岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

首相の靖国参拝

2005-10-20 09:30:30 | 日本の仲間
小泉氏の「靖国」に対する「思い」については、他人である私には
わからない。
では「靖国」に対して身近に感じている人はどのくらいいるのだろう。
少なくとも、私が人生の中で知り合った人々の中にはほとんどいない。
小泉氏が参拝することで、国民の問題になってきたといえる。
(そう、郵政民営化に類似している)

首相が参拝しなければ、たいした話題にもならない。
それでは困るのだろう。
まさしく靖国神社にとって、小泉氏は大変ありがたい存在である。
政教分離からいえばおかしい。
間違いなく特定の宗教に肩入れしている。

肩入れするのはやめろと公明党もいう(公明党は別だけど)。
選挙に負けたこの党に小泉氏は今や言葉と裏腹に冷たい仕打ちを
重ねる。
公明党主導で進めていた与党議員年金法案は没になった。
公明党幹部の言葉、「これこそ、首相のポピュリズムだ!」
ほう、与党の中でも使っているんだこの言葉。

私にとって、靖国神社が身近なのは、歴史の本の中でだけ。

靖国神社の前身が、東京招魂社であることは知られている。
(※2004年12月22日号掲載)
明治維新の官軍の兵士を祭っているのだが、幕府軍には冷酷だった。

江戸でもそうだったが、函館戦争の折は特に悲惨だった。
戦争で倒れた幕府軍兵士800名の死体は埋葬することを
禁じられ放置されたままだったが、函館の人々が命がけで埋葬した。
負傷した幕府軍兵士も多く殺された。

函館の青柳町に護国神社がある。
だれが建てたのか。
なんと降伏した幕府軍の兵士を使って建てられたのだ。
仲間の埋葬も許されず、敵兵の神社の建立を強制された兵士の
気持ちはいかばかりだったか。

死んだ敵も降伏した敵も、徹底して差別していたのだ。

函館の護国神社には招魂場があることでわかるように
護国神社は靖国神社と直結している。

このことも忘れてはならない事実なのだ。

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