鉄道博物館で80年代を振り返った後なので、ちょっとそれに関連したネタはないかと考えていたら、当時無敵を誇っていた横綱、千代の富士の名前を思い出しました。81年に横綱に昇進し、91年に引退した千代の富士は、まさに80年代のヒーローでした。
その前の時代に一時代を築いた北の湖とは、2歳しか年が違わないのですが、北の湖が21歳で昇進して31歳で引退し、千代の富士が25歳で昇進して35歳で引退したので、見事までにこの二人の時代はずれています。千代の富士は優勝31回を誇る昭和最後の大横綱ですが、今でも残る通算勝利1045勝は、達成はほぼ不可能と言われています。
千代の富士の幕内勝利記録を塗り替えた魁皇はこれに挑むことになりますが、先場所負傷で休場した肩が一場所で完治する奇跡でも起きない限り、難しいと思います。千代の富士は確かに大横綱ですが、肩を脱臼する癖があるため休場が多く、年間最多勝など「苦手」にしている記録もあります。
ただ、千代の富士がすごいのは、休場明けの10場所中、6場所で優勝と結果を出していることです。その要因としては、負傷した部位以外の筋肉を落とさないため、病院でもトレーニングを欠かさなかったことがあります。体脂肪率一桁と太れない体質だった千代の富士は、肩を外れないようにする目的もあって、鋼の肉体を誇っていました。当時の漫画「キン肉マン」にも千代の富士をモデルにした「ウルフマン」というキャラクターが登場しているほどです。
また、千代の富士といえば、その豪快な上手投げでしょう。相手の頭を押さえつけて強引に投げ飛ばすその力強さは、「ウルフスペシャル」の愛称も持っていました。あまりにも投げを多用するため肩を外すので、できればあまり投げでは勝って欲しくないと親方は願っていたほどです。
オールドファンだと、千代の富士の四股名を見ると、千代ノ山と北の富士の二人の横綱の名前を合成したものだとわかる方もいらっしゃるでしょう。しかし、千代の富士は自らの努力でその印象を完全に消し去り、千代大海の「千代」は千代の富士の「千代」だというイメージがすっかり定着しています。
今、千代の富士を超える力士は出ないのかと土俵に目をやれば、白鵬にその可能性を見出します。もちろん、まだ優勝15回で千代の富士の記録から見れば半分程度しか達成していませんが、連勝記録で来場所は千代の富士の53連勝に挑戦しますし、年間最多勝の記録も持っています。違った意味で千代の富士の「品格」に挑めるのが白鵬と思います。
その前の時代に一時代を築いた北の湖とは、2歳しか年が違わないのですが、北の湖が21歳で昇進して31歳で引退し、千代の富士が25歳で昇進して35歳で引退したので、見事までにこの二人の時代はずれています。千代の富士は優勝31回を誇る昭和最後の大横綱ですが、今でも残る通算勝利1045勝は、達成はほぼ不可能と言われています。
千代の富士の幕内勝利記録を塗り替えた魁皇はこれに挑むことになりますが、先場所負傷で休場した肩が一場所で完治する奇跡でも起きない限り、難しいと思います。千代の富士は確かに大横綱ですが、肩を脱臼する癖があるため休場が多く、年間最多勝など「苦手」にしている記録もあります。
ただ、千代の富士がすごいのは、休場明けの10場所中、6場所で優勝と結果を出していることです。その要因としては、負傷した部位以外の筋肉を落とさないため、病院でもトレーニングを欠かさなかったことがあります。体脂肪率一桁と太れない体質だった千代の富士は、肩を外れないようにする目的もあって、鋼の肉体を誇っていました。当時の漫画「キン肉マン」にも千代の富士をモデルにした「ウルフマン」というキャラクターが登場しているほどです。
また、千代の富士といえば、その豪快な上手投げでしょう。相手の頭を押さえつけて強引に投げ飛ばすその力強さは、「ウルフスペシャル」の愛称も持っていました。あまりにも投げを多用するため肩を外すので、できればあまり投げでは勝って欲しくないと親方は願っていたほどです。
オールドファンだと、千代の富士の四股名を見ると、千代ノ山と北の富士の二人の横綱の名前を合成したものだとわかる方もいらっしゃるでしょう。しかし、千代の富士は自らの努力でその印象を完全に消し去り、千代大海の「千代」は千代の富士の「千代」だというイメージがすっかり定着しています。
今、千代の富士を超える力士は出ないのかと土俵に目をやれば、白鵬にその可能性を見出します。もちろん、まだ優勝15回で千代の富士の記録から見れば半分程度しか達成していませんが、連勝記録で来場所は千代の富士の53連勝に挑戦しますし、年間最多勝の記録も持っています。違った意味で千代の富士の「品格」に挑めるのが白鵬と思います。