ゴールデンウィーク中に自宅に帰省している間に、私のある発言が妻の機嫌を損ねてしまいました。
その発言とは「料理を科学しないのかい?」というもの。その趣旨は、例えば「お米一合(160グラム)にどれだけ水を足すと丁度良いご飯が炊けるか」とか、「朝の一杯の味噌汁は水250ccと粉末出汁を小さじ一杯弱、味噌は20グラム」といった標準レシピをもっと多用すれば、安定した味が出るのではないか、ということです。
単身赴任の朝ご飯はまさに上記のレシピで味噌汁一杯をつくり、昼の弁当と合わせてお米は1.25合を正確に炊くと、私自身の消費カロリーとほぼ一致するということが分かっています。これならほぼ体重を一定に保てます。
もちろん、ここに至るまでには何度も試行錯誤を繰り返して、どれくらいだと多くてどれくらいなら少なすぎるのかをチェックしました。何度も繰り返すことで一定の基準を作ることができ、安定した味や出来を保障できるのではないか、ということです。
ところが主婦たる妻の言い分は、「そんな面倒くさいことはしていられません。勘で大体のことはわかります」というもの。
しかしそういいながら、ホームベーカリーでパンを作るときは実に正確に粉の量や水、ドライイースト、スキムミルクなどの分量を量っているではありませんか。
「それはそうしないとちゃんと美味しくできないからよ。そういうあなたも、中華料理を作るときは『調味料は事前に作って混ぜておいた方が良いよ』という忠告を聞かずに、何度も味を見ながら調味料を足しているじゃない」
「中華料理はそこが面白いんですー」
…とまあ、犬も食わない言葉のやり取りですが、お互いに関心のあるところはきっちりやるし、それほどでもないところは手抜きをする。そして互いの関心ごとは一致しない、ということなのです。
さて皆さんは「きっちり派」?、それとも「適当派」でしょうか?
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今朝はそんな会話を思い出して、「分量をきっちり図る」パンづくりをしてみました。ちゃんと材料を一揃い買ってあるのはそのうちやろうと思っていたから。
しかも昨日作ったポテトサラダがまだ残っていたので、これを包んだポテサラパンもつくろうと、粉からこね始めました。
ところが微妙な水加減が多くてべとついたり、おまけに部屋の気温が低いために思うように膨らみが出てくれません。自宅にあるホームベーカリーのようにはうまくいかないもので、おまけにこね始めてから口に入るまでに4時間以上もかかるとは想像もしていなくて、朝作り始めてやっと食べられたのはお昼時になっていました。やれやれ。
電話で「家では菓子パンを作ってくれないので自分でやってみたらうまくいかない」というとたいそう笑われましたが、こういう試行錯誤を繰り返す先にこそ美味いものがあると思うべきでしょう。
案外料理って好きなんですよね。単身先の住まいはキッチンが広いので結構楽しめそうです。
4月から釧路に異動した元部下です。
料理ネタだったので突っ込み半分でコメントを投稿します。
大抵の料理は奥様の言うような感覚でいいと思いますが、小麦粉を使うパンやケーキは正確に(室温に応じた)分量を測らないと上手く発酵しません。
正に科学?です。
パンはパエリアよりもかなり難しいです。
パエリアはそんなに正確に測りません。
パン、ケーキ以外は適当です。
釧路はいかがですか。道東暮らしを大いに楽しんでください。