謝依旻・女流名人に向井千瑛・四段が挑戦していた「第23期女流名人戦三番勝負」第3局が3月25日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、黒番の謝女流名人が中押し勝ち、対戦成績2勝1敗で4連覇を果たした。
謝女流名人は、東日本大震災の影響で中断・延期された第2局を制しタイにすると、この日の第3局も模様の張り合いから中央の戦いで有利に立ち、最後は相手のミスを誘って勝ちにつなげた。
謝女流名人は台湾生まれ。19年から女流本因坊4連覇、22年から女流棋聖連覇で女流3棋戦を独占しており、タイトル獲得は11で女流歴代最多となった。
<謝女流名人の話>
勝ち負けは最後までわからなかった。(第2局は)地震で中断した碁の内容をあまり考えず、無心で打ったのがよかった。
(産経囲碁ニュースより抜粋)
「謝新記録、女流最多タイトル11に、止まらぬ謝時代」
(週刊碁見出しより)
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謝さんの一強時代、いつまで続くのでしょうか。あの強さ、鍛え方が一段違うような気がします。
ただ国際棋戦に目を向けると存在感はイマイチ、今後は世界戦が課題でしょうか。
敗れた向井挑戦者は女流名人戦で2回、女流本因坊戦で1回と謝女流三冠に挑戦し、苦杯をなめています。
「ストップ謝」の最有力として、捲土重来を期してほしいと思います。
本シリーズ3局、いずれも黒番が勝ちました。乱戦タイプの両者には黒番が合っていたのかも・・・。
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女流タイトル獲得数ベスト10
1 謝 依旻 11
2 杉内 寿子 10
2 青木喜久代 10
2 小林 禮子 10
2 小林 泉美 10
6 知念かおり 9
7 伊藤 友恵 8
8 本田 幸子 7
8 楠 光子 7
10 小林 千寿 6
謝三冠がタイトル数11と新記録を塗り替えました。
上記ベスト10の女流棋士で、謝女流三冠以外に勢いのある棋士はどうも見当たりませんね。
謝女流三冠はまだ21歳、当分は謝さんを中心に女流棋戦は展開していきそうです。