第33期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖と挑戦者、依田紀基九段の第6局は3月11日から静岡県熱海市の熱海後楽園ホテルで行われ、白番の山下棋聖が2目半勝ちした。
山下棋聖は4勝2敗で4連覇(通算5期目)を果たし、名誉棋聖の資格を得る5連覇に、あとひとつと迫った。
(読売新聞より抜粋)
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衛星放送の解説では依田九段の優勢が伝えられていましたが、山下棋聖の終盤の追い上げが功を奏し棋聖位防衛を果たしました。
山下棋聖としては本局を前に3-2と一つ貯金があるということで、思い切りよく勝負手が打てたようです。
一方の敗れた依田九段、カド番ということで中盤以降の打ち回しに堅さが現れたようです。
勝負のアヤは微妙ですね。
今期の棋聖戦七番勝負、山下棋聖の防衛という結果で終わりました。
二日制の七番勝負は日本だけですが、今後も永続されることを願っています。
何局目だったか忘れましたが、BS-2の中継で司会の女流棋士が読売新聞の記者に、
「対局時間の短縮について、どう思いますか?」とたずねたところ、
「二日制の七番勝負は日本で永らく受け継がれた伝統、中国・韓国もこの緊迫感あふれる対局を味わってほしい」
というようなニュアンスで答えていました。
本当にそうだと思いますね。
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本局のTV放送は3本ありました。
・NHK-BS2「タイトル戦中継&ダイジェスト」
(解説:武宮正樹 九段、司会:万波佳奈 四段)
・NHK-BS2「囲碁将棋ジャーナル」
(解説:小林光一 九段 九段、聞き手:田村千明 二段)
・日本テレビ「棋聖戦2009~激突の譜~」
(解説:小林覚 九段、聞き手:巻幡多栄子三段)
今回、久しぶりに早朝放映の日本テレビ「激突の譜」を見ました。
NHKと違いBGMが流れ、エンタメ風の盛り上げ方は新鮮に映りましたね。
名人戦や本因坊戦でも是非、このような番組を放映してほしいものです。
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今回の対局地は静岡県熱海市の「熱海後楽園ホテル」。東京ドームグループのリゾート部門だそうです。
棋聖戦の主催が読売新聞ですので、内輪の会場設定ということでしょうか。
山下棋聖はタイトル戦で日本全国を訪れていると思いますが、各地の印象はほとんど覚えていないと云ってました。
なんとなく「らしさ」を感じますね。