還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

「第27回 健脚を血管病から守る公開シンポジウム」に参加

2013年03月29日 | 雑記帳(心臓と関係有り)
先日(2013年3月24日)開催された公開シンポジウムに参加しました。
このシンポジウムは日本各地で開催されているようで、前回は長崎だったようです。
開催日の2週間ぐらい前に主催者からはがきで開催通知が届き、つづいてHPをチェックして詳細を知りました。

会場は800席のホールでしたが、私ら夫婦が着いたときには既にほとんど満席で、皆さん早いなあ。。
というか私たちが着いたのは開始5分前というギリギリ^^;;;

さて、シンポジウムのプログラムです。
1.講演
   1.リンパ浮腫
   2.閉塞性動脈硬化症の病態、カテーテル治療
   3.下肢静脈瘤の最先端治療(レーザー治療)
2.総合討論
3.フェンシング銀メダリストの太田選手による特別トークショー

まずリンパ浮腫ですが左心室から送り出される血を100とすると、静脈から右心房に戻る血は90だそうです。残りの10はリンパ液となって、リンパ管から心臓に戻っていきます。
このリンパ管に狭窄などの障害が起こると、リンパ液がリンパ管から体に滲みだして、主に皮下組織に溜まり、浮腫として表れます。足に表れると、左右で足の大きさや太さが違い、靴のサイズも左右で異なってきたりします。長引いて皮膚の繊維化や象皮症まで進行すると、大変なことになります。ただ、体の表面に表れる病気なので、早期発見は十分可能です。

下肢動脈閉塞は、閉塞した先に血が通わなくなるので冷え性になったり、進むと潰瘍が出来たりします。軽いうちは間欠性跛行などで発見できます。ただしウォーキングの習慣がないと、見つかったときには相当進行していることが多いので、早期発見のためにもウォーキングはお勧めですね。
数値的には、腕と足の血圧を同時測定することで発見が可能です。
健康な人では足の血圧が高いのが普通で、足の血圧が腕の血圧の90%以下の場合は閉塞性動脈硬化が疑われます。ただし、足の血圧が高すぎて140%以上にもなると、下肢動脈の石灰化が疑われます。低すぎると動脈閉塞、高すぎると石灰化、どちらにしてもいわゆる動脈硬化症です。
続いてバルーンやステントによる、カテーテル治療の説明がありました。
私が手術前に受けた検査で、「血圧脈波」という検査がありましたが、多分これでした。「血圧脈波検査」は血圧比だけではなくて、脈の伝わる早さも検査しています。心臓の鼓動が動脈を通じて手や足に伝わる早さを測定しますが、動脈硬化を起こしていると早く伝わるので硬化の程度がわかります。

下肢静脈瘤は、人間が直立生活を始めた頃からの病気ではないかと言われていまして、ギリシャの彫刻にも見られるそうです。この病気自体あまり知識は持ってなく、したがってレーザー治療も初めて聞く治療法でどんな治療なのか不思議でした。よく聞くと静脈瘤になった静脈をレーザーで焼いて、閉塞させる治療のようです。静脈はたくさんあるので他の静脈で代用が利くようです。
冠動脈バイパス手術で、下肢の伏在静脈を取りだしてバイパス用に使ったりしてますし。

ここまで、講演三題で1時間、つづいて総合討論は
参加者からの質問に各講師が答えるスタイルで行われました。
1時間くらいでしたが、参加者からの質問が途切れることはありませんでした。

最後に、フェンシングフルーレでオリンピック銀メダリスト太田選手のトークショー。
自分の考え、自分の言葉で前を見据えて行動されている姿はメダリスト、アスリートとしての矜持が強く感じられました。

終了は13:30頃でしたが、所用が有り早々に会場をあとにしました。