本因坊戦七番勝負の第4局は6月12日、13日に佐賀県唐津市で行われ、高尾紳路本因坊が挑戦者の山田規三生九段に先番中押し勝ちし、対戦成績を3勝1敗として初防衛へあと1勝とした。第5局は26、27日、山形県米沢市で行われる。
過去3局は白番が勝っていたが、今期初の先番の勝利。高尾が山田をカド番に追い詰めた。第5局で山田の巻き返しがなるか。
<高尾本因坊の話>
左上のフリカワリはいいかどうかわからなかった。左辺白からの抵抗をうっかりしてた。これでダメにしたかと思った。
<山田九段の話>
フリカワリはやはり、どうかわからなかった。封じ手あたりが中途半端でしたか。終盤右辺での手順を間違えなければいい勝負でしたか。
(毎日新聞より抜粋)
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高尾本因坊、冷静な打ち回しで3勝1敗と防衛に大きく前進しました。
一方の山田挑戦者はカド番、このまま引き下がるわけにはいきません。なんとか踏ん張ってほしいものです。
「週間碁/秀行の目」より「赤鬼と青鬼」
二人のことをヘボといいましたが、もちろんいいとこもあります。とくに感心するのは辛抱のよさです。第4局は根気くらべの様相を呈しました。そこでわずかに高尾くんがまさったということでしょう。実際、高尾くんは私に似ず辛抱がいい。
(中略)
テレビをながめていたら、高尾くんの顔が赤みをおび、山田くんは青ざめたように感じました。面白いものです。赤鬼と青鬼の対決ですね。
(藤沢秀行名誉棋聖・談)
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今回の対局地は佐賀県唐津市。「唐津城」、「虹の松原」、「唐津くんち」などが有名だそうです。
もう十数年前になりますが九州を訪れたとき、呼子(よぶこ、2005年1月より唐津市に合併)で「イカの生き造り」を食べさせてもらいました。獲れたてのイカは透明で、ほのかな甘みに家族で喜んだものでした。