先日首都圏のJRや私鉄各線(全てではなく、影響のなかった路線もありますが)では、自動改札機の使用が出来なくなるトラブルが相次ぎ、これは日本信号と呼ばれるメーカーが製造した機種に集中しているという事は、ニュースなどでも大々的に取り上げられましたので、ご存知の方も多いかと思います。
日頃首都圏をはじめ、現代の大都市圏を走る鉄道を利用するとなると欠かせない自動改札機、今回のトラブルはその便利さの反面、ICカード乗車券システムの導入などに伴う広域ネットワーク化の思わぬ落とし穴が現れてしまったという所ですが、今後の原因究明と再たるトラブルの発生がない事を願うばかりです。
また今回のトラブルで随分と世間の関心も集めてしまった自動改札機、これは日本国内でよく使用されている機種はオムロン・東芝と今回問題のあった日本信号製の3種となっており、鉄道事業者や改札機メーカーと関連のある方を除けば日頃これらを意識される方は少ないかと思いますが、この3種は首都圏をはじめ全国各地で広く見られますし、今回問題のあった日本信号製の自動改札機は海外にも進出しており、MAKIKYUが中国の首都・北京を走る地鉄13号線の駅で使用されている姿も目撃しています。
(残念ながらMAKIKYUはこの写真は撮り忘れていますが、現在は使われていない様です。(dazhao様情報ありがとうございます)
またこれを撮影された方がブログ記事などを公開されていましたら、勿論トラックバックも歓迎致します)
ところでこれら3社の自動改札機はよく見ると、JR東日本などの一部事業者で用いられているモノ(メーカーに関わらず、外観は統一されています)を除けば素人目(MAKIKYUは改札機メーカーや鉄道事業者の人間ではありませんので、詳しい機能や機器構造などは分かりませんが…)にも外観に若干の違いがあり、鉄道事業者や駅によっては製造メーカーのプレートが貼られている事もありますし、乗車券などを改札機に投入した際の感触や機器作動音、それにSFカード(パスネット・スルッとKANSAIなど)利用時に印字される字体の違いなどでで判別できる事もあります(この様な特徴は、新型機ではない機種の方が顕著な気がします)ので、MAKIKYUが電車を利用する際にも少々気になるものです。
とはいえMAKIKYUも各駅毎にどの機種が使用されているのかを丹念に調べている訳ではありませんので、さほど事情に詳しい訳でもなく、まして写真ともなれば大した数もないのですが、過去に撮影した写真を色々見返していたら、とりあえず3社の改札機を撮影した写真はありましたので、今首都圏で最もよく出回っている新型自動改札機の画像を以下に公開したいと思います。
(新型でない機種に関しても、3社の自動改札機を比べれば差異はあります)
ちなみにこの画像は左から順にオムロン・東芝と今回問題の発生した日本信号製で、これらを比較すると改札機フレーム部分などに差異が見られる事が分かるかと思います(日本信号製はフレームの造形がやや特徴的で、東芝製は改札機下部にルーバーの様なモノが見えるなど…)が、各鉄道事業者では概ね駅毎に自動改札機のメーカーを振り分けている様です。
(例えば小田急線の場合、新宿近郊などでは主にオムロン製が使用されており、小田原線の小田原周辺や江ノ島線になると日本信号製、小田急線での東芝製自動改札機の使用はなし)
そのため同じ駅の改札口で新旧の改札機が並んでいる事はよくあり、以下に「MAKIKYUのページ」でも時折取り上げる北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)の北総監獄中央駅に並ぶ日本信号製の新旧自動改札機の写真も掲載しますが、別メーカーの機種が隣同士で並ぶという事は余りない(京急で見かけた事があり、皆無ではありませんが…)ですので、これも意外と自動改札機の差異に気づきにくい要因かもしれません。
また余談ながら写真の自動改札機における色の違いは事業者毎、或いは用途毎(2枚投入対応の有無や乗継可否など)で分けていますので、改札機メーカーとの関係はありません。
なおこの様な事は自動改札機に限らず、自動券売機や自動精算機にも見られますので、MAKIKYUもさほど詳しくはありませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も日頃電車を利用される際は、これらの差異を観察されると面白いかもしれません。
(とはいっても、首都圏や関西などの多数の鉄道事業者が集まるエリア以外に居られる方の場合は、日頃利用する路線だけでは少々厳しいかもしれませんが…)
あと海外に足を向ければ、日本ではまず見かける事がない自動改札機を見かける事もありますので、これに関してもその内機会があれば追って取り上げたいと思います。
北京13号線の自改機ですが10月6日の終電をもって使用停止となりました。窓口の発券機も同様です。
現在暫定的に全線均一2元になっていますが、来年対キロ区間制が開始される時に再開もしくは交換されるようです。自動券売機はOMRON製のものが導入されます(5号線は使用していませんが設置済み)。
海外にありながらも日本の鉄道を思わせ、親近感を感じた北京13号線の自動改札機ですが、新型機にも関わらず早くも使用停止になったとはビックリです。
お国柄を考えるとそのまま放置という可能性もありますが、今後対キロ制が導入される際には、是非再開を期待したいものです。
また13号線の乗車券も、地紋は真っ白ながら、乗車券の大きさやレイアウトが日本の鉄道そのものという形態が特徴的でしたが、窓口の発券機も使用停止という事はこの乗車券も今は出回っていないのか気になります。
なおこの値下げ2元均一制でルールが変わり「当日1回限り有効」から「当月1回限り有効」に変更になりました。毎月乗車券の色を変えるそうです。あくまでも暫定的なものですね。
13号線乗車券が印刷された軟券になるとは、暫定的とはいえ時代に逆行する様な感じがします。
とはいえ中国で磁気やICでない乗車券を発売する地鉄は北京だけですし、近い将来の自動化が目に見えているだけに、これもまた貴重なモノとなりそうですね。
私が普段西武線を利用しているのですが、以前静岡の三島駅に行った際伊豆箱根鉄道の改札口を見て驚いてしまったことがあります。
なぜなら、自動改札の形状が地元・西武のものと全く同じだったからです。(しかもその向こうには、元西武の電車が・・)系列会社だと、こういうこともあるんだなぁと、感心してしまいました。(たまたま一緒でだっただけなのかもしれませんが)
主題とはあまり関係のないことですみません。
伊豆箱根鉄道はこちらも比較的最近大雄山線に乗車する機会があり、駿豆線共々主要駅に自動改札機が設置されているのは、地方私鉄としては異例な感があります。
また伊豆箱根鉄道で使用している自動改札機は、この記事でも取り上げている東芝製の新型(写真と色は異なりますが…)を使用していますので、同じタイプは西武線でも埼玉県内などで良く見かけますし、色まで同じとなれば、確かに驚かれるかもしれません。
(しかも大雄山線に至っては、PASMOにも対応していますし…)
ただ国内で出回っている自動改札機は幾つかに限られていますので、色を別とすれば結構色々な所で見られるものが多く、余程の旧型や珍品でもない限りは、余り気にならないかもしれません。
東陽高速鉄道で使用している自動改札機は、確か旧型も日本信号製だったはずで、それなら改札機の形状は写真の北総監獄中央駅と同形(色違い)となります。
また旧型機が稼動した要因としては、新型のみICカードシステムに対応しており、このシステムの通信に影響が生じたため(その詳細は分かりませんが…)かと思いますが、旧型を併設させた事で、改札機の全てがダウンしなくて済むのは思わぬメリットで、これはさすがに鉄道事業者にとっても想定外だったのではないかと思います。
「開発を止めた某鉄道」では自動改札機の一部を新型(日本信号製・親会社と瓜二つ)を導入するだけで手が一杯なのかもしれませんが、新型券売機が設置されない事でICカードでの複数人利用(乗車券への引き換え)が出来ない事は、運賃が非常に高額な事もあって非常に厄介です。
また定期券の発売駅も限られる(この鉄道ならではとも言える自治体助成通学定期券は、継続でも確認が必要なので窓口限定も止む無しですが…)など不便極まりない状況ですので、独自地紋の乗車券にコストをかける位ならこちらへ費用を回し、少しでも新型券売機を設置して欲しいものです。
また今回のトラブルによる損害は未曾有の金額になるかと思いますが、今後同種のトラブルが再発しない事を願うばかりです。