還暦直前に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症弁形成術体験記)

還暦を目前にして滋賀医大の浅井徹先生の執刀で僧帽弁形成術を受けました。
私の体験が同病の方の参考になれば幸いです。

コレステロール摂取制限が無くなった

2015年06月27日 | 雑記帳(その他)
もう一週間以上前になりますが、新聞にでかでかと
コレステロール摂取制限なくす 国の基準「科学的根拠が不十分
と報道されました。

今まで科学的根拠が不十分なのに、摂取制限をしていたことになります。無責任な話ですねぇ。いろいろ問題ありそうだからとりあえず制限しておいて、平行して研究を進めましょうかね、と言ったノリで制限したのでしょうか?

厚生労働省が5年ごとに発表している「日本人の食事摂取基準」が有り、今回2015年版が定められました。そこには2005年版、2010年版にあったコレステロール摂取についての制限が撤廃されました。逆に言えば、2000年版(2004年まで使用)までは摂取制限は無かったとも言えます。

やかましく言われていたコレステロール摂取について、いくら摂取しても良いですよ、と180度転換したわけです。

今まで10年間存在した摂取制限は、男性で750mg未満、女性で600mg未満とされてきました。実際に日本人が摂取しているコレステロールは男性で300mg、女性で260mg、このうち体内に吸収されるコレステロールは40~60%とされています。

一方、肝臓において合成されるコレステロールは毎日600~650mgとなっています。結構ありますね。実はコレステロールは体を作るのに欠かせない物質なのです。これがないと動物は体を維持できません。

コレステロール合成量は、食事から摂っている量に比べ遙かに多いです。また食事からたくさん取り込むと肝臓で合成されるコレステロールは少なくなり、血液中のコレステロール値を調整しているそうなので、食事からの摂取量を制限してもあまり意味が無いとのことです。

しかし動脈硬化学会は、健康な人にコレステロール摂取制限をしないことには賛同するが、LDLの多い患者については当てはまらないと言っています。実際に食餌療法でコレステロールが減る患者もいるとのこと。

記事の最後に・・・・
日本脂質栄養学会は、茨城県や福井市などでの調査をもとにコレステロール値の低い人のほうが死亡率が高いとしている。これに対し動脈硬化学会は、コレステロール値の低い人はもともと病気がある割合が高く、低いことが死亡率を上げる原因ではないと反論している。

で締めくくられています。最後は両論併記的ですが、コレステロール値の低い人は病気を持っている割合が高いというのが本当なら、コレステロールの低いことが病気の原因になり得ると言っているのと同じです。それなら高くても良いのではないかという結論になります。

今回コレステロールの摂取制限せずに賛同した動脈硬化学会ですが、この学会がコレステロール値の上下限値を決めています。製薬会社からお金が回っているとの話もあります。
去年人間ドック学会が血圧やコレステロールの基準値を緩める形での値を発表したとき、高血圧学会や動脈硬化学会など他の学会は猛烈に反対しました。

結局反対が功を奏したようで、先日受けた市の健康診断の各種基準は従来から変わっていません。健康を守るという動機の裏でドロドロした動きがあるようです。