prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

邦画を彩った女優たち「女優 夏目雅子 笑顔に秘められた執念」

2011年05月08日 | 映画
「瀬戸内少年野球団」の監督で夏目に「お父さん代わり」などと言われていた篠田正浩は、伊集院静と結婚する時に、当時は韓国名の趙 忠來名義で書いていた小説を見せられて、この人と結婚する時の結婚式ではチマ・チョゴリを着ようと思うと言っていたとのこと。当時としては(今でもか)ずいぶん思い切ったことを言うと思うが、実行したのかは聞き漏らした。
なお、実際の夏目雅子の父も彼女のデビューまもなく47歳でガンで亡くなっている。
番組スタッフが取材申し込みをしたのに対する断りの手紙の署名も、達筆なので読みにくいが趙 忠來(チョ・チュンレ)と併記していたようだった。

「鬼龍院花子の生涯」の有名なセリフ、「なめたらいかんぜよ!」が台本にはなく、夏目の芝居を見ていた監督が加筆したものだと、当時のスタッフの撮影監督・森田富士郎と照明・増田悦章が、五社英雄監督が使っていた独特の字体でものすごく書き込まれた撮影台本を示しながら語られる。

「鬼龍院」が撮られた京都太秦の撮影所は、新顔の監督が来るとわざと違う小道具を用意して、気づくかどうか試すようなイケズな体質なのだが、その撮影監督の森田富士郎が夏目の芝居を見ていてルーペが曇ったという。

「魚影の群れ」で緒形拳扮する父親と喧嘩したあとガニ股で歩きさるのを正面ではなくもっぱら背後から撮っているのを、「(夏目の)腰を見ていたかったんだ」と相米慎二監督が言っていたとのこと。

それにしても、出演した映画が七年で十本というのは、いかにも少ない。

チャンネル:BSプレミアム(再放送)
放送日: 2011年5月7日(月)
放送時間:午後2:00~午後3:00(60分)
ジャンル:ドキュメンタリー/教養 > ドキュメンタリー全般
映画 > 邦画
情報/ワイドショー > 芸能・ワイドショー

番組内容
27歳にしてこの世を去った夏目雅子。主役を演じた映画はわずか4本だが、人々の記憶に永遠に焼きついている。撮影現場で鬼気迫る執念をみせた女優夏目雅子の素顔に迫る。

詳細
テレビCMで鮮烈なデビューを飾った夏目雅子は、みるみる本格派女優としてスターの座を駆け上がり、27歳にして突然の病でこの世を去った。主役を演じた映画はわずか4本。しかし現場をともにした映画人は皆、「雅子伝説」を抱えている。「鬼龍院花子の生涯」の有名なセリフ「なめたらいかんぜよ」は、どのように生まれたのか。飾らない人柄といちずな仕事ぶり、時には鬼気迫る執念を見せた雅子の素顔をさまざまな証言から描く。

出演者ほか
【語り】石澤典夫



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