なぜか太田裕美の曲が聴きたくなって、彼女の出したCDをたくさん持っている弟から何枚かを借りて聞いています。
今の若い人たちにとってはもう聴いたこともない懐メロなのでしょうけれど、私にとっては青春歌謡。曲を聞けばそのときの風景や思い出がよみがえります。
流行歌はすぐに廃れて移り変わりが激しいのですが、だからこそそれがヒットしていたときの記憶が頭に残ります。
昔は「ザ・ベストテン」のような歌番組がテレビにもありましたが、歌もテレビも社会に与える影響力が弱まりつつある中、若者には思い出につながるような音楽があるのでしょうか。流行りの音楽を追いかけるのも青春時代の特権だったかもしれませんね。
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大隅良典・東京工業大栄誉教授(71歳)が、細胞内でタンパク質を分解・再利用する「オートファジー(自食作用)」の仕組みを解明した功績により、今年のノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
日本人が科学部門でノーベル賞を受賞するのは三年連続となり、日本人としてとても誇らしい気持ちです。
昨夜から各報道番組では繰り返し大隅先生のインタビューを流し、研究の成果の意義について説明をしてくれています。また、先生のお人柄やエピソードを語りつくそうとして、ちょっと脱線気味なのは日本のメディアらしいところでしょうか。
さて、大隅先生はインタビューの中で繰り返し、基礎研究の大切さを訴え、若い人たちがすぐに効果の出るような成果を求められている風潮に強くくぎを刺しているように見えます。
先生自身も、自分自身の興味が赴くままに研究をつづけたところとんでもない発見につながったと何度もおっしゃっています。その研究成果が結果として医療や新しい薬づくりへの貢献につながったわけで、最初からせいかがイメージできていたわけではないところに基礎研究のすそ野の広さがあるともいえるでしょう。
先生は「研究のための予算を取りたくて、流行りの研究に飛びついてみせること」の愚を説いています。それでは未知の新しい課題に挑戦することが難しいのだと。
今のノーベル賞が30年ほど昔の研究成果に対する評価と言われていて、このままでは30年後の科学研究最前線でどれだけ日本が人類に貢献できているだろうかと、その立場が思いやられます。
流行りに飛びつくのが良いことと、流行りに飛びついてはいけないこと。なんだかその対比が面白く感じられました。
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