ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

SUSHI てさく (2) @名古屋市千種区・千種

2014年04月20日 | 名古屋(千種区・守山区)

久しぶりに「SUSHI てさく」へ。近くまで用事があったので、昼に電話して予約を入れてみたら、当日にも関わらずOKだった。用事を済ませ、今池方面から歩いて店へ。前回は昼に伺ったが、この日はあとに何も用事がないのでお酒もOK。念願の夜訪問となった。お洒落な雰囲気の店は、およそ鮨屋には見えないので女性にも入りやすい。実際、昼どきには近所のOL含めて女性1人客も多い。

店にまだ先客はおらず、小さなお店のカウンター席に腰をおろす。まずお酒をもらおうとメニューを眺めるも、メニュー以外にも季節のお酒が3種程あるとのことなので、その中からひとつ(緑区のお酒)を冷やでもらう。酒肴には季節の蛍烏賊を。なかなか鮮度良くお酒にぴったり。他に客もいなかったので、主人ととりとめもない話をしながらゆっくり過ごすことが出来た。小松菜を炊いたのや鰯の甘辛煮などいくつか小鉢も用意してもらい、お酒も冷や(日高見)と燗のものを追加。昼に訪問した時はどうしても何人もの客を1人でこなす必要があるから、どうしてもあわただしいが、まだ他の客が居ないので、人当たりのいい、やさしい雰囲気の主人としゃべりながら酒を飲んでいると、とてもリラックス出来る。

熱いお茶をもらい、握ってもらう。特にタネの指定はせず、おまかせ。どれも端正な形の握りで、炙ったり、煮切りを塗って出される。置かれた端から口に入れていき、握り何個かとのり巻き(干瓢)を追加。途中で椀も出る。満足したところで勘定をしてもらった。昼も値打ちだが、夜もびっくりするくらい値打ち。タネは飛びっきりという訳ではないが、お酒も3本飲んでるんですけど…。通いたい。お店が近くの人が羨ましい。(勘定は¥6,500程)

以前の記事はこちら

この後の記事はこちら

SUSHI てさく

愛知県名古屋市千種区内山3-22-9

(すしてさく 鮨てさく 寿司てさく 寿してさく)

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ボブ・ディラン (2) @名古屋・Zepp Nagoya

2014年04月19日 | ライヴ(日本公演)

Dylan18

ボブ・ディラン (4月18日 名古屋・Zepp Nagoya)

昨日に続いてのボブ・ディラン(Bob Dylan)名古屋公演2日目。開場時間前に到着。昨日の場所からはメンバーの様子がよく分からなかったので、整理番号が早かったこともあって、もっと見える場所にと少しだけ気合を入れ、ステージ前から7列目位のボブのピアノの前に陣取る。この日も満員御礼。ただ観客の年齢層が高いこともあってか、押し合いへしあいという訳ではなく、適度に空間が残っていたので苦にはならなかった。フロアに設置されている区切りのバーよりも後方のほうが後から押されて混んでいたみたいだ。

相変わらずSEは何もなく、ほぼ定刻にチャイムのようなブザーのような音で場内が暗転し、メンバーが登場。今日のボブは白いハットにサイドに白いラインの入ったパンツで、テックスメックスといった感じ。表情もよく読み取れていい位置だ。場所が近いこともあってか、昨日より演奏の細部に集中出来て楽しい。こんな小さいホールなんだからどこでも変わりないような気もしていたが、やっぱり違う。マイクスタンドに立ったボブは遠目から見ると表情を読み取る事が難しいけれど、近くで見ると微妙にほほ笑んだり、辺りを見回していることが分かる。ま、それでもほぼ無表情なんですけど(笑)。昨日はクールに仕事をこなしているとしか見えなかったメンバーは、演奏中ずっと全員がボブの動きを注視していることが分かった。メンバー同士という訳でなく、皆ボブの方にまっすぐ視点を定めている。演奏中は別に指示を出しているようには見えないのだが、特にピアノを弾いている時のボブにはそれぞれが視線をボブから外さないのが印象的だった。昨日のようなちょっとした暴走があるからだろうか。それともあとで厳しいダメ出しでもあるのかな(笑)。この日は昨日のような演奏の乱れは感じられることなく、ピアノのフレーズもばっちり決まっていて、とても質の高い演奏だったと思う。

ボブの機嫌はけっこう良さそうで、長ーいインターミッション(休憩)の前にもまた「アリガトッ」の発声あり。休憩の間に少し観客が動き、前の方にも人が流れてきていたが、ステージ、しかもボブのピアノのすぐ前というのになぜか自分の周りは充分なスペースがあって楽だった。みなさん、ボクそんなに怖くないですよ(笑)。でも3日連続のライヴでさすがに疲れていたので、これには本当に助かった。周りの観客も暖かい視線で演奏を楽しんでいる。少しでもボブがアクションらしき動きをとると歓声。漏れ聞こえてきた後ろの女性達の会話では、

「バンジョー弾いてる人かっこいい」 「その横のギターの人もまぁまぁかっこいいわね」

……おーい! 彼、「あの」チャーリー・セクストン(Charlie Sexton)ですよっ!(心の声)

本編最終曲「Long and Wasted Years 」ではずっと暗いままのステージ上の照明がずいぶん明るくなり、ボブの表情もしっかりと見える。本編は最初からこの位でもいいのに、っていうくらい暗い照明演出なので、身振り手振りを交えながら情感込めて歌うボブがはっきりと浮かび上がり、ボブのみならずバンド全体の音圧というか勢いが急上昇した感じで、感動。やっぱり今のボブは「歌いたい」モード。昨日とほとんど同じセットリストなのに、今日の演奏は自分にはとてもしっくりきて良かった。ライヴ全体の雰囲気も昨日よりずっと良く感じた。

これで2月から始まった自分のライヴ・デイズも終了。次は何かまた「お楽しみ」を探さなくちゃ。

前日の様子はこちら

<セットリスト> ※不正確かもしれません

01 Things Have Changed
02 She Belongs to Me
03 Beyond Here Lies Nothin'
04 What Good Am I?
05 Waiting For You
06 Duquesne Whistle
07 Pay in Blood
08 Tangled Up in Blue
09 Love Sick

- Intermission -

10 High Water (For Charley Patton)
11 Simple Twist of Fate
12 Early Roman Kings
13 Forgetful Heart
14 Spirit on the Water
15 Scarlet Town
16 Soon after Midnight
17 Long and Wasted Years

- Encore -

18 All Along the Watchtower
19 Blowin' in the Wind

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ボブ・ディラン @名古屋・Zepp Nagoya

2014年04月18日 | ライヴ(日本公演)

ボブ・ディラン (4月17日 名古屋・Zepp Nagoya)

Dylan_2

ボブ・ディラン(Bob Dylan)4年ぶりの来日公演は前回と同会場のZepp Nagoya。昨日のテレヴィジョン公演に続いて2日連続のライヴだ。会場前は入場を待つ長蛇の列。昨日とはえらい違い。中に入るとすでにホール内もけっこうな混雑。ここのキャパシティーは1800人程度とのことなので満員御礼だろう。なぜかホール内にはSEがかかっておらず、静かな、そして変な雰囲気。4年前もそうだったか思い出せないが、もうすぐライヴが始まるっていうのに静まり返っているっていうのもどうかな…。

定刻が過ぎて間もなく、ブザーのような音で公演開始。暗転してメンバーがぞろぞろと登場。ステージには6個の照明がぶら下がっていて、映画でみたことのある昔のヴォードビル・ショーを彷彿とさせるような独特なライティング。そして、御大ディランはいきなりマイク・スタンドの前に。もちろんギターは持っておらず、ヴォーカリストとしての登場。この公演に際して、すでに終了した東京公演や札幌公演の情報は絶っていたのでびっくり。そう、今のディランは「歌いたい気分」なんだな(笑)。相変わらずのダミ声だが、聴きづらいものではなく、艶があり、調子の良さが伝わってくる。相変わらず原曲崩しが顕著なので、歌詞が聴き取れないと何の曲か分かるまでに少し時間がかかる事が多い。ディランを普段からよく聴いている自分でもそうなので、代表曲しか聴いた事のない人は最後までどの曲を歌っていたのか分からなかったんじゃないだろうか。お気に入りの最新アルバム「Tempest」からの曲が多いのは嬉しいな。

ステージ上では月日を経てカドが取れた芳醇な音楽が繰り広げられていく。決してノリノリではないし、決して派手なロックではないけれど、こういう歳のとり方もあるんだなぁ。ミック(Mick Jagger)のような70歳も驚異的だが、相変わらずツアーに明け暮れるディランも驚異的でかっこいい。ただ、ステージ中盤に入るインターミッション(休憩)だけは長過ぎ。照明も点いちゃって、またもやSE無しの25分はスタンディングのライヴにはそぐわない。これだったらきちんとした椅子席のホールの方がいいんじゃないか。興醒めであることはもちろん、実際、観客の中には貧血でぶっ倒れている人もいたし。観客も高齢の方が多いのでつらいぞ、これは。

休憩後、何事もなかったように再開。ディランは時折ピアノに戻るが、おおかたマイク・スタンドの前。歌いたいディラン。途中ピアノで暴走しかけたディランにメンバーが慌てて合わせるような面白い場面もあった。ただ現在のこのバンド、構成は前回来日時と変わらないと思うが(確かめてません)、よく言えば職人っぽくクール、悪く言えば正直あまり楽しそうじゃない。来日中のセットリストも数曲を除いてあまり替えていないようだし、ちょっとマンネリ気味なのかも。その辺のバンドの息遣いまで今日の自分の場所からは見えなかったので、明日の2日目はもう少し前に行ってみよう。

Zepp

<セットリスト> ※不正確かもしれません

01 Things Have Changed
02 She Belongs to Me
03 Beyond Here Lies Nothin'
04 What Good Am I?
05 Working Man's Blues #2
06 Duquesne Whistle
07 Pay in Blood
08 Tangled Up in Blue
09 Love Sick

- Intermission -

10 High Water (For Charley Patton)
11 Simple Twist of Fate
12 Early Roman Kings
13 Forgetful Heart
14 Spirit on the Water
15 Scarlet Town
16 Soon after Midnight
17 Long and Wasted Years

- Encore -

18 All Along the Watchtower
19 Blowin' in the Wind

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テレヴィジョン @名古屋・CLUB UPSET

2014年04月17日 | ライヴ(日本公演)

Television

テレヴィジョン (4月16日 名古屋 CLUB UPSET)

NYパンクの伝説的なバンド、テレヴィジョン(Television)。1978年に解散し、1992年に再結成。自分はその後の来日公演以来だからライヴを見るのは22年ぶりということになる。あの時はクラブクアトロだったかな。会場は初めて訪れるCLUB UPSET。池下のビルの5Fにある。開場時間が過ぎてから建物に向かうも、周囲には人っ子ひとりおらず、PILの悪夢が甦る。階段を上って会場へ。えっ?とビックリするほど小さなハコ。一番後ろに立ってもステージまで10mくらいだろうか。まだ客も20人位しかいない。人気が無い事もあってか、大物を除く最近の洋楽ライヴはメディアへの露出が少なく、街頭ポスターなどを含めて公演の情報が行き渡っていないような気がする。えー、来てたの?ってあとで思うライヴも多い。身近なライヴ・ハウスでチケット争奪戦も無いというのは嬉しいのだが、複雑な気分。だってあのテレヴィジョンだよ…。公演開始15分前位になってやっと人が集まってきたが、それでも150人位じゃないだろうか。贅沢と言えば贅沢。まるで彼らが巣立ったニューヨークのCBGBで見るような感覚か(行ったことありません、もちろん)。

開始予定時刻から15分程遅れて、自分達が入場した後ろのドアから普通に入ってきたメンバーが横を抜けてステージへ(笑)。もちろん皆老けたが、その佇まいは昔とあまり変わらない。オリジナル・メンバーのリチャード・ロイド(Riochard Lloyd)が抜けて、現在はジミー・リップ(Jimmy Rip)が加入している。ジミーと言えばミック・ジャガー(Mick Jagger)とも仕事をしている事もあり、アルバムも1枚持っている。そしてチューニングを始めたトム・ヴァ―レイン(Tom Verlaine)のフェンダー・ギターから「あの」音色が。最初にやり始めた曲に覚えがない。トムは歌う時に中空を見つめ、派手な動きは全く無い。特徴ある声にエモーショナルなギターの音色が重なり、またたく間にテレヴィジョンの独特の世界が広がる。ジミーはリチャード・ロイドの弾いた旋律を忠実に再現しつつ、時折控えめに独自のギター解釈を入れていくといった感じで、テレヴィジョンにこんなにしっくりはまっているとは思わなかった。もちろんトムのソロ時代からの相棒だから、トムとの息もぴったり。曲毎に神経質にチューニングをしつつ、演奏は進む。ライティングも何もないシンプル過ぎるステージ。デビュー・シングルの「Little Johnny Jewel」を挟みつつ、最近のライヴでの定番となっている公式未発表曲「Persia」へ。ちょっと中東っぽい旋律の曲で、少しだけヴォーカルが入るが、ほとんどはギターのインプロヴァイゼーション。2人のギターが絡み合い、静に入ったかと思うとじわじわと動に移っていき、そのボトムをフレッド・スミス(Fred Smith)のベースとビリー・フィッカ(Billy Ficca)のドラムが支える。何分演ったか分からないくらい長いが、その長さを感じさせないグルーヴ。いやぁ、この曲かっこいい。この曲のライヴ・ヴァージョンを公式に発表してくれないかな。そしてこの長尺の曲のあとに名曲「Marquee Moon」! 92年の来日時にはこの曲の有名なイントロでわざと外したりしていたが、今回はバッチリ緊張感を保ったまま。いやぁ、やっぱりかっこいいな、この曲。オリジナルに忠実なアレンジの演奏もうれしい。ひとつも無駄な音のない名曲(ただしアナログ・オリジナル・ヴァージョンに限る)だからアレンジする隙間が無いか。名曲が目の前で完全再現される幸せ。アンコールで1曲演ったあと、何処にあったのか小さなステージに横から引割幕がサーッと引かれ(笑)、終了。

92年の「Television」(再結成ものには珍しくこれも名盤です)以来オリジナル・アルバムの発表は無く、時折のライヴ活動といった感じの彼らだが、少しも変わらない繊細さと音色を味わうことが出来た。意外と若い人も多いなと思った少ない観客の中にはNYパンクの「パンク」という部分にだけ反応したお馬鹿さんも1人2人居たが、概ねいいライヴだった。ライヴ・アルバム発売なんて事にならないかな。

Television_2

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The Downward Spiral (Deluxe Edition) / Nine Inch Nails

2014年04月16日 | オルタナティヴ・ロック

Nin_deluxe

The Downward Spiral (Deluxe Edition) / Nine Inch Nails (2004)

ナイン・イン・ネイルズ(Nine Inch Nails)1994年の傑作。もちろんリアル・タイムで聴いたが、アルバムに付随して発表された様々なマキシCDやシングルCDまで集めたので、デモ以外のボーナス・トラックのほとんどはすでに持っていて、あまり興味をそそられず、今まで購入していなかった。現在、宅で使用しているCDプレーヤーは安物だが一応SACD対応なので、2月の来日を機に、一度聴いてみようと購入してみた。

オリジナル・アルバムの方はすでに評価も固まっていて、米オルタナティヴ・ロックを語る上で絶対に外せない1枚。果たしてSACDでどれほど音の感触が違うか楽しみにしていた。特に90年代初めは時代的にまだ「ドンシャリ」(←低音と高音が極度に強調された)録音が主流で、アナログっぽい柔らかみのある音の良さが見直されるのはもう少し後からなので、静と動が交互に襲ってくる起伏の激しさと、音としてのピアノの狂気も根底にあるこのアルバムは果たしてSACD効果が表れるのだろうか。

その結果は…うーん、通常CD盤(自分のは輸入盤)とクッキリと違いを感じられたかというと…そうでもなかったかな。リマスターはトレント(Trent Reznor)本人がしているという情報(ただし、それに関するクレジットは見つけられなかった)なんだけれど。元のCDも決して音が悪い訳ではなかったので、いわゆる、昔の録音がここまで鮮明に甦った、なんていう感動もあまりない。確かに(特にピアノを含む)アコースティックな音で感じる音の伸びやかさやささやき部分での繊細さは感じられるが、自分にとっては劇的な変化とまでは言えなかった。やはりうちの安っぽいプレーヤーではダメか。どこかハイエンドの音響機器の備えてある場所で聴いてみたいな。

(オークションにて購入¥918)

  • CD (2005/2/17)
  • Disc: 2
  • Format: Hybrid SACD, SACD, Import
  • Label: Nothing
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    The Slide Guitar (Bottles, Knives & Steel) / Various Artists

    2014年04月15日 | ブルーズ

    Slide

    The Slide Guitar (Bottles, Knives & Steel) / Various Artists (1990)

    ブルース音楽を彩る奏法の特徴のひとつに、スライド・ギターがある。弦を抑えるのに、指にはめた瓶の首やナイフを使い、文字通り弦の上でスライドさせることで音に抑揚をつける。これが何とも味わいがあり、ブルースという「嘆き」を表わす音楽にマッチした、呻き声とも泣き声ともとれるような特別な音で音楽を彩っている。初めてスライド・ギターを意識して聴いたのは誰の曲だっただろう? やはりストーンズ(The Rolling Stones)かな。名手と呼ばれるようなアーティストもたくさんいるが、このアルバムはその中でもカントリー・ブルースと呼ばれるような、わりと初期のアコースティック・ギターを主体とするシンプルな演奏曲を集めたコンピレーション。演奏者はスライド・ギタリストとして有名なアーティストばかり(もちろん1とか2とか自分が聴いた事のないアーティストもいる)。

    ブルースを紹介するあるビデオ作品で、ギターを買う事もままならなかった貧しい黒人達がハードな農作業の間の余暇として、木にゴムや針金で弦を張り演奏したと描かれていた。本当かどうかは分からないが、そういった恵まれない環境からこの音楽が生まれたのは間違いないし、そういった簡易なものから音楽を奏でようとしたら、きっとこの奏法のように様々な演奏が試されただろう。

    自分にとってブルース音楽は好きなアーティストのルーツという視点から入っているので、普段あまりディープなブルースを聴く事はない。特にこの音楽の場合、比喩、擬人化やダブル・ミーニングが重要なので、原詩が言語として体に入ってこない非ネイティヴ・スピーカーである自分はその魅力の半分も理解していないだろうと思う。このアルバムに収録された素晴しい曲の数々もやはり歌詞よりも音の方に気がいっているなぁ。音楽としては大好きなんだけど…歯がゆい。

    01   WEAVER & BEASLEY - Bottleneck Blues
    02   Barbecue Bob - Untitled
    03   Blind Willie Johnson - God Don't Never Change (78rpm Version)
    04   Blind Willie Johnson - Dark Was The Night, Cold Was The Ground (78rpm Version)
    05   WEAVER & BEASLEY - St. Louis Blues
    06   Ruth Willis & Blind Willie McTell - EXPERIENCE BLUES
    07   Sylvester Weaver - Guitar Rag
    08   Tampa Red, Georgia Tom - You Can't Get That Stuff No More
    09   Charlie Patton - High Sherriff Blues
    10   Blind Boy Fuller - Homesick & Lonesome Blues
    11   Leadbelly - Packin' Trunk Blues
    12   Casey Bill Weldon - I Believe I'll Make A Change   
    13   Buddy Woods - Don't Sell It (Don't Give It Away)   
    14   Buddy Woods - Muscat Hill Blues   
    15   Robert Johnson - Traveling Riverside Blues   
    16   Bukka White - Bukka's Jitterbug Swing   
    17   Bukka White - Special Stream Line   
    18   Sister O.M. Terrell - Swing Low, Chariot   
    19   Son House - Pearline

    中古店にて購入(¥500)

  • CD (1990/8/20)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Sony
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    寿し処 圓山 (2) @名古屋市中区・栄

    2014年04月14日 | 名古屋(中区)

    栄の繁華街の大きな通り「錦通」沿いにありながら、一歩中に入ると静かな別空間が現れるお店「寿し処圓山」に久しぶりに訪問。この日はたまたま近くに居たので、ランチ・タイムに飛び込みで入った。店に入るとまだ先客は居なかったが、すでにカウンターに皿や箸が用意してある席があったので予約が入っていたんだろう。漬け場にいる男性(主人かな?)に1人だと告げると、少し待たされ、裏で確認があったあとにOKが出た。改めて皿や箸がもう1席分用意され着席。以前は昼のメニューにばらちらしもあったはずだが、メニューには見当たらず、握りのランチが2種類に変わったようだった(あまりしっかり見なかったので間違いがあるかも)。それに伴い、以前と値段も少々違っていた。

    相変わらず静かな店内。緊張感がある訳ではない。横に長いカウンターの向こうで、握り手の方も特に口を開かず、黙々とタネの準備。栄~錦という賑やかな場所にあって、別空間っていう意味ではなかなかいい。ただ、握り手や給仕の方(女将かな?)を含めて、凛として落ちついた雰囲気というよりは、ちょっと暗い雰囲気なのが不思議。ひょっとすると普段、客は常連で占められているのかも。

    握りは以前と違い、ひとつづつ置かれる。相変わらず端正な形の握りは、タネの調子もなかなか良い。前は海老は炙っていなかったと思うが、今回は帆立、金目、海老、穴子など握る前にひと炙りするタネが多かった。以前と同じくランチに光物はなし。途中、お椀が出る。いつも見事だなぁと思うのはここの鉄火巻き。けっこう有名な店でも巻物が綺麗じゃない店が時々あるが、ここはしっかりタネが芯に入り、バランスも上々。もちろん赤身の質も調子良く、おいしくいただいた。値は上がったけれどこの握りなら充分だろう。(勘定は¥2,160)

    前回の記事はこちら

    寿し処 圓山

    愛知県名古屋市中区錦3丁目18-19

    ( 錦 にしき 寿司処 圓山 すしどころ まるやま 鮨処 )

     

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    Miles at the Fillmore: Miles Davis 1970

    2014年04月13日 | ジャズ

    Miles_2

    Miles at the Fillmore: Miles Davis 1970 (2014)

    またもやマイルスの未発表ボックス・セット4枚組。今度は1970年のフィルモア・イーストでのライヴ音源。これでオフィシャル・ブートレグ・シリーズは第3弾になる。もちろん名盤2枚組の「Miles Davis At Fillmore」の元となる音源で、完全収録だとのこと。前回発売のボックス・セット「Miles Davis Quintet: Live in Europe 1969」からわずか1年でこのヴォリューム。エレクトリックなマイルスが好きな人にとってはこれ以上ない幸せな状況だ。

    完全盤が発売されると、おのずとオリジナルで発売された時のテオ・マセロ(Teo Macero・プロデューサー)の思い切った、それでいて的確な編集の妙技を改めて感じる事になる。やはりさすがだなぁ。当時この盤のようにコンサートを丸々発表していたら、当初日本でのみ発売された「Black Beauty」のように若干散漫なところも聴かせる事になり、現在のような名盤としての評価は受けにくかっただろうし、何よりバンドとしての評判はここまで上がらなかっただろうと思う。つまりいいとこ取り。昔のライヴ盤は多かれ少なかれ編集や録りなおしがあったりして、悪く言えばでっち上げた盤が多い。最近でこそ完全収録盤みたいなのが尊ばれるようになったけれど、自分はどちらかというと「作品」として作り込んで欲しいかな。

    もちろんどんな時代にあってもファンはコンサートをコンプリートで追体験したいという欲求があるから、この4枚組の価値は下がる事はないだろうし、幸せな状況であることに変わりはない。何と言っても40年以上前のライヴだ。フィルモアという「ロック」な会場に乗り込んで、どのロック・バンドより「ロック」するマイルスはかっこいい。

    ほぼ条件反射で購入したが、このリリース・ラッシュを手放しで喜べているかというと…少し微妙。というのもこのあまりの物量に、どうしても個々の音源の聴き込みが足りなくて、素晴しい音源の印象が散漫になりがちで、前述の「1969」でさえまだ消化しきれていない状態なので、続いてのこの4枚はもうお腹いっぱい。彼らの音楽って、何かしながらとか、ドライヴ中に聴くという感じではなくて、ある程度こっちのテンションが必要なので、なかなか長時間集中して聴く事ができない。出来ればボーナスとして収録されているフィルモア・ウエストの音源は分けて別添にして欲しかったなぁ。贅沢なこと言ってます。

    音質もいいし、アートワークも洗練されていてなかなかいい。コンプリート・セッションズのシリーズでは、選曲やら何やらでなかなかファンの支持を得られなかったが、やはりライヴはいい。自分は誰々のプレイがどうとか、このフレーズがどうっていう細かい聴き方は苦手で、バンドとして一体の大雑把な聴き方しか出来ないが、もし初めて聴く人がいたら、やはり2枚組の「Miles Davis At Filmore」を先に勧めるかな。

    amazonにて購入(¥3,682)

  • CD (2014/3/25)
  • Disc: 4
  • Format: CD, Import
  • Label: Sony Legacy
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    味処 叶 @名古屋市中区・栄

    2014年04月12日 | 名古屋(中区 老舗)

    Photo_2

    名古屋の栄(さかえ)・広小路から少し中に入った路地にある昭和24年(1949)創業の味噌カツ丼で有名な「味処 叶(かのう)」。今まで何度も店の前まで来たが、行列にひるんだり、目前で昼時間打ち切りだったり、こちらの時間が合わなかったりして、なかなか入る事が出来なかったが、やっと訪問することが出来た。時間は昼の口開け11時。まだ先客はなしで、暖簾があがったばかりのようだ。店は昭和っぽさが濃厚な小さな店で、入って右に厨房とカウンター、左がテーブル席。なんとか15人位入れるだろうか。2階には座敷もあるとか。狭い厨房では2人の女性と1人の若い女性給仕さん。大きな湯のみのお茶と漬け物が運ばれ、もちろん元祖を謳う「味噌カツ丼」を注文。

    開店してすぐ用だろう、カツはもう揚がっていた。ザクッと包丁を入れ、八丁味噌ベースの味噌だれの入った鍋にくぐらせて丼の上へ。真ん中には少しだけ火の通った玉子がのせられて完成。カツは大きめに切られているが簡単に噛み切れる位の硬さ。見た目からもう少し硬めのカツを想像していたので意外。脂身も少なめで、味噌も色の割にはどろっと濃厚な味ではないので、パクパクといけてしまう。途中で玉子の黄身を潰してさらに口当たりがやさしくなる。あっという間に完食。シンプルで旨い。もうあと少ししたらどんどん客が入ってくる事だろうから、さっと店を出た。たくさんの葱をのっけたのも旨そう。(勘定は¥1,050)

    この後の記事はこちら (2

     

    味処 叶

    愛知県名古屋市中区栄3-4-110

     

    ( 名古屋 なごや さかえ あじどころかのう かのう みそかつ丼 味噌かつ丼 元祖みそかつ丼 海老フライ )

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    ふくべ (2) @東京・八重洲

    2014年04月11日 | 東京都(老舗)

    1939

    以前伺ったときは予約した新幹線の関係でほんの短い時間しか店に居られなかった「ふくべ」。その短い時間でもしっくりくる店の良さを味わう事が出来たし、何しろ樽酒が旨かった。東京駅八重洲口から歩いてすぐという立地も有難い。今回は充分、時間に余裕があったので、また暖簾をくぐってみた。

    早い時間でカウンター席にまだ空きがあったので座らせてもらい、今回も前回と同様に菊正宗の樽酒をぬる燗で注文。店の壁に小さくお知らせとして「創業75年の~」と張り紙がしてある。とすると創業はやっぱり昭和14年(1939)で合っていたんだな。何日かだけ特別に、普段の品書きにない「煮込み」を用意するそうだ(※終了しています)。もつの下処理やら手間がかかり過ぎて、主人の奥様しかやれないから、品書きから落ちているんだとか。

    この日もお腹はすでにいっぱいだったので、つまみにはたたみ鰯を注文。でしゃばり過ぎない酒肴なので、酒を味わうにはもってこい。しみじみと旨い酒だ。幸せ。こういう酒を飲むと、純米酒至上主義(一時期、自分もそうなりかけたが…)が馬鹿らしく思えてくる。主人によるとこの店の樽酒の消費量はすごいらしいので、いつも新しい酒っていうのもいいんだろう。

    そんな間にも常連さんをはじめ、次から次へと客ががやってくる。みんな早い時間からここで呑むのが楽しみなんだろうなぁ(自分もか)。主人と他愛もない話をしつつ、次の酒は…と品書きを見る。ここは全国の名酒を揃えているので、目移りしてしまう。けれど結局また樽酒を頼んじゃうんだよなぁ(笑)。全国の名酒は今では逆に手に入れる事は容易だけれど、この菊正宗の樽はないからね、他には。しかもこの風格ある店で飲まないと。自分の分の燗をつけている最中に店にややこしそうな電話がかかってきてしまい、ぬる燗のはずが飛切り燗に…。弘法も筆の誤り。追加でいか和えを頼み、徳利を空けてお開きにした。しまった、また名物「くさや」を頼むのをすっかり忘れていた。また来よう。

    この日カウンターで隣に座っていた先客の方は飲んでいる間中、ずっとスマホを置いて操作していた。せっかくこんな渋い店で酒を飲む時くらいマナーモードにしてバッグに入れちゃえばいいのに。そういう自分もたまに飲んでいる最中に携帯電話を取り出してメールを確認したりすることがあるから、あまり人の事をとやかく言えないか…。自戒をこめて反省。まだこの店の箸袋に書いてある「通人の酒席ふくべ」の"通人"には程遠い。(勘定は¥2,500程度)

    前回の訪問はこちら

    ふくべ

    東京都中央区八重洲1-4-5

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