(2014.4.29追記)京橋交差点から東京駅方面へ向かうことはあまりないんだけど、たまたま今日歩いていたら、角のビルが元の片倉館だというプレートがあった。その裏に昔の写真が掲げられていた。興味深いので掲載しておきたい。なお、片倉館と言うのは、片倉工業の旧本社で、今は本社は中央区明石に移転し、跡地に東京スクエアガーデンという大きなビルが建っている。片倉と言えば、最近は富岡製糸場を保存していたことで知られた。また「片倉館」と言えば、長野県上諏訪温泉にある重要文化財の「千人風呂」が有名。でも本社が2009年まで、ここにあったとは知らなかった。
地下鉄銀座線の京橋駅は、国立近代美術館フィルムセンターの最寄駅で、昔の映画を見るためによく訪れる。日本橋周辺のデパート(でやってる展覧会)や美術館などに寄った後で、フィルムセンターまで歩いて行こうかなあという散歩である。ただ歩くだけなら30分程度だが、見たり食べたり写真を撮ったりすれば、1時間半から2時間、さらにそれ以上。足を延ばして銀座まで行くのもいい。東京のど真ん中の散歩である。
日本橋には老舗(しにせ)が多い。「いい東京」サイトの「東京の老舗」で日本橋を見るのがいい。三越の向かい側あたりに鰹節屋の古そうな建物がある。そこを入って行くと、佃煮の「日本橋鮒佐」(ふなさ)。佃煮を考案したという由緒がある。東京でも一番名前の通った佃煮屋。そこに松尾芭蕉の碑があった。桃青と名乗っていた時代の芭蕉は、江戸に出て8年間ここに住んだという。碑は「発句也松尾桃青宿の春」。その斜め前が、蒲鉾・はんぺんの「神茂」(かんも)だが、有名らしいが食べたことはない。大通りに戻ると「にほんばし島根館」や「奈良まほろば館」があるが、アンテナショップめぐりはまた別に。並びに有名な「山本海苔店」がある。ガラス窓だから、真ん前だと自分が映るので難しい。
橋を渡って少し行くと「日本橋交差点」の手前に「コレド日本橋」がある。三越の真ん前にある「コレド室町」に先んじて2004年に開業した。それまでは「日本橋東急デパート」だったが、さらにさかのぼると、ここが「白木屋」である。江戸時代に越後屋、大丸と並ぶ呉服屋で、明治末からデパートになった。ところが1932年12月16日に、日本初の高層火災である「白木屋大火」が起こったことで歴史に名を残す。(ちなみに、この火事から女性が下着を身につけるようになったという話があるが、これはどうも「都市伝説」のたぐいらしい。)また戦後になると、1954年ごろに横井英樹による「白木屋乗っ取り事件」が起きた。横井英樹も知らない人が多くなったかもしれないが、株の買い占めなどで名をはせたが、晩年にホテル・ニュージャパン火事の責任を問われて禁錮3年の実刑判決を受けた。この白木屋では江戸時代から名水の井戸が有名だったという。その碑がコレドの裏の方にある。そこには「漱石名作の舞台」という碑も。「三四郎」や「こころ」に出てくると言う。その先に有名な洋食屋「たいめいけん」がある。値段は手が出る範囲だけど、人がいっぱい。
大通りを行くと「高島屋日本橋店」で、1933年に建てられた建物はデパート初の重要文化財に指定された。どんどん改築されてしまう中、三越とともに近代の栄華を残す建物として残っていくのはうれしい。横から見ると、ちょっとパリかなんかの風情。デパートから地下鉄に直結してるけど、その途中で地下の水道菅や電気ケーブルを見せてくれる。東京を地下で支えるライフラインを見られる貴重なところである。
さて日銀や三井本館から見てくると、そろそろ少し疲れたかなという時分。店はいろいろあるけれど、老舗で休むとなると、少し戻って橋のそばを入ると、飴で有名な「榮太郎本舗」であんみつなどを食べられる。最近は榮太郎を知らない若い人もいるんだけど、昔は飴では一番有名だった。お菓子もいろいろある。また高島屋の手前に、これも有名な「山本山海苔店」があり、ここでもお茶と菓子で簡単に休める。甘いものにこだわるなら榮太郎、ちょっと散歩の足休めなら山本山か。
さて高島屋から少し歩くと、「日本橋三丁目交差点」。渡る途中で道の真ん中に公園があり、ヤン・ヨーステンの碑がある。江戸時代初期にウィリアム・アダムズ(三浦按針)らと共に日本に漂着したオランダ人で「八重洲」の名のもとになった。交差点の角がブリジストンのビルで、一階に「ブリジストン美術館」。近代のフランスを中心に充実したコレクションを誇る美術館で、都内の企業系美術館ではとても満足できるところ。ブリジストンビルの裏の方に、歌川広重旧居の碑があった。
もう少し歩くと「京橋」で、大規模ビルの再開発が盛ん。ここももともとは「京橋川」にかかる本当の橋だったわけで、日本橋から東海道を歩いて最初の橋だった。1959年に京橋川が埋め立てられ、橋も無くなった。親柱のみ残されている。このあたりも碑が多い所で、銀座のガス灯発祥の碑とか江戸歌舞伎発祥の地などの碑が四方にあるので、どれがどれだか判らないぐらい。
高速道路を超えたところに「警察博物館」がある。白バイに乗れるということで休日は親子連れが多いけど、実物展示が少ないので博物館としては少し物足りない。まあ制服とか警察マニアには興味深いかもしれないが。無料だから行ってもいいかな程度。それなら少し戻って、フィルムセンターの7階の展示施設が日本の映画史が充実していて、そんなに高くない。まあこのあたりは趣味の違いというべきだろうけど。
地下鉄銀座線の京橋駅は、国立近代美術館フィルムセンターの最寄駅で、昔の映画を見るためによく訪れる。日本橋周辺のデパート(でやってる展覧会)や美術館などに寄った後で、フィルムセンターまで歩いて行こうかなあという散歩である。ただ歩くだけなら30分程度だが、見たり食べたり写真を撮ったりすれば、1時間半から2時間、さらにそれ以上。足を延ばして銀座まで行くのもいい。東京のど真ん中の散歩である。
日本橋には老舗(しにせ)が多い。「いい東京」サイトの「東京の老舗」で日本橋を見るのがいい。三越の向かい側あたりに鰹節屋の古そうな建物がある。そこを入って行くと、佃煮の「日本橋鮒佐」(ふなさ)。佃煮を考案したという由緒がある。東京でも一番名前の通った佃煮屋。そこに松尾芭蕉の碑があった。桃青と名乗っていた時代の芭蕉は、江戸に出て8年間ここに住んだという。碑は「発句也松尾桃青宿の春」。その斜め前が、蒲鉾・はんぺんの「神茂」(かんも)だが、有名らしいが食べたことはない。大通りに戻ると「にほんばし島根館」や「奈良まほろば館」があるが、アンテナショップめぐりはまた別に。並びに有名な「山本海苔店」がある。ガラス窓だから、真ん前だと自分が映るので難しい。
橋を渡って少し行くと「日本橋交差点」の手前に「コレド日本橋」がある。三越の真ん前にある「コレド室町」に先んじて2004年に開業した。それまでは「日本橋東急デパート」だったが、さらにさかのぼると、ここが「白木屋」である。江戸時代に越後屋、大丸と並ぶ呉服屋で、明治末からデパートになった。ところが1932年12月16日に、日本初の高層火災である「白木屋大火」が起こったことで歴史に名を残す。(ちなみに、この火事から女性が下着を身につけるようになったという話があるが、これはどうも「都市伝説」のたぐいらしい。)また戦後になると、1954年ごろに横井英樹による「白木屋乗っ取り事件」が起きた。横井英樹も知らない人が多くなったかもしれないが、株の買い占めなどで名をはせたが、晩年にホテル・ニュージャパン火事の責任を問われて禁錮3年の実刑判決を受けた。この白木屋では江戸時代から名水の井戸が有名だったという。その碑がコレドの裏の方にある。そこには「漱石名作の舞台」という碑も。「三四郎」や「こころ」に出てくると言う。その先に有名な洋食屋「たいめいけん」がある。値段は手が出る範囲だけど、人がいっぱい。
大通りを行くと「高島屋日本橋店」で、1933年に建てられた建物はデパート初の重要文化財に指定された。どんどん改築されてしまう中、三越とともに近代の栄華を残す建物として残っていくのはうれしい。横から見ると、ちょっとパリかなんかの風情。デパートから地下鉄に直結してるけど、その途中で地下の水道菅や電気ケーブルを見せてくれる。東京を地下で支えるライフラインを見られる貴重なところである。
さて日銀や三井本館から見てくると、そろそろ少し疲れたかなという時分。店はいろいろあるけれど、老舗で休むとなると、少し戻って橋のそばを入ると、飴で有名な「榮太郎本舗」であんみつなどを食べられる。最近は榮太郎を知らない若い人もいるんだけど、昔は飴では一番有名だった。お菓子もいろいろある。また高島屋の手前に、これも有名な「山本山海苔店」があり、ここでもお茶と菓子で簡単に休める。甘いものにこだわるなら榮太郎、ちょっと散歩の足休めなら山本山か。
さて高島屋から少し歩くと、「日本橋三丁目交差点」。渡る途中で道の真ん中に公園があり、ヤン・ヨーステンの碑がある。江戸時代初期にウィリアム・アダムズ(三浦按針)らと共に日本に漂着したオランダ人で「八重洲」の名のもとになった。交差点の角がブリジストンのビルで、一階に「ブリジストン美術館」。近代のフランスを中心に充実したコレクションを誇る美術館で、都内の企業系美術館ではとても満足できるところ。ブリジストンビルの裏の方に、歌川広重旧居の碑があった。
もう少し歩くと「京橋」で、大規模ビルの再開発が盛ん。ここももともとは「京橋川」にかかる本当の橋だったわけで、日本橋から東海道を歩いて最初の橋だった。1959年に京橋川が埋め立てられ、橋も無くなった。親柱のみ残されている。このあたりも碑が多い所で、銀座のガス灯発祥の碑とか江戸歌舞伎発祥の地などの碑が四方にあるので、どれがどれだか判らないぐらい。
高速道路を超えたところに「警察博物館」がある。白バイに乗れるということで休日は親子連れが多いけど、実物展示が少ないので博物館としては少し物足りない。まあ制服とか警察マニアには興味深いかもしれないが。無料だから行ってもいいかな程度。それなら少し戻って、フィルムセンターの7階の展示施設が日本の映画史が充実していて、そんなに高くない。まあこのあたりは趣味の違いというべきだろうけど。