本因坊戦七番勝負の第2局は5月29日、30日に三重県鳥羽市で行われ、挑戦者の山田規三生九段(33)が高尾紳路本因坊(29)に白番中押し勝ちし、1勝1敗のタイにした。第3局は6月7、8日、広島県尾道市の西山別館で行われる。
息をつく暇もない激しい戦いが繰り広げられたが、山田が黒の大石を取り切って勝利をものにした。
山田にとっては途中きわどい場面はあったが、秒読みにもかかわらず、勢いよく打ち続けて本因坊戦初勝利を手にした1局。今後へ大きな自信になっただろう。
<山田九段の話>
序盤はだいぶ苦しいかと感じていました。封じ手は、右上の白を捨てるよりないと判断しました。最後はしようがないから大石を取りに行ったのですが、取りきってやっと勝ちになったと思いました。
<高尾本因坊の話>
序盤は別にいいとは思わなかった。中盤(形勢が接近して)難しくなったかと感じましたが、真ん中で失敗したようです。最後、黒の大石は相当生きないと思いました。
(毎日新聞より抜粋)
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山田九段の大胆な打ちぶりに高尾本因坊が惑わされたのでしょうか、勝利の女神は山田九段に傾きました。
「週間碁」の中で藤沢秀行師が下記のようなことを書いていました。(抜粋)
「高尾くんもヘボですねえ。形勢判断がまったくなっとらん。
国際戦で逆転負けるのは基礎体力の不足もあるでしょうが、中国や韓国にくらべて形勢判断が劣っているためですね。
しかし、お互いもうちょっとしっかりした碁を見せてくれないかなあ。」
秀行師の辛口コメントですが、日本の若手棋士も目を覚ましてほしいですね。
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今回の対局地は三重県鳥羽市。小学校の修学旅行と実家に家族で帰省したときに立寄った記憶があります。
鳥羽水族館、ミキモト真珠島など、かすかに覚えている程度です。