立場上、大勢の人たちの前で資料の説明をしたり、司会進行をしたりする機会が結構あります。
若いときは結構緊張をしたものですが、やはり場数を踏むと言うか、回数をこなしているうちに次第に慣れてきました。
そんな人前で話すときに、私が最も気をつけているのが「声が聞こえているかどうか」ということです。
会場にはマイクを用意しているところもありますが、だからといってマイクに頼り切ってはいけません。
マイクなどなくても聞こえるくらいに声を出して、それでも届かないところのためにわずかにマイクで助けてもらう、というくらいでなくてはいけません。
自分自身の中に「ちゃんと伝えよう」と思う心があればと、声の張り方も良くなって音圧が強くなります。
反対に、「マイクで拾ってもらえば聞こえるボリュームになるさ」などと高をくくっていると、資料ばかりに目がいって周りが見えなくなります。
言いたいことを伝えるために声を張る。それも単に音量が大きい大声ではなく、音圧が高い「迫力」ある力で声を出すという事。
この「迫力を出す」という一点を注意するだけで自分は変われます。
大勢の人の前で話すときばかりではなく、もっと数の少ない人数での会議でも同じことが言えます。大声ではなく迫力ある声を出すこと。
そのこと一つだけでも意識していると、漫然としゃべるという事がなくなります。
言葉を発することが「一期一会」であり、一瞬一瞬を生きることなんだ、と思えてきます。
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神社をお参りするときに、お賽銭を投げ入れて二礼二拍手一礼をします。
お賽銭は硬貨である方が良くて、それは投げ入れた時に音がすることが必要だから。
拍手をするのも、自分の手から音というエネルギーが出ることが大切なのです。
迫力のある人は、皆、そういう話し方をしていることに気が付きます。
声にエネルギーと魂を込めましょう。