釧路への出張中の出来事。
現場調査で目的の橋周辺を走っていたときの事。
道路補修の試験施工に適する場所を探すのが目的の一つだったので、前後に車がいないのを確認しながら道路舗装にヒビが入っていないかどうかをチェックしていました。
北海道のアスファルト舗装では年月が経過すると舗装の下の水分が霜柱効果で持ち上がり、それが繰り返されることで表面にヒビが入って傷んでゆくことが多いのです。
そのチェックをしながら走行中に、舗装が割と新しいところから古い舗装になる場所がありました。
で、そこを走り過ぎたときに(あ、今の場所のヒビのところをもう一回みたいな)と思い、車を停車させると後ろに車が来ていないことを確認しつつ、急いでバックしました。
10mほどバックしたところで突然車内のドライブレコーダーから「速度異常を検知しました」という音声。
そうです、わが社では全ての社有車にwifiで運転状況を把握できるテレマティクスという車の動態管理システムが搭載されているのです。
これまでも時速100㎞オーバーや急減速、急発進などを感知するとその情報は支店の安全担当者にメールで送られるようになっていました。
今では車内の運転者の様子まで動画で見られるようになっています。
そして最近ではこの速度異常が車をバックさせるときにも適用されて、時速5km以上のスピードで後退するとそれを速度異常として感知するのです。
車内に音声が流れた後にはすぐに支店の担当者から「何がありましたか?速度異常が出ていましたが」というメールが携帯に届きました。
「すみません、確認する現場を通り過ぎて慌ててバックしてしまいました」という返事を出したのですが、「通常の3倍くらいのすごいスピードが出ていたのでこちらでは『バックして崖から落ちたんじゃないか』と騒然としていたんです」とのこと。
バックもスピードを出し過ぎてはいけないということを忘れてしまい、心配をおかけしました。
自動車技術の新しい流れはCASEと言って、これはConnected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared&Service(シェアリングサービス)、Electric(電動化)のそれぞれの頭文字を足した単語のこと。
今回もまさにConnectedによるチェックが発動されました。
今回は失態でしたが、このことがドライバーに確実に認識されると速度オーバーや急ブレーキなども確実に減ってゆきます。
今や100km以上出せないことは当たり前になっているので、其れ以上出そうとも思いません。
安全はお金と技術で買えるのです。
安全運転で参りましょう。