先日、県下で長い間、碁会所の席亭をされていた「山下さん(77歳)」が亡くなられました。
山下さんは小中学生や女流の囲碁指導に尽力され、少年少女囲碁大会や高校選手権の県代表選手を何人も輩出させてきました。
子供たちのヤル気を引き出すのが上手かったのでしょうね。
県内の青少年への囲碁普及という面では、大きな損失と云わざるを得ません。
囲碁指導者も高齢化が進み、後継者の存在が気にかかるところです。
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何かを勉強する際、何人かのグループで勉強する方法と、個人で勉強する方法があります。
中韓の囲碁棋士の間では共同研究が進んでいるようで、日本でもその傾向が強くなっているようです。
しかし一流のレベルとなると個性とか創造性がモノを云うのでしょうね。
日本人は伝統的に職人気質の人が多いように思います。
一人前になるためには、何年も師匠の背中を見て、技を盗み、自ら精進して成長するパターンです。
グループ研究の方がスピーディで合理的に思えますが、伝統文化や職人の世界では一概に当てはまらないように思います。
最近の囲碁界は短時間化・ゲーム化が進みつつあるようですが、伝統文化・芸道の一面を残してほしいものです。
崩したものを再建するのには、膨大なエネルギーが必要となります。