タイムループものというかタイムリープものというか、約2分間の間に時間がぐるぐる繰り返すというせわしない設定で、しかもその2分間分はひとつづきのワンカットで撮っている。
登場人物たちの意識はつながっており、旅館の従業員と客というコンパクトな設定にしたのが上手い。
振り出しに戻るたびに仲居さん(藤谷理子)の姿になって、その撮り方がまた細かくずらしている。
場面が変わると雪が降ってきたりして、しかも降っている範囲が広くなったりする。
このあたりのさりげないスケール感の出し方がいい。
大詰めでカットが初めて割られるのも効いている。