prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ミシェル・ヴァイヨン」

2004年01月19日 | 映画
「フィフス・エレメント」はリュック・ベッソンが中学生の時書いたSFが元だったというが、SFではないがこれもそんな感じ。レースの最中の人物のすりかわりなど、推理小説を読み過ぎた子供じみた創作。原作はマンガだというが。悪役の描き方の安っぽいこと。そのくせ撮影技術はやたらめったらと高いのだな。変なの。

「ガキンチョ☆ROCK」

2004年01月19日 | 映画
初めのうち、おそろしく金がかかってないなあ、と思って見ていた。小道具や調度などまるで自主映画みたいなのだが、違うのが編集のうまさ。MTV式にムダにセンセーショナルにつながないで、きれいに構成されてリズムが出ている。なんと大阪の街で踊りだしてしまい、それがミュージカル風でなくミュージカルになっている。写っている連中、うまいへたではなくて(というより演技以前)、とにかく照れないで思いきって歌って踊って喚いているので、ノれる。全国区のテレビに出てくるようなつるっとした顔とは違う、ごつごつした<>という感じの顔ばっか出てくる。歯並びの悪い奴、多し。

「サイコ」から「卒業」から、色々な洋画ネタが入っているが、大阪の味付けだとまた違う感覚。といっても、一般の大阪の印象よりさっぱりしている。犬がバナナを食べるところを完全にフレームから外して撮ったり、人間が道路を引きづられるところを堂々と人形を使ったり、安くあげるところは安くあげ、細かく気にしていられないところは気にしないで通りすぎている。高級ホテルのスイートルームが自動ロックではないなんてこと、あるか。マンガ調でがちゃがちゃやっているかと思うと、要所要所はきちっと決めている。気持ちよし。