北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ガイドサイクリングのモニターツアー

2009-03-07 23:26:25 | Weblog
 朝一番の電車を新幹線に乗り継いで掛川へ。

 今日と明日は掛川市内で行われる「スロースタイル・ガイドサイクリング モニターツアー」に参加するのです。

 

 今回のモニターツアーは、掛川でこれまで行ってきた自転車による交流型観光のさらなる発展型の実験というわけで、NPO法人のスローライフ掛川が業務を受託して行うことになりました。

 掛川は自転車で回るにはちょうど良いサイズのまちです。そこで車でも徒歩でもなく、自転車だからこそ目にしたり触れたりできる風景や出会いのタネを探し、マップにしたり貸し自転車を行ったりという活動を展開してきました。

 自転車というのはいわゆるママチャリと呼ばれる自転車から世界的なレースまで乗る人の多様性に非常に幅のある移動用手段なのですが、ここ数年は掛川でもロードレーサーというスピードの出るタイプの自転車に乗る愛好者が目立って増えてきました。

 そこで、今回はそうした自転車乗りたちを、地元のサイクリストたちがガイドになって掛川市内を一泊二日で案内をするという設定のモニターツアー実験を行うのです。

 モニターにはこれまでも掛川の自転車による事業を支えてくれた関係者に加えて、実業団の選手やアウトドアライター、まちなか活性化のための貸し自転車を行っている人なども交えての意見、感想をお聞きしようと言うもの。普段はなかなかやれない旅と言えるでしょう。

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 かくいう私も、掛川で塩の道ツアーを行うなど、スローライフに関わってきた視点を求められて今回参加するに至ったというわけです。

 かつて見慣れた市役所に集合して、全体趣旨の説明を受けた後に一日目の今日は、市の南部を中心に巡ります。かつて3年間住んでいた私でも見ることの無かった風景との出会いがありましたよ。

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 一つ目は、地元のガイドさんたちが「もこもこ」と呼んでいるこのあたり独特の地形です。

 

 かつてこの掛川の南部あたりには古代の大井川が流れていたのですが、やがて地形が盛り上がってきて現在の地形になりました。ところがその盛り上がり方が同じ高さで盛り上がるのではなく、部分的に高く盛り上がる場所が出てきました。

 そうした地形は戦国時代は出城として使われたりもしましたが、今では畑にするには苦労が多いので残された地形として見ることができます。

 言われなくては気づかないものですが、言われてみると結構あちらこちらに散見されるので、面白く思えます。掛川には古くから長さ50~100m程度の短い手堀の隧道があって「面白いな」と思っていたのですが、実はそういう地形的な背景があるために造られる必然性があったのです。

 

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 二つ目は4年前に市町村合併をした相手の旧大須賀町にある古い街並みです。

 こちらではもう30年も地元での交流が他観光ガイドを実践してきたSさんのご案内を受けて、まちなかを案内してもらいました。

 

 なんでも知っている該博な知識と、外との関わりを大事にして地域を賑やかにしようと言うSさんの活動はご立派です。

 この街並みには701年創建と言われる、三熊野神社があり、4月最初の週末に行われるお祭りは町民はもちろん家を出た者たちが戻ってきて総出で繰り広げられる様に圧倒されます。

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 この日は一日で約65kmを走った後で市内の温泉旅館にモニターもガイドの方も一部スタッフの方も泊まることになっていました。

 一日のサイクリングを終えて、今日泊まる宿へ着く時の「今日はここに泊まるのかー!」という感動は、塩の道ツアー以来のことです。

 ガイドツアーが日中の時間帯だけのものではなく、夜までお付き合いをしてじっくりと味わってもらうという旅は商品化の可能性がありそうです。

 声を掛けた全員に「参加したい」と言ってもらう必要はありません。この旅が気に入って来たいという自転車乗りの数パーセントの支持を得るだけでよいのですから。単なる移動用ツールではありますが、自分の健康管理やまちに活力を与える道具として注目され始め、社会が自転車を無視出来なくなりつつあることを感じています。


 夜の反省会でも、角界でご活躍中のモニターさんたちから貴重な話を伺うことができました。やはり参加して良かったです。

 さて、自転車で案内するという旅プラン。皆さんはどうお考えになりますか。 
コメント
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