川崎Fマニアック分析

昨日は浦和敗戦のため、浦和のヒーローはピックアップできないので、対戦相手の川崎Fを取り上げます。もっとも、川崎Fの選手の紹介は何度かやったので、今回は選手個人でなく、チーム全体の話をします。

2003年に、わずかな差でJ1に昇格できなかった川崎Fは、ジュニーニョや我那覇などいい選手はいましたが、まだDF陣が1試合に1回は致命的なミスをする、危なっかしいチームでした。そんな川崎Fを変えたのは、間違いなく関塚現監督です。

一番の功績は、中村憲剛をチームの中心に据え、攻守の切り替えの早さこそ川崎Fのサッカーという形を作ったことだと、私は思っています。ジュニーニョの速さも、中村憲剛からいいパスが出ることで生きましたし、関塚監督がボランチに抜擢した谷口も、中村憲剛と合っている選手です。

谷口の動きを見ていると、中村憲剛を信頼しているのは明らかで、たとえ一人でオーバーラップしても、パスをくれる確信があるようです。セットプレーだけでなく、流れの中でも点が取れるボランチに谷口がなれたのは、間違いなく中村憲剛がいるからでしょう。

また、その後の補強も、中村憲剛を生かせる選手を採るという方針に思えます。昨日途中出場して、流れを変えた陰のヒーロー、レナチーニョも、中村憲剛のパスに追い付けるスピードがあって、いつでも川崎Fに3トップのオプションを用意できる、貴重な控えです。

本来攻撃の選手であるビトール・ジュニオールが4-3-3の中盤ではきついという理由で、レナチーニョは実力はありながらベンチに置かれていますが、とにかく主役になりたいという自己主張が強すぎたフッキより役に立っているでしょう。

そんな速さがチームカラーのチームでポストプレイヤーの鄭大世は一人独特なキャラですが、クロスを上げたときに合わせられる選手が必要だからいるのでしょう。ただ、鄭大世も運動量はあります。プレーエリアは想像以上に広いです。

そんな、元気溢れる速さが川崎Fの売り物ですが、ACLの連戦はさすがにこたえたようです。ただ、同じメンバーで戦ってきた川崎Fにも新しい戦力が出てきています。彼らが活躍することで、ACLでの健闘を願っています。