北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ネット不通の原因は

2008-12-13 23:16:42 | Weblog
 数日前からパソコンがネットに繋がりづらくなる症状が発生。

 二、三日家を空けると繋がりづらくなるのですが、絶対に繋がらないわけでもなく、再起動などを繰り返すうちにまた繋がるようになるので原因が分かりませんでした。

 なんとかごまかしごまかし使っていたものの、とうとう今朝からは全く繋がらなくなってしまい、お手上げ状態となりました。

 仕方がないのでサポートダイアルに電話して救援要請です。サポートでは声のきれいな女性が受けてくれました。

「はい、サポートデスクです」
「あのう、ネットに繋がりづらくなっているのですが…」

「ではネットの状態をお調べしてみます…。回線状態は問題ありませんのでお客様のパソコンの問題のようですね。それではこれから症状を具体的にお聞かせください」

 …と、しばらく症状の説明をしました。するといろいろとパソコンでの操作を指示してくれました。

 

 

「それではインターネットエクスプローラの『ツール』から『インターネットオプション』を開いてみてください。『閲覧の履歴』というのがありますので、それの削除ボタンを押してみてください…、どうなりましたか?」
「ファイルをゴミ箱に放り続けています…、あ、今終わりました」

「ではそれで接続ができるかどうか再度確認してみてくださいますか?」
「はい…、おーーっ、繋がりました!」

 なんとあれだけ繋がりにくかったのがあっさりと繋がりました。

 過去にインターネットで見に行ったサイトの履歴を消去せずに溜めすぎると、パソコンがそれを探しに行くことで、ネットとの繋がりが悪くなるという症状が出るのだとか。案外良くある話みたいです。

 こんなことは初めてでしたが良い勉強になりました。何でも取っておくとろくなことはないという見本のようです。

    ※    ※    ※    ※

 話は変わりますが、日本の川は一定の確率で大雨によって水位が上昇して河原の上を水が走るようになります。一般には水位の上昇は洪水として悪いことのように思われがちですが、川の生態から見ると案外そうでもありません。

 河原のようにときどき水位が上がって河川環境が乱れるところを氾濫原と言いますが、この重要性について、東京大学鷲谷いづみ教授は以下のように指摘しています。

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

 川のシステムの再生
 http://www.rfc.or.jp/kawa/sizensaisei/pdf/saisei.pdf

(…中略…)

「河川と河川の影響を強く受ける場である氾濫原を含めた河川域は、国土に占める面積はそれほど大きいものではないが、地域の健全な生態系および生物多様性の保全という視点からみた重要性は、その面積比率とは比べものにならないほど大きいものである。

 氾濫原には、洪水による撹乱とそれに伴う侵食、土砂堆積がつくり出す変化に富んだ微地形が発達する。それに応じて、基質、土壌栄養塩、比高などがさまざまに異なる環境がモザイクのように入り組んで存在する。その環境の多様性に応じて、変化に富んだ生物の生息・生育場所が用意され、多様な生物が互いにさまざまな関係を結びながら生活する。

 そのような河川域には、その特有の環境に応じて河川域以外ではみられない特有の生物によって特徴づけられる特有の生態系がみられる。

 特に、その気候上、地形上の特性によって急流で砂礫の生産・堆積が盛んな日本の河川を特徴づける生態系ともいえる砂礫質の氾濫原は、温暖多湿で国土全体が森林に覆われがちな日本列島において、自然に維持される植被のまばらな生態系として、生物多様性保全上の重要性はきわめて大きい。」

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※

 川の生態も、ときどき溜まった垢を洗い流すことで維持されている側面があるのです。

 パソコンのファイルといい川の生態といい、世の中の事柄は案外似たような原理のようですね。


 それにしても、困った時に助けてくれる電話の女性はきれいな人を想像してしまいます。これはなんの原理だろう?
 
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米三大自動車会社の救済法否決

2008-12-12 23:24:00 | Weblog
 アメリカ経済がいよいよ不透明感を増してきました。金融危機に端を発して、実物経済に波及が及び、いよいよアメリカの三大自動車会社の倒産危機を政府として救済するのかどうかに注目が集まっていましたが、このための法案をアメリカ上院が否決した、というニュースが世界中を駆けめぐりました。

 おかげでたちまちドルに対する不安から円買い基調になり円が高騰。一瞬でしたが88円と90円ラインをあっさり突破するヒステリックな展開が見られました。


 日経ネットには「米自動車救済法案、協議決裂 政府支援白紙に」というかたちで記事が出ています。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081212AT2M1202012122008.html

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

 【ワシントン=大隅隆】米自動車大手救済法案を巡り米上院で11日、妥協案が浮上したが両党の協議が決裂、法案の審議は行き詰まった。12日以降の政府支援を巡る審議のめどは立っていない。

 自動車大手の政府支援は白紙に戻った格好だ。民主党指導部は、ホワイトハウスと協議、金融安定化法を活用した新たな支援策も視野に入れ再調整を模索する構えだが、情勢は流動的だ。

 上院では11日、コーカー議員(共和)が代替案を提案。140億ドルの融資と同時に自動車大手は(1)債務(無担保)の3分の2を3月15日までに減らす(2)従業員の人件費をトヨタ自動車、ホンダなど日本企業並みに引き下げる――などの条件を求めた。

 これを受け上院のドッド銀行委員長(民主)、コーカー議員らが超党派の協議を推進。民主・共和両党の議員、自動車大手3社、労組の代表者らがコーカー案をたたき台にした法案修正の非公式協議を続けた。ただ、給与カットを巡り労組との交渉が暗礁に乗り上げ、妥協案そのものの調整も決裂した。

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※

 救済法案を上院が否決した、とだけ聞くと議論経過が見えませんが、良く読めば、上院としては企業の経営失敗のツケのために軽々しく税金を支出するわけにはいかない、という国民の声を代弁していることが分かります。決して反対のための反対ではありません。

 そのために、①少なくとも今持っている担保以外の財産を売り払って、借りているお金の2/3を返せ、②これから経営を改善させるためには従業員の給与をトヨタやホンダなどの日本企業並みに下げろ(!)という対案も提示したのですが、これを労組が拒否したために救済法案が通らなかった、ということ。

 これまでも経営が傾きかけているという噂を聞きながら、トップは自家用飛行機を手放さず、何億円もの報酬をもらっていることを議会からも批判されたのはついこの間のこと。

 トップがそんなだから、従業員の給与レベルも下げることが出来ず経営悪化という負のスパイラルに陥ったことが伺えます。
 
 それにしても従業員の労組は、「給料が下がるくらいだったら会社が倒産した方がよい」という選択をしたということになります。おそるべき労組の判断といえましょう。すごいなー。

    ※    ※    ※    ※

 しかしこれらは決して対岸の火事ではありません。困窮する組織を立て直すにはどうしたらよいか、ということは経営学の基礎ですし、今日日本の自治体だって財政問題に苦しんでいます。

 尊徳先生だったら、「リーダー自らが財産を推譲して、荒れた民の心を目覚めさせよ」というでしょう。

 住民も、これ以上役場にものをねだり続けることは出来ないと何となく分かっていても、それを納得するきっかけがないのでしょうね。

 リーダーの誠実なる捨て身こそが経営改善の早道です。言われてやるのではなく、率先して行うこと。そしてそれに感銘を受ける大衆の覚悟も大切です。

 苦しい時こそそういうリーダーの登場が待たれます。 

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トルコ共和国との間のエピソード

2008-12-11 23:39:03 | Weblog
 世の中どうも良い話題がありません。世界的な金融危機にあるのだから仕方がない、と思いつつも、わざわざ暗い話ばかりすることもなさそうですが。

 この世界的な金融危機のあおりを食って世界のいくつかの国では国の外国への借金を返せずにデフォルト(国の破産)に陥りかけているところも多くあります。

 そんな苦しんでいる国の一つにトルコ共和国がありますが、大の親日国として知られるトルコとの間のエピソードを一つご紹介します。国と国との間も誠実さは価値あることだと感じます。


    ※    ※ 【引用】 ※    ※

 海にまつわるちょっと良い話
  「エルトゥールル号の遭難」
    ~生命の光から~
http://www.locopoint.net/love_peace/ertugrul.html

和歌山県の南端串本に大島がある。
その東には灯台がある。

明治三年(1870年)にできた樫野崎灯台。
今も断崖の上に立っている。石造灯台として現役で最古の灯台。

 びゅわーんびゅわーん、猛烈な風が灯台を打つ。
 どどどーんどどどーん、波が激しく断崖を打つ。

台風が大島を襲った。明治二十三年九月十六日の夜であった。

午後九時ごろ、どどかーんと、風と波をつんざいて、真っ暗な海のほうから音がした。
灯台守(通信技手)は、はっきりとその爆発音を聞いた。

「何か大変なことが起こらなければいいが」

灯台守は胸騒ぎした。しかし、風と、岩に打ちつける波の音以外は、もう、何も聞こえなかった。

このとき、台風で進退の自由を失った木造軍艦が、灯台のほうに押し流されてきた。
全長七十六メートルもある船。しかし、まるで板切れのように、風と波 の力でどんどん近づいてくる。
あぶない!灯台のある断崖の下は「魔の船甲羅」と呼ばれていて、海面には、 岩がにょきにょき出ている。

 ぐうぐうわーん、ばりばり、ばりばりばり。

船は真っ二つに裂けた。その瞬間、エンジンに海水が入り、大爆発が起きた。 この爆発音を灯台守が聞いたのだった。
乗組員は海に放り出され、波にさらわれた。またある者は自ら脱出した。真っ 暗な荒れ狂う海。どうすることもできない。波に運ばれるままだった。そして、 岩にたたきつけられた。 一人の水兵が、海に放り出された。大波にさらわれて、岩にぶつかった。

意識を失い、岩場に打ち上げられた。

「息子よ、起きなさい」

懐かしい母が耳元で囁いているようだった。

「お母さん」

という自分の声で意識がもどった。

真っ暗な中で、灯台の光が見えた。

「あそこに行けば、人がいるに違いない」

そう思うと、急に力が湧いてきた。四十メートルほどの崖をよじ登り、ようや く灯台にたどり着いたのだった。
灯台守はこの人を見て驚いた。服がもぎ取られ、ほとんど裸同然であった。顔 から血が流れ、全身は傷だらけ、ところどころ真っ黒にはれあがっていた。灯台守は、この人が海で遭難したことはすぐわかった。

「この台風の中、岩にぶち当たって、よく助かったものだ」

と感嘆した。

「あなたのお国はどこですか」

「・・・・・・」

言葉が通じなかった。それで「万国信号音」を見せて、初めてこの人はトルコ 人であること、船はトルコ軍艦であることを知った。また、身振りで、多くの 乗組員が海に投げ出されたことがわかった。

「この乗組員たちを救うには人手が要る」

傷ついた水兵に応急手当てをしながら、灯台守はそう考えた。

「樫野の人たちに知らせよう」

灯台からいちばん近い、樫野の村に向かって駆けだした。電灯もない真っ暗な夜道。
人が一人やっと通れる道。灯台守は樫野の人たちに急を告げた。
灯台にもどると、十人ほどのトルコ人がいた。全員傷だらけであった。助けを求めて、みんな崖をよじ登ってきたのだった。

この当時、樫野には五十軒ばかりの家があった。船が遭難したとの知らせを聞いた男たちは、総出で岩場の海岸に下りた。だんだん空が白んでくると、海面にはおびただしい船の破片と遺体が見えた。目をそむけたくなる光景であった。
村の男たちは泣いた。

遠い外国から来て、日本で死んでいく。男たちは胸が張り裂けそうになった。

「一人でも多く救ってあげたい」

しかし、大多数は動かなかった。

一人の男が叫ぶ。

「息があるぞ!」

だが触ってみると、ほとんど体温を感じない。
村の男たちは、自分たちも裸になって、乗組員を抱き起こした。 自分の体温で彼らを温めはじめた。

「死ぬな!」

「元気を出せ!」

「生きるんだ!」

村の男たちは、我を忘れて温めていた。次々に乗組員の意識がもどった。
船に乗っていた人は六百人余り。そして、助かった人は六十九名。

この船の名はエルトゥールル号である。

助かった人々は、樫野の小さいお寺と小学校に収容された。当時は、電気、水道、ガス、電話などはもちろんなかった。井戸もなく、水は雨水を利用した。 サツマイモやみかんがとれた。漁をしてとれた魚を、対岸の町、串本で売ってお米に換える貧しい生活だ。ただ各家庭では、にわとりを飼っていて、非常食として備えていた。

このような村落に、六十九名もの外国人が収容されたのだ。島の人たちは、生まれて初めて見る外国人を、どんなことをしても、助けてあげたかった。だが、どんどん蓄えが無くなっていく。ついに食料が尽きた。台風で漁ができなかったからである。

「もう食べさせてあげるものがない」

「どうしよう!」

一人の婦人が言う。

「にわとりが残っている」

「でも、これを食べてしまったら・・・・・」

「お天とうさまが、守ってくださるよ」

女たちはそう語りながら、最後に残ったにわとりを料理して、トルコの人達に食べさせた。
こうして、トルコの人たちは、一命を取り留めたのであった。また、大島の人たちは、遺体を引き上げて、丁重に葬った。

このエルトゥールル号の遭難の報は、和歌山県知事に伝えられ、そして明治天皇に言上された。明治天皇は、直ちに医者、看護婦の派遣をなされた。さらに礼を尽くし、生存者全員を軍艦「比叡」「金剛」に乗せて、トルコに送還なされた。
このことは、日本じゅうに大きな衝撃を与えた。日本全国から弔慰金が寄せられ、トルコの遭難者家族に届けられた。


次のような後日物語がある。

イラン・イラク戦争の最中、1985年3月17日の出来事である。

イラクのサダム・フセインが、「今から四十八時間後に、イランの上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落とす」と、無茶苦茶なことを世界に向けて発信した。

日本からは企業の人たちやその家族が、イランに住んでいた。その日本人たちは、あわててテヘラン空港に向かった。しかし、どの飛行機も満席で乗ることができなかった。
世界各国は自国の救援機を出して、救出していた。

日本政府は素早い決定ができなかった。空港にいた日本人はパニック状態になっていた。

そこに、二機の飛行機が到着した。トルコ航空の飛行機であった。日本人二百十五名全員を乗せて、成田に向けて飛び立った。タイムリミットの一時間十五分前であった。

なぜ、トルコ航空機が来てくれたのか、日本政府もマスコミも知らなかった。

前・駐日トルコ大使、ネジアティ・ウトカン氏は次のように語られた。

「エルトゥールル号の事故に際し、大島の人たちや日本人がなしてくださった献身的な救助活動を、今もトルコの人たちは忘れていません。私も小学生のころ、歴史教科書で学びました。
トルコでは、子どもたちさえ、エルトゥールル号のことを知っています。
今の日本人が知らないだけです。それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が飛んだのです。」

文・のぶひろ としもり

出典:http://www.peace2001.org/gpc/gpc_mn/gpc_mn_bn10.html


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エルトゥールル号の話は111年前の真実ですが、16年前のイラン・イラク戦争時には、多くの日本人がトルコの人によって救われました。

決して、多くに知られてはいない真実あなたはどう思いましたか?

辛いニュースが多い世の中にほんの少しやさしさを取り戻せる、この『小さな歴史の物語』が、また、あなたに何かを思い出させてくれることを・・・・

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、このエルトゥールル号の話は、日本では教科書に掲載されていません。

海難の話では、エルトゥールル号の4年前1886年(明治19年)におこったノルマントン号事件について、イギリスとの不平等条約による屈辱の歴史について記載されています。イギリスではノルマントン号事件について教えているのだろうか?

アメリカでは、毎年パールハーバーの日がくると、「パールハーバーを忘れるな!」という趣旨のイベントが行われ「卑怯なジャップめ!」と軽蔑と憎しみの感情を新たにする人も沢山いますね。でもアメリカでは原爆投下の日に大々的なイベントはしてないですよね。

日本は、朝鮮併合から始まった朝鮮人差別とか侵略の歴史は教科書で、ちゃんと教えてないから、バカチョンカメラのチョンは、朝鮮人差別用語からきている!と考えているひともいるしねぇ、、、

なぜ、日本では屈辱の歴史については学ばせているのに、このような心温まる話について教えないのだろう?

将来日本の教科書に、 このトルコ航空の話がのればいいですね。(^^)

    ※    ※ 【引用終わり】 ※    ※


 いかがでしょう、読んでいて思わず目頭が熱くなりました。この時代、地方の村々にまで日本人としての矜持が染み渡っておりました。

 このことがトルコが大の親日国である理由の一つかもしれません。まさに「積善の家に余慶あり」ですね。

 経済で苦しんでいる国は多いのですがこういう国は助けてあげたいものですね。
 がんばれトルコ共和国の皆さん! 
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報復の始まる時

2008-12-10 23:51:49 | Weblog
 外国人の日本に対する視点ははっとさせられることが多いのですが、今日は日本に『報復』を考えているある中国人の方のブログの紹介です。なるほどー、と思います。

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

【今日のブログ】日本と中国の差は100年以上?
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1210&f=column_1210_002.shtml

  外国からの評価として日本は清潔な国とされている。確かに他の国々に比べれば清潔なことは間違いない。このブログは様々な国を訪れたことのある中国人が東京を訪れて感じたことを述べたものである。以下はその話題のブログより。
----------------------------------------------------------
  私はこれまで、仕事上の関係から三十数カ国を訪れたことがある。発展途上国が主だったため、先進国を訪れたことはほとんどない。これまで発展途上国を訪問しての感想としては、空気の質が悪いことと工事中の場所が多すぎる点を除けば、そのほかの点ではやはり中国の各都市のほうが優れていた。

関連写真:そのほかの中国で報道されている日本に関する写真
 

  しかし、数日前に東京を訪れて驚いた。以前アメリカを訪問したときよりも更に驚きがあった。東京は人口密度が高いにもかかわらず、街中はまるで水洗いしたかのように清潔で、肩がぶつかりそうなほどに人が多いにもかかわらず、誰もゴミをポイ捨てしていなかった。東京はシンガポールのようにゴミのポイ捨てに対する処罰制度がないにも関わらずである。日本人は本当に恐ろしいと感じた。

  また、東京の地下鉄も絶品であった。まるで東京の地下は全て掘りつくされてしまっているかのようで、東京都内を少し歩けば何線であれ地下鉄の出入り口を発見することが出来るのだ。東京は公共バスが少ないうえに、車の交通量もそれほど多くないため、青空に白い雲が浮かぶのが見えるほど空気がきれいだった。北京や上海、深センなどの灰色に曇った空を思い出すと、まさしく感無量であった。

  私は日本のことが嫌いであるが、東京を訪れ、中国よりも遥かに発展した様と中国人民より高い人的素質を持った日本人を見てため息を禁じ得なかった。日中間の差は100年で追いつけるものではなく、特に人的素質については追いつける可能性はほとんど無いと言っても過言ではないだろう。中国が日本に対して「報復」するのは余りにも難しいと言わざるを得ない。
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(出典:風中之猪BLOG意訳編集)

  写真は汚れた空気に見舞われた北京市内の様子。北京五輪の開催によって北京の空気の質は大幅に改善されたものの、五輪終了後は規制が解かれたため、再び空気の質が悪化し始めている。(編集担当:畠山栄)

    ※    ※ 【引用終わり】 ※    ※


 東京の地下鉄交通網の発達は極めて特殊な事例だとしても、ここでもゴミをポイ捨てしないとか、空気がきれいだとか、日本人ならば当たり前に思っていることに対して彼我の差を感じて驚いている姿が伺えます。

 100年経っても国全体がこういう国民で満たされることはないのではないか、というため息が聞こえてきそうです。

 それにしても、日本に「報復」を考えているという基本姿勢には驚きを禁じ得ないませんが、これがお隣の国情の現実だとあらためて認識をもつべきでしょう。

 日本人の民度が下がって、道路にゴミをポイ捨てするような国になった時は「報復」が始まるときなのです。 

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新しいおせっかい

2008-12-09 23:56:36 | Weblog
 今日から明日は新潟で防災まちづくり委員会のワークショップに参加です。
 
 この調査は、ハードの整備に偏りがちな防災対策を、地域力や住民力によってやれるためにはどのようなことをすべきか、という観点の調査というわけ。

 今日は実際に地域の人たちの問題意識として不安や防災に関して意見交換をしてもらおうという試みです。集まってくださったのは地域コミュニティ協議会の皆さんで、これは小学校区を単位として自治会の役員さんやPTA、地域のNPOの方などで構成されている団体です。

 一般の自治体では地域活動となると自治会・町内会が中心となっていますが、ここ新潟市では、地区に着目して各種活動をする団体を束ねようという目的でこの地域コミュニティ協議会が作られているのです。これは実に珍しくまた注目すべき活動といえるでしょう。

 今日の会合では、そうは言いながら普段はなかなか会うことのない方たちが「初めまして」という挨拶から始めて、地域の課題意識を同じテーブルで語り合ってくださいました。

 

 各テーブルには事務局からファシリテーターと呼ばれる議事進行役をつけて、意見を引き出して行きます。この人の力量によって、活発で楽しい時間となるかつまらなくなるかが決まりますので責任は重大です。

 一応予定の時間はスムースに進み、いよいよ各テーブルからどういう意見が出たかを発表することになります。

 

 あるテーブルからは「市役所からは福祉や環境や防災などいくつもの部所から町内会に対してお願い事や調べものが来るが、町内会で受けるのはいつも同じ一人だ。とっても受けきれないこともあって、簡単に使わないで欲しい」という厳しい意見も出ました。

 最近は行政も財政的な苦しさもあって、従来役所がやっていた業務を安易に「地域住民の皆さんでお願いします」と降ろしがちですが、一方で地域住民の力は落ちる傾向にあるので、どちらも担えないエアポケットのようなことができてしまいがちです。

 これからは住民の自治が担わなくてはならないとしても、新しい自治を担う地域の意識の醸成や、資金面での支援などが必要です。

 最近は「新たな公」などという単語が流行始めていますが、これもまた意味としては同じような事柄でしょう。

 自治会だけでは担えないことも、地域のNPOや福祉団体との協力でできるかもしれません。そのためにはまずたくさんの人が挨拶を初めとして知り合っているというネットワークづくりが大切になるでしょう。

 別のテーブルからは「相手からあるなしにかかわらずこちらから挨拶をしましょう。おせっかいになりませんか?」という提案もありました。

 時代はあたらしいおせっかいを求めているのかも知れません。 
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年賀状とネットのコラボ

2008-12-08 23:27:49 | Weblog
 いよいよ師走に入り今年も後わずか。そろそろ年賀状の季節がやってきました。

 ネット時代が進むに連れて、ハガキを送るなどと言うのは時代遅れの挨拶手段…かと思いきや、どっこい、簡単に引き下がったりはしないようです。

 こんな記事がありました

 『年賀状復権なるか 発行60周年、豪華お年玉に異業種タイアップ』
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/081208/trd0812081158003-n1.htm

 平成21年用の年賀状の投函(とうかん)受け付けが15日からスタートする。今年は、年賀はがきの発行が始まって60周年の記念の年。発行する郵便事業会社は、お年玉として、「選べる国内旅行」やハイビジョン液晶テレビなどの豪華な賞品を用意したほか、異業種とのタイアップも積極的に展開。減少し続けている年賀状を復権させようと、あの手この手を繰り出している。
 

■売れ行き好調
 「一部が予約で売り切れるなど、驚くほど好調。ぜひ去年より売りたい」

 年賀はがき発売初日の10月31日、大阪中央郵便局(大阪市北区)を訪れた郵便事業会社の團宏明社長は手応えを語った。

 最近、携帯電話やパソコンメールなどに押され、販売枚数を減らしている年賀はがき。平成17年用から4年連続で減少を続け、民営化元年で大々的なキャンペーンを行った平成20年用年賀はがきも、最終的には前年割れの約36億1600万枚だった。

 しかし、今回はすでに一部商品が予約受付の段階で売り切れも出ている。はがきを桃色やうぐいす色に染めた新製品「いろどり年賀」は、当初予定していた発行枚数1500万枚を大幅に上回る1億2000万枚を追加発行。ディズニーキャラクターをあしらったはがきも追加発行を決めた。

■電脳取り込み
 売れ行き好調な新商品に加え、パソコンや携帯電話と連動して便利さを売りにした事業も拡大している。

 インターネットの会員制サイト「mixi」を運営する「ミクシィ」との提携では、会員がネット上でデザインと送り先を選択すれば、住所や本名を知らないmixi内の知人に年賀状を送ることができる「mixi年賀状」(標準1枚98円)を始めた。

 また、年賀状の作製から投函までをネット上で行えるとして、昨年に引き続き、大手接続業者の「ソネット」と提携した「ソネット・オンライン・ハガキ作成」(1枚134円から)や、通信大手「KDDI」とタイアップした「ケータイPOST」(1枚157円から)を展開。かつての年賀はがきの“商売敵”とのタッグで、販売数アップを画策する。

■特典いろいろ
 年賀状の楽しみの一つはお年玉賞品。「性別・年代を問わず喜んでもらえるもの用意できた」と郵便事業会社近畿支社の担当者は説明する。

 お年玉付き年賀はがき初年の昭和25年用は高級ミシン(当時は特等)、高級生地(1等)、学童用グローブ(2等)だった賞品も年々グレードアップ。21年用は1等がハイビジョンテレビとブルーレイディスクのセットなど6種類から選べるといった豪華なものとなった。

 また、抽選で「吉本興業」所属の芸人から年賀状が届く「初笑い年賀」も用意。郵便事業会社の年賀はがきでしか応募できず、お笑い人気にあやかって販売増につなげたい考えだ。

 ただ今月、社会保険庁のねんきん特別便4万5000通が放置されていた事実が発覚。不着などがあれば、せっかくのお正月気分も台無しになる。同社では「今回の事故を踏まえ、年賀状でも点検を徹底したい」と話している。

    ※    ※ 【引用終わり】 ※    ※

 そもそも郵政事業も民営化となり、様々な営業上の規制は取り払われたわけで、こうすれば売れると思うことは自由にやれるようになったのです。お年玉つき年賀状の景品だって、思うように設定出来ますし、ハガキに広告をとりつけて価格を下げることだってやり始めました。

 規制に守られていた殿様商売から放り出されてみると、自由闊達なアイディア競争が実現したのでは。

 それにしても、ライバルのネットと融合して、名前も住所も分からないmixiの友人へ年賀状が送れるとはよく考えたものです。

 相手の個人情報を知っているのは管理者だけですが、その管理者によるサービスとはまた新しいビジネスモデルです。

 ネット上の友達ならば年賀状もメールでよいのでは、と考えがちですが、やはり後に残る形で送りたいという思いはあるのですね。文面だけが伝わればよいと言うデジタルの世界では満足出来ないアナログな精神は消えないようです。

 郵政民営化で地方のサービスは悪くなった、というマイナス面が強調されがちですが、その一方でサービスの向上を感じることはありませんか?

 さて、そろそろ住所録の整理をしましょうか。 
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【番外編】日本人に矜持はあるのでしょうか

2008-12-07 23:58:58 | Weblog
 麻生総理、今週は長崎県諫早市で講演だそうですが、いやはやお忙しいことです。

 ネットでは麻生さんが「(1億円あっても)さもしく1万2千円欲しいという人もいるかも知れない」というセリフで、【さもしく】という言葉狩りをしているようですが、全体を通してみると、日本という国をよく見ていて進む方向がしっかりしているという印象です。

 なにしろ麻生さん、総裁戦に敗れて一時無役になった昨年の秋くらいから今年の7月までの間に日本中を見て回って、(これは不況だ)と実感したのだそう。そこで「当時、不景気なんて書いた新聞なかった」というセリフにもなって行くのですが、官僚が作ったお経を読んでいるのではなく、政治家としての現状認識と対応の考え方がつぶさに現れています。

 やっぱりこの人、面白いんです。あなたとは違うんです(ちがうか!)

 
 
【麻生首相の講演詳報】(1)「当時、不景気なんて書いた新聞なかった」(6日夜、長崎県諫早市)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081207/plc0812070039001-n1.htm

 以下、全部で(1)から(5)に分けて講演の概要が掲載されています。ぜひご一読をお勧めします。

 さて、そのうえで、(3)の「記者が定額給付金もらうのおかしい」をちょいと引用いてみるといたしましょう。


    ※    ※(以下講演詳細を引用)※    ※ 

【金融機能強化】
 「…従って、この年末にあたって、改めて決意を新たに景気対策を含めたものでやらなければならない。従って1次補正予算を組ませていただきました。これによって、今、中小、小規模企業の借り手側の、お金を借り手側の信用は間違いなく今、回り始めていると思います。営業日数でまだ30日にもなっていませんが、間違いなく信用保証枠は4万4000、5000件、総額約1兆円になるかと思いますが、9兆円の枠があるんですから、間違いなくこの点は十分に対応できると私たちは今の段階でそう思っております」

 「貸し手側の方は、金融機能強化法というもので、どういうわけだか民主党の方は反対しておられますけれども、この金融機能強化法をきちんと通していただいたら、われわれは貸し手側の銀行、第二地銀とか信用金庫とか信組とか、いろいろありますけれども、そういったところが銀行として企業にお金を貸す。自己資本比率という言葉がありますが、こういったもんが十分に貸せるようになるような形、これをしないと、銀行も自分がつぶれるかもしれないという気になれば、信用保証として、政府から来た1000万円の金がくれば、自分が貸した800万円返して、行って取り上げられた企業は、差し引き200万円しか使えなくなる。それじゃ意味ないでしょうが。従ってこういった部分をきちんとやることによって、次に雇用が安定してくる」

 「今、雇用というのは非常に大きな要素です。企業が倒産したら雇用はなくなります。だから、企業というものは大切なんだということを申し上げている。雇用、雇用というのは生活の基本ですから、雇用が安定して、イコール収入があるということを意味します。その意味では、雇用の安定のために中小企業対策、ましてや貸し手、借り手、双方の金融は必要なんだと思っております」

 「そしてもちろん、自分の生活もあります。従って、今は近々ですから、おかげさまで石油は安くなったよ。今日、五島に行ったら150円したけれども、ここでは115円ぐらいかな。ここに自分で運転したことがない顔をしているような人がいるからわからんと思うんだけど、自分で確認してみなさい。123円になってるよ。そういうことになって、まだ、離島は40円高い。この問題、昔から谷川(弥一)先生やら久間先生が、いろいろ言われている話なんですんで、この問題は年末、いろいろ検討していかなきゃいかんとこだと思っております。そういう意味では、これは国防上も、離島っていうのはすごく大きいですから、そういう意味では、きちんと考えてもらわねばならん大事な問題の一つだと思っています」


【定額給付金は哲学、矜恃で判断】
 「いずれにしても、こういったものが安くなったとはいえ、生活を考えたときには、われわれは今、ただいま、そうかねがね言った。私どもはということで、低額所得者用に給付金ということで、低額所得者用の支援というのを決めて、まあ、これ、えらく、あっちゃこっちゃで評判が悪いというようなこと、今日、五島の市長さんたちがあんなにいいものはありません。みんなが反対だと言うけれども、インターネットで調べてみると、「さあ受け取りますか」、「はい、喜んで」が88%。これは、新聞がいっぱい、そら何か言って、記者がもらうっておかしいだろと。私はそう思います」

 「あの時は定額減税と聞いたら、それは減税をされるということは、しかし、税金を払っている人が安くなる。しかし、税金を払ってないぐらい貧しい人もあるんだから、そういったところを考えたら、これは全所帯に行くべきなんじゃないのと私が言ったら、金持ち優遇と来た。あのねえ、人の言葉じりつかまえて言うけど、じゃあ、こちらの貧しい人々にやるのはどうするかって言えば、全額、全所帯に渡します。全額、税金はわずか。しかし、私はそんな金をもらいたくないという人はもらわなきゃいい。また、1億円あっても、さもしく1万2000円欲しいっていう人もいるかもしれない」

 「そりゃ、その人の哲学、矜恃、考え方の問題なんだから、それをいちいち、調べて細かくやっていったら、それだけの手間でも大変ですよ。だからご自由にされて、あとは自分でしてください。市から振り込んできたら、寄付するもよし、どこに寄付するもよし。自由にされたらいかがです。というのが私の出した案です。いずれにしても、こういったものが、3月から4月くらい年度末にもでてくると思いますけれども、ぜひ、そういったのを毎年やっているのではありませんからね。これ間違えないでください。毎年やったら、そんなことは一回も言っていない。今が緊急だから、と言ってんだから。そういったことをぜひ今やらしていただきたいと思って、これが個別の話でもあります」

 「高速道路、全部ただにするなんて勇ましい話してた方がいらっしゃった、まだいらっしゃいますが、正直申し上げて、年間2兆円くらい入ってくるお金を全部ほうりだした場合、あのメンテナンスする金、ああいったものはいったい、どなたがどうされるんですか。というのは、そりゃ税金でやるの、っていうことになるんですから、われわれはそりゃ、ちょっとおかしいんではないですか、と。現実問題として、少なくとも今、休日だけはいくら乗っても1000円です。これくらいが、われわれが申し上げる限度です」

 「申し上げておりましたら、今年11月3日、淡路島の人がきいたら普段より3割くらいっぱい人が来た。言ったせりふがみな同じ、え、まだ1000円じゃないのか、て。あのね、まだ早いって、法律がとおっていないんだから、ね。そういうような話っていうのは、われわれはすくなくとも、今いろいろな対策をやらねばならぬ、というものの一つです」

(続く)(引用終わり)

    ※    ※    ※    ※

 笑わせるツボもあったりして面白い。ライブで聞きたかったですね。

 ここでも総理は確かに「さもしい」という単語を使っていますが、その人の「哲学、矜恃、考え方の問題」ということを前提にすれば、一億円ももらっていてなお給付の1万2千円を受け取るのは常識的にはそういう感情も持とうというものです。

 批判をする記者の皆さんたちはなにを批判しているのでしょうかね?そして「役に立たない」という批判をしておいてなお給付金を本当に受け取るんでしょうかね。だんだん分からなくなってきました。 

 どうせなら受け取りを辞退した人には後々証拠になるような辞退証明書を役場から発行して欲しいものです。

 国の財政を心配してその心配を自ら実践した人の証です。収入の高にかかわらずそういう奇特な行動を顕彰することで、ついつい遊惰に流れる人心が目覚めるかも知れません。

 特に社会のリーダーたる人たちは率先して推譲の心で辞退をするべきでしょうが、アンケートでは受け取る人が88%とか。

 さて蓋を開けた時に日本人の矜持が試されますね。日本人はどう行動するのか、期待と落胆の気持ちが半々です。 
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足温器なんてどうでもいいんです

2008-12-07 23:39:40 | Weblog
 先日、いつもの仲の良い体育系シンクタンカーのAさんと話をしていた時のこと。

 彼は今、低炭素社会構築のための調査のプロジェクトマネージャーをしているのだそう。そこで学識経験者、役人、経済人などの専門家たちを集めて議論の場を設けていて、そこではものすごくハイレベルな議論が延々と続いていると言います。

 Aさんとしては低炭素社会に関する調査業務は初めてで、勉強しながらその議論を聞いているのですが、あまりにハイレベルな単語や前提知識が飛び交うので、議論が終わった時にはもう疲れ果ててフラフラになり、しばしばリフレッシュのために畑違いの私を呼び出してはストレス解消をするというわけです。

 ところが「最近はこうして関係のない話をしても、頭の中が低炭素で一杯になってしまって、ストレスが飛んでいかないんですよ…、なんででしょうかね」とこぼします。

 そこで私が「それは、その話題がAさんにとって不得意な事柄で、脳が無意識のうちに『意識から遠ざけたら忘れてしまうのではないか』と不安がっているからですよ」と教えてあげました。

「Aさんが専門の体育の関係だったら、いつどんなことを訊かれたって頭の中の引き出しからいつでも答えを引き出せるでしょう。そういう安心感があるから脳は体育のことなんか意識の外に置いたって平気なんですよ」

「意識から取り除いてストレスを解消しようと思うのだったら、早く単語や考え方を自分のものにするしかありません。そして脳が『これならいつでも理解できる』と安心したときに始めて意識から取り除くことが出来るでしょうね」

 するとAさんは膝を叩いて、「そうか!そうなんですね!ああ、今とっても納得しました。それでなんだか心の重荷が取れたような気がしましたよ」と目からウロコが落ちたように感激していました。

 感激ついでに、「ブログにもそう言うためになる話を書いてくださいよ。足温器を買ったとか身内ネタなんかどうでもいいんですよ…」とはいかに。

 折角アドバイスをしてあげたのに、ブログネタで文句を言われてしまいました。とほほ… 

    ※    ※    ※    ※

 ストレスはしばしば自分を成長させてくれる壁として現れるものです。そしてストレスに対しては、立ち向かうか逃げるかのどちらかしかありません。

 乗り越えた時には一回り大きくなった自分に達成感を感じることでしょう。人生は前向きに参りましょう。

  
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「牛丼やさんに驚く」という驚き

2008-12-06 23:21:43 | Weblog
 午後の飛行機で東京へと戻ってきました。

 空港への電車の時刻表をホームページで見ようとしたところ、他のサイトへ誘導される改ざんがされていたとのことで、JR北海道のホームページが一時閉鎖をしていました。
 全く迷惑なことです。

    ※    ※    ※    ※

 日経トレンディnetというサイトで、次に来るクール・ジャパンはなにか、という記事がありました。

 日経トレンディ曰く、「実態のない『Cool Japan』を探る上で、日本を理解する外国人の目線は大きなヒントになるだろう。そこで今回は、世界的ヘビーメタルバンド「メガデス」のギタリストとして世界各国を飛び回り、脱退後、日本を拠点に音楽プロデュースやJ-POPなどの音楽評論を行うマーティ・フリードマンに話を聞いてみた」とのこと。

 私もマーティ・フリードマンを知らなかったのですが、世界中を巡るミュージシャンから見た日本が興味深く語られています。

 

「日本人の『サービス精神』こそクールジャパンだよ」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20081202/1021477/?P=1

(以下、一部を引用)
■チップがなくてもスタッフが親切なのはすごい
──「アニメや漫画以外にも、日本のいいところはたくさんある」とおっしゃいましたが、どんな点ですか?

マーティ 直接的なクールジャパンではないけど、日本のサービス精神は、本当に自慢できると思うよ。特に、仕事している人たちは時間どおりで、身なりもいつもきちんとしている。常に細かいところにまで気を配っているしね。

 日本では当たり前かもしれないけど、アメリカは看護師さんにしても、キャビンアテンダントにしても、テキトーで全然きちんとしてない。日本はどんな仕事でもみんなプライドを持ってやってる。嫌なところだってあるのに、それを見せないでちゃんといい仕事をする。その頑張る魂がすごく好き。

 仕事が好きじゃないからって、手を抜いて働くのは精神的に悪いと思う。どんな状況でも精一杯頑張らなきゃいけないって思う魂はすごく日本的で海外に受けるし、世界に見せたいね。

──つまり仕事に対するプロ意識が強いってことですよね

マーティ そう、まさにそれ!! チップがなくても、スタッフがすごく親切にやってくれるところがすごい。

 海外はチップがあるくせに親切にやってくれない。チップ制は、実はお客に仕事をさせてるんだよ。僕はウエイターとかウエイトレスの顔を覚えなくちゃいけないし、彼らの仕事を判断して、チップを計算しなくちゃいけない。レストランに行って、お客側が彼らの動きを気にしなくちゃいけないのは疲れるよ。

 日本では、レストランに行ったら完全にお客さんでいられる。レストラン出るときも、ウエイターの勘定を待たずに、食事が終わったら、自分のタイミングで出れるでしょ。すごく楽だよ。

 ラーメン屋とかの食券機だって、あれ天才じゃん。向こうには絶対ないけど、時間の短縮にもなるし、注文の誤解にもならない、さらに証拠にもなる。

 タクシーだって、日本は毎日洗車するんだよ。アメリカでは1年に1回くらいしか洗わないはず。運転手さんもすごく丁寧で優しい。日本はどこに行っても、何を見てもお客優先にものを考える。その精神は本当にCOOLだよ。

 そういうのを味わって、アメリカに戻るとイライラしちゃうよね。一度、日本に慣れるともう戻れないよ。


──目に見えないサービス精神は日本を発信源に海外に広がっていくものですかね?

マーティ 簡単じゃないけど、そうなってほしいよ。外国人が日本に来たら、そういう良さは感じるし、分かるしかない。それで、少しずつ日本を中心に広まっていくと思う。

 もし、アメリカ人が牛丼屋さんに行ったら、みんなびっくりするはずだよ。お昼の牛丼屋さんは、すごく混んでて大変なのに、スポーツチームみたいにチームワークよく必死に頑張ってる。チップ関係なしにね。あの姿勢にはめちゃくちゃ尊敬しますよ。見ててすごくチップあげたくなる。アメリカじゃ、あんなに頑張ってる人は見たことないもん。   (引用おわり)

    ※    ※    ※    ※

 牛丼やさんが忙しく働く姿なんて、日本人には何の変哲もない当たり前の事だと思っていましたが、こんなに感動してみている人がいるとは驚きです。

 まあそれ以上に、「あんなに頑張っている人は見たことない」という発言に、「一体アメリカってどういう働き方をしているんだろ?」と思ってしまいますが。

 いろんな「当たり前」が実はものすごくハイレベルな価値観であるということで、どれだけ安心や安全や効率的な社会が営まれているかに気づいても良さそうです。

 グローバルスタンダードの名の下に、高い価値観を下げたくはないものです。日本に生まれて良かったと思いますわ。 
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北彩都(きたさいと)のまちづくり~旭川市

2008-12-05 23:41:34 | Weblog
 久しぶりに旭川へ行ってきました。

 旭川駅に降り立つと駅の裏側に高架の橋上駅が建設真っ最中。これが完成すると、旭川の駅周辺の風景も大きく変わることでしょう。

 

 今回は基本的にプライベートな旅だったはずなのですが、「ついでに会いましょう」と誘ってくださる方がいて、相変わらずせわしない行動になってしまいました。
 
    ※    ※    ※    ※

 午前中には地元の大学の先生の皆さんたちとお会いしました。

 今旭川では上でも述べたようにJR線路の高架事業を行っており、これに関連して大規模な区画整理事業を行い、これを「北彩都あさひかわ」と名付けて大規模な都市開発を行っています。まずはこの一体を駅隣のビルの屋上から眺めました。

 

 北彩都あさひかわ → http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/ekikaihatsu/

 この事業は平成8年に始まって事業面積は86haという大規模なもので、すでに周辺部で完成したところから移転や販売が始まっていて、それなりに商業施設や民間住宅も張り付き始めています。

 しかしながら鉄道の高架切り替えによっていよいよ来年からは大きなロットの土地が出来上がり販売が始まる段階となりました。

 そこで市では地元の大学の先生を中心とした機関にこの土地の販売に関する調査を委託し、そこで私に対して意見を求めてきた、というわけです。

 事業を始めたのはもう10年以上も前なのですが、土地の販売時期が昨今の世界同時恐慌と重なって辛い時期ですし、供給量も大きいので地方都市がまちづくりを行って行く上では相当に苦労することが予想されます。

 私も事前に相談を受けた時から、職場のスタッフに声をかけてディスカッションを重ねてきたのですが、共通した意見はやはり大変だろうということ。

 それも、いよいよ土地の販売と言うことになると、『企業に対して適切に情報を提供して企業側のニーズを探りながらまちづくりと合致させつつ土地を売る』という極めて特殊なノウハウ、スキルが必要です。

 これに関しては、アンケートの取り方やヒアリングの仕方一つを取っても、一般の地方自治体よりは我々の組織の方が遙かに経験と実績を積んでいますので、成果の保証はできないものの、少しでも成功の確率をあげられそうです。

 またまちづくりの観点からは、土地の販売が苦しくなると「とにかく売れれば業種業態に関わらず、景観なんかどうでも良い」というモラルハザードが起きがちですが、それをどこまで心折れずに我慢出来るか、ということも肝心。このあたりではぜひ頑張って欲しいところです。

    ※    ※    ※    ※

 先生たちとの意見交換の中で、私からは「この北彩都案件は、決して駅周辺の人たちのための事業だ、などということではなく、市の幹部を初めとして市民全体の課題なのだ、ということを事前に相当訴えかけて行かなくてはいけないでしょう」というお話をしました。

 するとある先生から「人口が10万人くらいの掛川のような小規模の都市であればそうしたことも可能かも知れませんが、人口36万人の旭川でそれを果たすにはどういうやり方があるでしょうか?」という問いが発生されました。

 これは言うは安いけれど行いしかも達成させるのは極めて難しいことです。しかしまずは市長を始め、幹部の方たちが市民と接する挨拶や演説などのときは【必ず触れる】ことから始めるべきでしょう。

 大切なことは何度でも同じように伝えるというのは榛村前掛川市長さんの持論でしたし、それこそがリーダーの誠意と真心を伝える一番のやり方なのです。

    ※    ※    ※    ※

 旭川には旭山動物園がありますが、動物たちの行動展示のおもしろさですっかり有名になり、大人気の動物園になりました。あの動物園は市内の東川町というところにありますが、市民は「あれは旭川にあるんだ」と誇りに思っていることでしょう。あれは市民の宝であり、東旭川町の施設だ、とは思っていないはずです。

 それと全く同じように、この北彩都も駅周辺の事業ではなく、市民みんなの宝物なのだ、ということを理解してもらい、市税を投入することの意味を伝え続けなくてはなりません。

 さもないと、「駅周辺の人たちはその事業で周辺整備がされるのだろうから、市内の別な場所の我々には○○をやってくれ」と言われてしまうことでしょう。この地域主義を許してはいけません。あくまでも市民全員のための財産を形成しようとしているのだ、と考えて、意識の分断をさせないことが肝心なのです。

 それには繰り返しになりますが、徹底してこれが市の価値を上げるための市民の財産なのだ、と言い続け、それを実現して行くことが大切になります。

 もちろん、時節柄消極的な意見や批判も出てくることでしょうが、時計を逆に回すことは出来ません。前向きにどれくらいのことができるのかという現実を一つ一つ積み上げて行くことでしょう。

 一人一人の市民にとってこの事業が、まちのブランド価値を上げることに貢献する自分たちの事業だ、というシンパシーをどれだけ形成出来るかということが鍵を握ります。

 まさにまちづくりの生涯学習の実践ですね。ガンバレ旭川!応援しています。

 夜は友人たちと忘年会で盛り上がりました。楽しかった~。

 
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