今日は、とても爽やかな秋晴れです。
でも明日は、また天気がくずれそうー。
ほんと、「女心と秋の空」なんでしょうか。
昨日の続きです。
『100歳までウォーキング』から
●股関節の体重支持と前方移動機能障害があるとき
・膝関節
下肢が行う代償運動は、膝を屈曲位で荷重するところでみられま
す。膝屈曲位で荷重すると股関節では骨盤臼蓋部の中央部や
後方部の豊かな臼蓋部を使うことができますから股関節の荷重
性能は向上します。しかし、着床の衝撃が強い時期に膝を曲げて
荷重することは、膝蓋大腿関節部に過大な力が加わり、膝蓋大腿
関節の軟骨を傷め、大腿四頭筋に疲労が蓄積して歩行障害が
発生します。また、膝関節屈曲位で荷重が重なると膝関節の
ゆるみから、膝にガタが生じて変形性膝関節症が進む危険があり
ます。
・足関節
膝が屈曲して体重をかけると、膝だけでなく足にも障害を起こしま
す。膝屈曲で体重を負荷すると荷重のアラインメントは足の踵で
なく足甲部や、ときには前足部の指に加わることになり、ふくらは
ぎの筋肉やアキレス腱、また、足底筋や腱に疲労と炎症を起こし
ます。時に、足の扁平足症や外反母趾症、足関節症を起こすことが
あります。このような足の変形は、先に述べたように足関節の屈曲
のバネ効率が低下します。
◆股関節の体重支持と左右移動機能障害があるとき
・脊椎不安定
股関節外側臼蓋の形成や機能がよくないときは、骨盤が左右方向
に回転して(前額面における回転運動)大腿骨頭直上に体重移動し
て支えることになります。速く歩くほど骨盤の回転運動も早くなりま
す。骨盤の回転運動は骨盤と直接つながっている腰椎の左右傾斜
運動を速く行うことになります。
ここでは腰椎がバネのように働いていると推測されます。この運
動が腰椎に過剰に加わると、骨盤と腰椎の適合部に異常をきたし
て腰痛が起こる原因となります。また、頭の起立位を維持するため
に、腰椎が回転すると胸椎が逆回転して脊柱の直立位を回復しま
すから、脊椎には蛇行のストレスが加わることになります。
この腰椎と脊柱全体の運動は、側腹部の筋肉や頚部の筋肉が
行いますが、両側の肩と上肢が補助します。脊柱や関節支持組織
が脆弱なときや回転ストレス過剰なときには、脊柱が傷み、筋疲労
が蓄積して多彩な症状を起こすことになります。例えば、脊椎の
深部の筋緊張調節には自律神経系がかかわり自律神経失調を招
く原因となります。また、頚椎の運動調節には前庭脊髄路系(ダイ
テルス核)がかかわりますから、めまいや頭痛など頭頚部症候群
のような脳血流障害や神経性疲労を招く危険があります。
・側彎
股関節の移動能力に左右差があるときは、脊椎の蛇行運動に左右
差が生じて、代償性側彎を起こす原因となります。側彎は、頭頚部
や肩の代償性機能にも左右差を生じさせて体幹の疲労を促進しま
す。頭や体幹の疲労が進行すると下肢が体重の左右移動の代償
運動を行うことになります。
・膝関節
体重の左右移動にかかわる骨盤回転(前額面の骨盤回転)運動に
障害があると、下肢がこれを代償します。膝関節が屈曲すれば
一定範囲内で左右への膝関節の運動が可能となり、外側方向へ
の体重の過剰な移動を制限することができます。しかし、膝に左右
方向へのゆるみが生じて変形性膝関節症を起こすことがあります。
そして“O脚”変形や左右動揺性膝関節症を起こす原因となります。
・足関節
足部が行う外側方向への体重移動を制止する運動は、足部外側
アーチ(左右移動機構)が行います。足が過剰にこの機能を使うと
前足部アーチが消滅して外反偏平足症を起こすことになります。
「スポーツの秋」です。
ご自分に合った運動が少しでも、できるとよいですね!