で自分が参加しなかった初来日公演(1990年)以来ではないかとの事。それだけ今回のツアーが見納めになるんじゃないか、というファンの気持ちが切実だったんだろう。そして公演が始まる…。

    公演後に話題になったが、キース(Keith Richards)が普段と違って仏頂面で演奏していて、動きも少なく、お約束とはいえ、ミス・トーンがかなり多く、ドキドキものだった。公演後に彼が体調不良であった事を知って合点がいったが、実はライヴ中、自分はいつになくストイックにギターと悪戦苦闘する姿を見て感動さえしていたのだ。思えば(映像で見ただけだが)82年以前のキースはニコニコ愛想なんか振り撒いていなかったし。元はと言えば、40年以上も前に「最も早く死ぬだろうロック・スター」のダントツ1位(笑)だった人だ。生きて今、ステージの上に居るだけですでに奇跡。

    奇跡といえば御大ミック・ジャガー(Mick Jagger)。前回も、前々回の来日でも彼の動きとヴォーカルは尋常じゃなく度肝を抜かれた。しかし彼とて人間。70歳にもなったらさすがに衰えが目に見えるだろうと思っていたが…相変わらずのスリムな体型に唯一無二の声、そして外野に横幅広く建てられたステージの端から端まで走って歌うその姿に、あ然…。しかも絶対にきつくなってきているはずの高音域も、音程を外しやすいファルセットも難なくこなしている…。相変わらずの片言の日本語コメントで笑いもとりつつ、踊りまくる70歳。もう感動を通り越してあきれてしまった。

    来日前のツアーでもお約束だった地元のコーラス隊を起用しての演奏では、「洗足フレッシュマン・シンガーズ」なる若い日本人達のコーラス隊が登場。素晴しいコーラスで会場を盛り上げた。ストーンズのライヴでお約束の巨大スクリーンに、日本人が写って、メンバーとステージを同じくしているのを観るのは感動もの。前回の来日では精彩を欠いていた(と思えた)女性バック・シンガーのリサ・フィッシャー(Lisa Fisher)も、今公演でのミックとのデュエットでは素晴しいパフォーマンスを見せてくれた。ただダリル(Daryl Jones)のベース・プレイはなんだか鼻につく違和感があり、以前はダリル容認派だった自分でも好きになれない。

    会場ではギター(特にキース)の音がかなり大きめで、時々ビックリするような爆音が唐突に会場に響き渡る。やはり会場特有のエコーはきついし、時々ハウリング(最近のライヴでは珍しい…)が起こるものの、全体的な音の悪さはさほど気にならず、最後までライヴを楽しむ事が出来た。ライヴが終わった途端に、もう4日の公演をどうしようかと無駄に考え始めている(東京に住む兄はこの4日にアリーナ参戦)。東京在住ならまだしも、地方に居て、仕事があるから絶対無理なんだけど…。取り合えずチケットはまだ買えるのか探している自分…。

    もしストーンズのライヴをこの日初めて見た人が居たら、演奏は下手くそで、まとまりがなく、音も良くないし、席は遠いし、なんて高いチケットだったと思うかもしれない。それはたぶんすべて正しい。でも、行けないと分かっている残りの公演の高額なチケットを、どうにかできないものか悩んでしまう地方の男がいるくらい魅力があるのも間違いないのだ。

    <セットリスト>

    01.Get Off of My Cloud
    02.It's Only Rock 'n' Roll (But I Like It)
    03.Tumbling Dice
    04.Wild Horses
    05.Emotional Rescue
    06.Doom and Gloom
    07.Bitch(by request)
    08.Honky Tonk Women (followed by band introductions)
    90.Slipping Away(with Mick Taylor) (Keith Richards on lead vocals)
    10.Before They Make Me Run (Keith Richards on lead vocals)
    11.Midnight Rambler (with Mick Taylor)
    12.Miss You
    13.Paint It Black
    14.Gimme Shelter
    15.Start Me Up
    16.Brown Sugar
    17.Jumpin' Jack Flash
    18.Sympathy for the Devil
    --- Encore ---
    19.You Can't Always Get What You Want (with the Senzoku Freshman singers)
    20.(I Can't Get No) Satisfaction (with Mick Taylor)

    Stones_3

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    ランチョン @東京・神田神保町

    2014年03月13日 | 東京都(老舗)

    42

    車も人も往来が多い靖国通りに面した創業明治42年(1909)の老舗ビアホール「ランチョン」。今まで何度も店の前を通ったことがあるが、時間が合わず、入るチャンスが無かったので初訪問。1階は入口だけで店はなく、階段を上って2階へ。階段の途中にこの店の歴史を示す古い写真が飾られている。大きく窓が取られた店内には テーブルがたくさん並べられている。店舗自体は古くないので、ごく普通のレストランといった風情。外れた時間なので窓際が空いていた。それでも何組かの客が旨そうにビールグラスを手にしている。たくさんある洋風メニューから「自慢」と冠の付けられたメンチカツとレーベンブロイ生ビールを注文。まだ明るいうちに、忙しそうに人が行き交う街の喧騒を見下ろしつつ、ビールを待つのはとてもいい気分。

    ビールは一段上がったカウンターにあるサーバーから注がれる。一度入れてから泡を落ちつかせもう一度継ぎ足すやり方。ビアグラスに注がれたレーベンブロイはアサヒから提供されている物なのかな。この店のマークの付いたコースターの上に乗せられたグラスに入った生ビールは綺麗な薄い琥珀色で、飲み口も軽く、すっきり。うっかり一気に全部飲んでしまいそうになる。ちょっとメンチカツが来るまで我慢。しばらくして平皿に乗せられたメンチカツが登場。けっこうな大きさがあり、ソースの上にどーんと鎮座している。キャベツとマカロニサラダが添えられている。サクッとナイフを入れて一口。たっぷりと肉汁を含んだパテはサクサクの衣と落ちついた風味のソースと相まって、旨い。これではビールがいくらあっても足りない。キャベツはこの店特製のドレッシング(販売もしている)をかけていただく。次に予定があるので断腸の思いでビールをセーブしつつ、あっという間に平らげた。メニューが豊富なので他にも食べてみたいものがまだいっぱいある。(勘定は¥1,700)

     

    ランチョン

    東京都千代田区神田神保町1-6

     

     

    コメント (2)
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    さゝま @東京・神田神保町

    2014年03月12日 | 東京都(老舗)

    神保町の古書店街を散策。学生の時に古本を探してよくブラブラしていた頃と、今興味があるジャンルが違うので、訪れる本屋も昔とちょっと違っているのが自分でも面白い。昔は何も気にしていなかったこの近辺の古い建物も、興味を持って見てみると、その貴重さと面白さが楽しい。でも近い将来このうちのいくつかが「老朽化」、「耐震」の名のもとに消えていく事は間違いない。お上りさんで、この地域の住人ではない自分でも何だか寂しい気がする。諸外国に比べて古い(特に近代の)建築や街並みに対する保存への意識が低い日本では仕方のないことだし、そこがある意味東京の面白さのひとつなのかもしれないけれど。

    ↓写真は昭和3年(1928)の建物「矢口書店(創業大正7年)」

    31928

    散策を切り上げる前に、駿河台下の交差点から少し南へ行ったところにある和菓子の老舗「さゝま」(創業昭和6年・1931)へ。元はパン屋として創業したというからなんだか意外だ。ここはデパートなどにも商品を置いていないらしい。ビルのテナントの小さい店だが、とても表情がいい。「御くわし屋(おかしや)」と書かれた小粋な暖簾をくぐって中へ。

    41929

    ここはお茶席用の上生菓子で有名らしく、ガラスのショーケースに品良く飾られた綺麗な生菓子もとても魅力的だが、自分は持ち帰る事が出来ないのが残念。ブラブラ歩き中なのでどうしても小菓子1個なんていう買い方になる訳だが、ここも含めて自分が伺った老舗の方々はどちらも嫌な顔ひとつせず、丁寧に包んでくださったり、渡してくださったりする。顔の見える商売の良さってこういうことなんだろうな。

    というわけで、恥ずかしげもなく通年菓子の「松葉最中」を1個だけ買って持ち帰り、あとで宿にていただいた。特徴的な四角い皮には松葉の模様があり、餡を詰めたてでパリッとしているものと違い、餡との一体感を味わうようなタイプ。中のこし餡は濃い色をしているがくどくなく、しっとりとして舌触りも良く、旨い。一緒に飲んでいるのが宿の部屋置きのパックのお茶なのが残念。(勘定は¥125)

    ↓写真は「さゝま」のすぐ近くの「文房堂」(大正11年・1922建)※ただし外壁のみ当時のものとか

    2019176

    御菓子処 さゝま

    東京都千代田区神田神保町1丁目23

    (ささま さ々ま お菓子処 おかしどころ )

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    竹むら @東京・神田須田町

    2014年03月11日 | 東京都(老舗)

    51930

    この界隈(神田淡路町・小川町・須田町)を歩いて歴史的な建築物を見て廻ったあと、歩き疲れた体を休める為に腰を下ろしたのが、昭和5年(1930)創業の甘味処「竹むら」。以前なら自分ひとりで甘味処へ入るなんて想像もしていなかったが、この頃めっきり餡子が好きになって、和菓子屋を巡るのも楽しくなった。ただ、いまだにひとりでの甘味処はやや入りづらいのは確か。外からは店の中が窺い知ることができないので、ちょっと勇気がいったが、店に入ると男性の1人客もいるし、カップル、女性グループ、家族連れといろいろな客がいて安心。結構若い人が多い。落ちついて趣のある店内の、三和土(たたき)に並べられたテーブル席に腰を落ち着けた。自分のうしろには小上がりもある。

    最初にテーブルに置かれたのは桜茶。茶と言っても塩漬けの桜の花びらにお湯を注いだもの(のはず)。茶碗の中で開いた薄桃色の花びらを目で楽しみながら口に含むと塩味が広がり、甘いものを口に入れたくなる。昔から普通にやっているんだろうが素晴しい演出。蕎麦を手繰ったりしたあとなので、食べ切れるか心配だったが、ここの名物のひとつである「揚げまんじゅう」を注文した。程無くして運ばれたまんじゅうは衣がついていて、カリッと揚げてある。熱いので箸でつまんで口まで持っていくと胡麻油の風味良い香りがして食欲をそそる。頬張ってみると思いのほか重くなく、カリッとした食感と程良い甘さの餡子が旨い。添えられてきた緑茶を口に含んだり、さっきの桜茶を少し啜ったりしていると、あっという間にまんじゅうが2個消えていた。(勘定は¥460)

    2

    竹むら

    東京都千代田区神田須田町1-19

    (竹邑 たけむら)

    コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする

    The Bob Dylan Songbook / Various Artists

    2014年03月10日 | クラシック・ロック

    Bob_dylan_songbook_2 

    The Bob Dylan Songbook / Various Artists (1991)

    (冗談抜きで)星の数ほど出ているボブ・ディラン(Bob Dylan)のカヴァー・アルバム。ビートルズ(The Beatles)と並んで最も多くカヴァーされているアーティストの1人だろう彼だから、玉石混合なのは当然として、アルバムとして聴き飽きないレベルの作品はそう多くない。最も最近出たこのアルバムにしても、参加メンバーは豪華だけれど、4枚組というすごいヴォリュームがかえって災いして、なかなか聴き込むにまでは至らない。

    この「Connoisseur」というレーベルは、まだ存在しているのかどうか分からないが、他にもストーンズ(The Rolling Stones)やデイヴィッド・ボウイ(David Bowie)のカヴァー曲を集めたコンピレーション盤を出していて、どの盤もとても出来がいい。というか、あぁ、このラインナップならと(自分が)納得出来る選曲なのだ。それらは今も愛聴している。経験上、自分がカヴァー・コンピ盤を気に入る条件は、

     ① ある程度著名なアーティストばかりのアルバムであること
     ② ヴォリュームが大きすぎないこと(1枚で充分)
     ③ (自分が)手に入れにくい曲が数曲でも収録されていること

    の3つ位だろうか。①の場合、無名アーティストが素晴しいカヴァーを披露していても、アーティストの顔(特徴)が見えない為に、だからなんなの?っていう状況に陥り易いから。すでにスタイルが確立されたアーティストの変わった側面や、その人なりの料理の仕方が面白い訳だしね。②は先に述べたように、量が多いとお腹一杯になってしまうから。聴いていてもそれが誰だか分からない位のヴォリュームはかえって邪魔。③は聴き飽きたカヴァーばかりだと、別にそのカヴァー・アルバムを手に取る必要がなくなってしまうから。「シングルB面のみの収録曲」とか「サントラのみの収録曲」とかがあるとうれしい。

    その点で行くとこのアルバムはきっちりと定番も入っているし、自分が普段聴かないような有名アーティストの曲も入っていて納得の出来。出来ればロッド(Rod Stewart)やバーズ(The Byrds)は1曲で良かったけれど。

    01  All I Really Want To Do  (Cher)
    02  Girl Of The North Country  (Rod Stewart)
    03  Si Tu Dois Partir  (Fairport Convention)
    04  You Ain't Going Nowhere  (Byrds)
    05  Wanted Man  (Johnny Cash)
    06  Absolutely Sweet Marie  (Flamin Groovies)
    07  Outlaw Blues  (Dave Edmunds)
    08  To Ramona  (Alan Price)
    09  I Pity The Poor Immigrant  (Judy Collins)
    10  Tears Of Rage  (The Band)
    11  Love Minus Zero  (Walker Brothers)
    12  Blowing In The Wind  (Bobby Darin)
    13  Tomorrow Is A Long Time  (Rod Stewart)
    14  Too Much Of Nothing  (Fotheringay)
    15  Knocking On Heaven's Door  (Stan Campbell)
    16  Wicked Messenger  (Faces)
    17  Ballad Of Hollis Brown  (Nina Simone)
    18  You Angel You  (Manfred Manns Earth Band)
    19  This Wheel's On Fire  (Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity)
    20  Mighty Quinn  (Gary Puckett & The Union Gap)
    21  Nothing Was Delivered  (Byrds)
    22  When The Ship Comes In  (The Hollies)
    23  Highway 61 Revisited  (Johnny Winter)
    24  Maggie's Farm  (Solomon Burke)

    オークションにて購入(¥858)

  • CD (2008/7/22)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Connoisseur
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする