prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「父と暮せば」

2006年08月11日 | 映画
宮沢りえの柔らかいブラウスと長い丈のスカート姿は、小津映画の原節子のよう。
生き延びているのをすまながる感覚、というのは割と普遍的なものではないか思うし、反戦好戦といった分類に回収できないもの。
井上ひさしの戯曲そのまんまの構成で、映画として見ると如何せん手足を縛られている感じ。
稲光が原爆のピカを連想させるというのは、コトバの世界のことで、映像にしてみるととうぜん別物。
美術は木村威夫だが、ぽんと幽霊の原田芳雄があちこちに飛躍して現れるあたり、鈴木清順作品ばり。
(☆☆☆★)



父と暮せば - goo 映画

父と暮せば - Amazon