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KORAIL・白頭大幹峡谷列車「V-train」(2)~車内編

2014-08-24 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

先日「MAKIKYUのページ」では、KORAIL(韓国鉄道公社)の白頭大幹峡谷列車「V-train」に関して取り上げましたが、今日はその続編記事として車内の様子などを取り上げたいと思います。

「V-train」は「O-train」などと同じく、「観光列車」という位置づけもあってか、KTX(高速鉄道)を除くKORAILの一般列車では最も割高な運賃が適用される「セマウル号」の「特室(JRグリーン車相当)」の運賃が適用されるため、鉄岩(Cheolam)~汾川(Buncheon)間の30km弱・片道約1時間程度の乗車でも、日本円にして800円を超える運賃を要します。

この運賃はJR旅客各社の普通運賃を超える水準で、韓国の物価を鑑みると非常に割高な価格設定、日本のJR普通運賃+割安な指定席料金の合算額程度になりますので、「O-train」や「V-train」の座席指定が有効期間内であれば無制限で受けられる「O-train pass」などを利用しない限りは少々…と感じるレベルです。

鉄岩周辺は韓国の中でも、ソウルなどからは足を運び難い場所で、物珍しい列車が走っている上に、車窓景観も…となれば、鉄岩などへ足を運ぶ機会があれば是非一度は…と感じるものです。


この「V-train」は割高な運賃故に、極めて豪華な車両を…と思う方も居られるかもしれませんが、峡谷美を堪能する事が目的の列車と言うだけあって、設備的には到底豪華とは言い難いのですが、車窓に関しては一見の価値ありです。


ビニール貼りの転換式座席(ロングシートも含めて)は、同区間を走る一般列車(ムグンファ号)の回転式リクライニングシートに比べると、座り心地の点で見劣りが否めませんが、観光列車ならではの途中駅での長時間停車などは、一般列車にはない付加価値を創出する重要要素と言えます。
(鉄岩~汾川間の運賃は、当然ながらムグンファ号の方がずっと割安です)

先日の記事でも触れた通り韓国(北韓を除く)では珍しい「非冷房車」となっているのも大きな特徴で、客車天井には韓国の鉄道では他で見る機会が…と感じる扇風機が設置されている他、冬季に備えてストーブが設置されているのが大きな特徴となっています。


栄州発の1本を除くと、所要時間は片道1時間程度ながらも、中間車両の車端には物販区画も設けられているのも、観光列車ならではと言えます。


また運行途中で幾つも存在するトンネル内を走行する際には、天井がプラネタリウムの如く…という仕掛けが凝らされ、渓谷沿いの車窓を楽しんだり、長時間停車となる途中駅での散策だけに留まらない辺りも、観光列車ならではと感じたものです。


ただ車両形状故に、渓谷美を楽しむ列車ながらも、最後尾からの展望に関してはもう一歩と感じ、できる事なら車端部分から少し離れた所、もしくは逆側車端部に出入口を設け、1枚窓+窓向き座席を設置した展望席でもあれば…と感じたものでした。



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