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神奈川県の西部にある「小さな町」で暮らす私.
日々の出来事、見たこと、感じたこと、思ったことを綴っていきます。

今日われ生きてあり

2005-07-04 | 本と雑誌

神坂次郎 著」 の「今日われ生きてあり

涙・涙で読みました・・・著者自身が飛行隊の一員として身近に見た、特攻隊員の若者達。純粋で一途な気持で逝った若者達・・・そんな彼らの思いや行動を書いている本です。book_003

祖国を愛し、愛する者を守るために、逝った彼らの遺書や、彼らのお世話をした女子青年団や地域の人々が見た彼らの最後の姿を綴った手紙、残された家族へ送った手紙・・・

涙なくしては読めません。

book_008 特攻基地のあった場所として一番知られているのは、鹿児島県・知覧です。

ここには、「特攻観音」や「三角兵舎跡」「特攻遺品館」があります。

「み霊のとこしえに安らかならんことを祈りつつ りりしい姿を永久に伝えたい 心をこめて あぁ 開聞の南に消えた勇士よ」

と、書かれた特攻隊員の像もありました。

そして・・・「母」への思いを強く抱いて逝った若者とともに立つ「母の像」も・・・

book_001 ←生まれて来る我が子への遺書・・・

「寂しがりやの子になるべからず」

「素直に育て」

「御身等の母は真に良き母にして・・・」

自分の亡き後生まれる子どもが、ある程度成長したときに見せて欲しいと、妻へ送った手紙の一部です。

これは、特攻遺品館の中でも、ガイドさんが、説明をして読み上げてくださったのですが、聴いている人たちは全員、涙・嗚咽・で言葉もありませんでした・・・

「戦争」・・・誰もがつらい思いをするのです。

世界中の人たちが仲良く、生きていくことの大切さ・・・

今でも、どこかで戦いが・・・一日も早く世界が平和になりますように祈っています。


今日われ生きてあり

2005-07-04 | インポート
何も予定を入れていなかった月曜日・・・朝からかなり強い雨でしたので「読書の日」にしました。
前から「読みなさい~~」と主人に渡されていた本を読み始めたのですが・・・

「今日われ生きてあり」=神坂次郎 著

予想はしていましたが・・・涙・涙・・・で、ティッシュの箱を側に置いての読書でした(苦笑)。

著者は、飛行隊員としての経験を持ち、特攻として命を失った若者を、身近でみてきていたので、「自分は戦争で死ねなかった」という後ろめたさや悔恨の念が強く、一生涯「戦争」を引きずって生きていくしかない・・・と考えていたようです。

が、特攻の基地・知覧を30数年ぶりに訪れた時、特攻隊としてなくなった人たちの
名前が刻まれた碑に、自分と「同姓同名」の名があることを見つけ、何か運命を感じたとか・・・
そして、この作戦で散った純粋な若者の行動や魂を書き残してみたいと強く決心をされ、書かれたのが「今日われ生きてあり」なのです。

祖国を救うために、自分の命を投げ出して、愛する者のために、日本のために、純粋な一途な気持で逝った若者達・・・
彼らの遺書や、彼らの最後を見守った基地周辺の人々と彼らの家族の往復書簡に、胸が苦しくなるほどの哀しみを感じました。

この戦争がなければ、夫婦となり良き家庭を築いたであろう若者と婚約者の女性との手紙・・・
「勇気を持って過去を忘れ、将来に新活面を見出すこと」
「あなたは今後の一時一時の現実の中に生きるのだ。私は現実の世界にはもう存在しない」と、婚約者のこれからの幸せを願う言葉を、出撃前夜に書いています・・・どんな思い出綴ったことでしょう・・・。

そして・・・
今さら何を言うかと自分でも考えるが、ちょっぴり欲を言ってみたい。

詠みたい本・・・「万葉集」「高村光太郎の道程」・・・(以下略)

観たいもの・・・ラファエルの「聖母子像」・・(以下略)

聴きたいもの・・・懐かしき人々の声・・(以下略)

○○子(婚約者の名前)・・・
会いたい・・・話したい・・・無性に・・・

この最後の言葉は、涙でかすんで読めませんでした・・・
今、この日記を書きながらも涙が・・・

こんな風で、まだ半分も読んでいません(苦笑)
電車の中とか、カフェとかでは、とても読めそうもない本です。
一人で部屋にこもって読まないと・・・

昨年の9月、主人と二人で訪れた「知覧」・・・そこの「特攻遺品館」で見た「寄せ書き」「遺書」「写真」・・・等々の一つ一つに、涙したことを思い出しています。

出撃のほんの数時間前に「子犬」とたわむれる若者達のくったくのない笑顔の写真には、驚かされ、その心の中を想って、つらさがひとしおだったことも・・・

「特攻」という形で命を失った多くの若者のことを、戦争が負けたがゆえに「無駄死に」だったという言いかたをされる方もいますが・・・彼らは、本当に純粋に本気で「愛する者を守る」ために逝ってくれたんです!
決してそのことを忘れないようにしなくてはいけないんだと思います。

「立派でした。あン人たちは・・・」と特攻隊員のお世話をした女子青年団の言葉・・・に、同感。
「ありがとう~。貴方達がいたから、今の日本もあるのです」とお礼を申し上げましょう。

続き・・・少しづつ、少しづつしか読めないかもしれませんが、最後まできちんと読むつもりです!