早朝におなかが痛くて目が覚めました。
痛いのは右の下腹部。素人目に(もしや盲腸?)と思ったものの、「虫垂炎は痛みがおなか全体から右下に移動する」とよく言われているのを思い出して、(まさかね、子供じゃあるまいし)と不安を打ち消し。
盲腸ってどこか子供の時の病気という印象が強いのです。
とりあえず病院での受診を前提に、朝ご飯を抜いて職場へ向かい、そこで腹痛のため病院へ行きたい、と伝えて近くのクリニックへと向かいました。
稚内にしては新しくて小ぎれいな(失礼!)クリニックで、病院内はスリッパがなく絨毯の上を靴下で歩きます。職員の皆さんも若くて感じが良いですね。
順番を待って医師の診断を受けましたが、「じゃあまず触診をしましょう」と言われ、患部を押されると強い痛みが襲います。「これはどうですか?」と押した手をポンと離すのですが、それよりは押しているときの痛みが強い。
「うーん、離したときに痛みが出れば虫垂炎で即入院なんだけどなあ。ただの腸炎か、という気がするけど、一応CT、レントゲン、エコーで検査してみましょう」とのこと。
(ただの腸炎だといいなあ)と思いつつ検査を受けると、エコー検査をしてくれた若い女性技師の方が、笑いながら「あー、先生はそうおっしゃっていましたか…、でもこれは…、ほぼ虫垂炎ですねえ(笑)」「えー!そこをなんとか…」「でも私も嘘の検査結果は書けませんし(笑)CTなどで総合的な診断が下されると思いますけど、ほぼだめですね」
そして案の定再びの診断で、「あらー、駄目だったねえ。すぐに入院してください。入院はおおむね一週間ですね」という非情の宣告。
「切るんですか?」という私の問いに医師は、「まずは切らずに抗生物質で炎症を抑えましょう。昔は簡単に切ったんですが、最近はこの盲腸も免疫を司る役割があってあった方が良いということになっているので点滴で様子を見ましょう」とのこと。
失意の面持ちで職場へ戻り、私の入院の間の仕事の振り分けを緊急に行います。いろいろと権限があるので、それを職務代理者に代理を指示するという手続きをしておかないといけないのです。
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あとは下着や洗面道具などの入院の用意をして午後に再び病院へ向かって入院です。
看護士さんからは「かわいそうですけど、今日から絶食で点滴と抗生物質で過ごしていただきます」という治療告げられて点滴が始まりました。
さすがにこの日の夜は患部の痛みが増しております。やれやれ、後は体力勝負であります。
たかが虫垂炎、されど虫垂炎であり、きちんと治しておいたほうがいいですよ。
早く切る先生、できれば切らなくてなおしたい先生といろいろのようですが、抗生物質だけでは再発の心配が残ります。
ボクだったら早めに切除してもらいます。将来の禍根を断つという考え方です。
虫垂炎の開腹手術は確立していて、慣れた人が行えば、とても安全な手術です。腹腔鏡手術の場合は、多数例の経験ある外科医にやってもらう必要があります。担当医とよく相談して決めてください。
最終決定権は患者にあるのですから。
ひと頑張りしてください。
病気にはくれぐれもお気をつけて。それでもかかってしまったら、そこからの最善を考えましょう。
最近は狩野川へしょっちゅう行かれているご様子。いつかまたご一緒したいものです。