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九州商船・ジェットフォイル「ぺがさす」~福江島へ向かう最速航路

2014-05-21 | 船舶[日本国内]

MAKIKYUが3月に「太古」で五島列島入りし、各島を廻った際には、往路は博多~五島列島へ向かう野母商船のフェリー「太古」に乗船し、既に「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、本土へ帰還する際には、九州郵船のジェットフォイル・ぺがさすを利用したものでした。

九州郵船は長崎~福江間をはじめ、佐世保~有川(中通島)間などにもフェリーや高速船を運航しており、本土~五島列島間を移動する場合、同社の航路利用が最もメジャーな方法となります。

その中でもジェットフォイル・ぺがさすは花形的存在と言っても過言ではなく、長崎~福江間を移動する際には、最速で移動できる交通手段となっています。
(長崎空港~五島福江空港間に小型機による定期航空便もありますが、長崎空港の立地が市内から離れている事も考慮すると、他航空便との乗継利用や大村市周辺~福江間の移動はともかく、長崎市内中心部~福江間の移動であれば、ジェットフォイル利用の方が早く移動できる事が多いです)

運賃も長崎~五島航路はフェリーが近年長崎県の補助による新船就航→運賃値下げが行われた事もあり、これと比べると倍額以上(6000円弱)になりますので、離島航路のジェットフォイル故に決して安いとは言い難いかもしれませんが、それでも国内ジェットフォイルの元祖・佐渡汽船の新潟~両津航路は、長崎~福江間の半分強の距離ながらも6000円超、距離的には長崎~福江間と似た様なレベルの東海汽船・東京(竹芝)~伊豆大島間が7000円超といった事を踏まえると、健闘している部類かと感じます。
(中通島の奈良尾寄港便だと、長崎~奈良尾間では長崎~福江間と同額では少々割高な印象がありますが、こちらは同島の中心となっている青方・有川までの高速船利用者専用シャトルバス運行もあり、奈良尾~青方・有川間のバス運賃が4桁に達する事も考慮すると、シャトルバス利用も含めればそこそこの運賃設定かと思います)


この長崎~福江航路で就航するジェットフォイル・ぺがさすは「ぺがさす」と「ぺがさす2」の2隻が就航しており、両者共に白と緑を基調とした装いに赤いラインが入る装いとなっています。


ただ「ぺがさす」の前面が赤く塗られている部分が、「ぺがさす2」では緑色に塗られ、後部の斜めライン塗り分けも異なるなど、似た様な印象の船ながらも良く見ると船名だけでなく、外観に差異が見受けられるのも興味深いものです。


ちなみにMAKIKYUが乗船したのは「ぺがさす2」の方で、福江→長崎の奈良尾経由便に乗船したものでしたが、ぺがさすは両者共にボーイング製ではなく川崎重工にライセンス移管されてから竣工した事もあってか、側面後部には「KAWASAKI JETOFOIL」の標記が見受けられるのも特徴です。


船内へ足を踏み入れると、座席はリクライニング機能のない比較的簡素なもので、シートピッチも観光バス並みであるなど、余り長時間乗船を想定したものではなく、本土と離島間を速達する事に特化した船と言う印象を受けたもので、設備的には国内航路ジェットフォイルの標準レベルといった所かと思います。

高速航行で本土~離島間を速達する事に特化した船だけに、フェリーの様な充実した飲食や物販などには程遠いものの、船内では菓子類や飲料などの販売も行っていました。


この物販では売店ブースなどは設けておらず、1階出入口近くに冷蔵庫と棚のみが設けられ、係員がこの近くの空席に待機して対応と言うスタイルとなっていたのは特徴的と感じたものでした。


1階からの乗下船となる辺りも、ジェットフォイルでは一般的なもので、ぺがさすでは2階は出入口扉(オプション設定)も存在していないのですが、オプションで出入口扉が設定されることもある2階前部には、向かい合わせとなる座席も設けられており、この区画は大人数でのグループ利用や、空いていて複数席を利用できる時には良いものの、満席に近い状況で相席となり、逆向きで座る事になるのは…と感じたものでした。

またジェットフォイルでは1階前部座席から前方展望を楽しめる船と、この部分の窓が塞がれている船の双方が存在しているのですが、ぺがさすでは1階前部座席からの前方展望を楽しむ事も可能な構造となっています。


MAKIKYUがぺがさすの乗船券を購入した際には、2階座席が指定されていたのですが、乗務員の方に断りを入れた上で、1階前方の空席を利用したもので、1階前方座席から前面展望が楽しめるジェットフォイルに乗船し、この区画の座席に座れると嬉しいと感じたものでした。

五島へのアクセスはジェットフォイル以外にも複数の手段があり、まだ足を運んでいない所も多数と言う状況ですので、機会があれば再び五島列島へ足を運び、その際には長崎~福江間のフェリーや、佐世保~中通島間を運航する航路などに乗船するのも…と感じたものでした。



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