prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」

2009年01月04日 | 映画

松浦亜弥は蜷川幸雄監督の「青い炎」で見た時、アイドルとはいいながら、ずいぶん暗い役の似合う人だな思った。悲惨な展開を受け止めるラストの無言の長いカットなど、よく持った。

というわけで、ピンの主演となったらどんなものかと思って見たら、何やら同じ東映の「0課の女 赤い手錠」(1974)みたいな恨みがましい情念がかった劇画的な雰囲気の一作になっていて、荒唐無稽な割に変にシリアスでどうも楽しくない。アクション・シーンはかなりハードで大変だったろうとは思うが、ヨーヨーを武器にしているのがこっちが先なのにもかかわらず「キルビル」がかって見える。

アングラサイトの名前が「エノラゲイ」(広島に原爆を落とした爆撃機の名)っていうのは同じ深作健太監督の「バトルロワイヤル2」にも通じる反米的空気。
(☆☆★★)