まだハイビジョンを部分的に採用しただけだった「帝都物語」('88)とは格段に発達した映像技術を駆使して作り上げた壮大な帝都の景観が魅力。
アール・デコ趣味とも見えるし、宮崎駿ばりのレトロな兵器趣味や清楚で気の強いヒロイン、「バットマン」ばりの活劇感覚も混ざっていたりと、盛りだくさん。
オートジャイロの活躍は「カリオストロの城」か、間一髪のところを助けに駆けつけたり、地面に叩きつけられそうになる瞬間に態勢を立て直すタイミングは「天空の城ラピュタ」かといった感じ。
怪人二十面相だ、明智小五郎だというといいかげん古めかしくないか、という心配もあったけれど、レトロ感覚を生かしながらうまく新解釈も混ぜて再生に成功している。ただ、サーカスというのは巡業してまわるもので、一定の場所にずっといるといるのは変な感じがした。
松たか子が突然現れた二十面相の手から逃れて街に出るところなど、なくては変なのに抜けているシーンが散見する。長く撮りすぎたのだろうか。
大東亜戦争が起こらなかったもう一つの日本、という設定は、つまり戦前の財閥が解体させずに身分制社会が温存されたままになっているということで、今はやりの格差社会にひっかけているのかもしれないが、ちょっと意地の悪い見方をすると、天皇制がどうなっているのかについては何も触れていませんね。商業映画で扱える問題ではないのだろうが。
(☆☆☆★)
本ホームページ
K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 - goo 映画
アール・デコ趣味とも見えるし、宮崎駿ばりのレトロな兵器趣味や清楚で気の強いヒロイン、「バットマン」ばりの活劇感覚も混ざっていたりと、盛りだくさん。
オートジャイロの活躍は「カリオストロの城」か、間一髪のところを助けに駆けつけたり、地面に叩きつけられそうになる瞬間に態勢を立て直すタイミングは「天空の城ラピュタ」かといった感じ。
怪人二十面相だ、明智小五郎だというといいかげん古めかしくないか、という心配もあったけれど、レトロ感覚を生かしながらうまく新解釈も混ぜて再生に成功している。ただ、サーカスというのは巡業してまわるもので、一定の場所にずっといるといるのは変な感じがした。
松たか子が突然現れた二十面相の手から逃れて街に出るところなど、なくては変なのに抜けているシーンが散見する。長く撮りすぎたのだろうか。
大東亜戦争が起こらなかったもう一つの日本、という設定は、つまり戦前の財閥が解体させずに身分制社会が温存されたままになっているということで、今はやりの格差社会にひっかけているのかもしれないが、ちょっと意地の悪い見方をすると、天皇制がどうなっているのかについては何も触れていませんね。商業映画で扱える問題ではないのだろうが。
(☆☆☆★)
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