もう一週間以上前になりますが、新聞にでかでかと
コレステロール摂取制限なくす 国の基準「科学的根拠が不十分」
と報道されました。
今まで科学的根拠が不十分なのに、摂取制限をしていたことになります。無責任な話ですねぇ。いろいろ問題ありそうだからとりあえず制限しておいて、平行して研究を進めましょうかね、と言ったノリで制限したのでしょうか?
厚生労働省が5年ごとに発表している「日本人の食事摂取基準」が有り、今回2015年版が定められました。そこには2005年版、2010年版にあったコレステロール摂取についての制限が撤廃されました。逆に言えば、2000年版(2004年まで使用)までは摂取制限は無かったとも言えます。
やかましく言われていたコレステロール摂取について、いくら摂取しても良いですよ、と180度転換したわけです。
今まで10年間存在した摂取制限は、男性で750mg未満、女性で600mg未満とされてきました。実際に日本人が摂取しているコレステロールは男性で300mg、女性で260mg、このうち体内に吸収されるコレステロールは40~60%とされています。
一方、肝臓において合成されるコレステロールは毎日600~650mgとなっています。結構ありますね。実はコレステロールは体を作るのに欠かせない物質なのです。これがないと動物は体を維持できません。
コレステロール合成量は、食事から摂っている量に比べ遙かに多いです。また食事からたくさん取り込むと肝臓で合成されるコレステロールは少なくなり、血液中のコレステロール値を調整しているそうなので、食事からの摂取量を制限してもあまり意味が無いとのことです。
しかし動脈硬化学会は、健康な人にコレステロール摂取制限をしないことには賛同するが、LDLの多い患者については当てはまらないと言っています。実際に食餌療法でコレステロールが減る患者もいるとのこと。
記事の最後に・・・・
日本脂質栄養学会は、茨城県や福井市などでの調査をもとにコレステロール値の低い人のほうが死亡率が高いとしている。これに対し動脈硬化学会は、コレステロール値の低い人はもともと病気がある割合が高く、低いことが死亡率を上げる原因ではないと反論している。
で締めくくられています。最後は両論併記的ですが、コレステロール値の低い人は病気を持っている割合が高いというのが本当なら、コレステロールの低いことが病気の原因になり得ると言っているのと同じです。それなら高くても良いのではないかという結論になります。
今回コレステロールの摂取制限せずに賛同した動脈硬化学会ですが、この学会がコレステロール値の上下限値を決めています。製薬会社からお金が回っているとの話もあります。
去年人間ドック学会が血圧やコレステロールの基準値を緩める形での値を発表したとき、高血圧学会や動脈硬化学会など他の学会は猛烈に反対しました。
結局反対が功を奏したようで、先日受けた市の健康診断の各種基準は従来から変わっていません。健康を守るという動機の裏でドロドロした動きがあるようです。
コレステロール摂取制限なくす 国の基準「科学的根拠が不十分」
と報道されました。
今まで科学的根拠が不十分なのに、摂取制限をしていたことになります。無責任な話ですねぇ。いろいろ問題ありそうだからとりあえず制限しておいて、平行して研究を進めましょうかね、と言ったノリで制限したのでしょうか?
厚生労働省が5年ごとに発表している「日本人の食事摂取基準」が有り、今回2015年版が定められました。そこには2005年版、2010年版にあったコレステロール摂取についての制限が撤廃されました。逆に言えば、2000年版(2004年まで使用)までは摂取制限は無かったとも言えます。
やかましく言われていたコレステロール摂取について、いくら摂取しても良いですよ、と180度転換したわけです。
今まで10年間存在した摂取制限は、男性で750mg未満、女性で600mg未満とされてきました。実際に日本人が摂取しているコレステロールは男性で300mg、女性で260mg、このうち体内に吸収されるコレステロールは40~60%とされています。
一方、肝臓において合成されるコレステロールは毎日600~650mgとなっています。結構ありますね。実はコレステロールは体を作るのに欠かせない物質なのです。これがないと動物は体を維持できません。
コレステロール合成量は、食事から摂っている量に比べ遙かに多いです。また食事からたくさん取り込むと肝臓で合成されるコレステロールは少なくなり、血液中のコレステロール値を調整しているそうなので、食事からの摂取量を制限してもあまり意味が無いとのことです。
しかし動脈硬化学会は、健康な人にコレステロール摂取制限をしないことには賛同するが、LDLの多い患者については当てはまらないと言っています。実際に食餌療法でコレステロールが減る患者もいるとのこと。
記事の最後に・・・・
日本脂質栄養学会は、茨城県や福井市などでの調査をもとにコレステロール値の低い人のほうが死亡率が高いとしている。これに対し動脈硬化学会は、コレステロール値の低い人はもともと病気がある割合が高く、低いことが死亡率を上げる原因ではないと反論している。
で締めくくられています。最後は両論併記的ですが、コレステロール値の低い人は病気を持っている割合が高いというのが本当なら、コレステロールの低いことが病気の原因になり得ると言っているのと同じです。それなら高くても良いのではないかという結論になります。
今回コレステロールの摂取制限せずに賛同した動脈硬化学会ですが、この学会がコレステロール値の上下限値を決めています。製薬会社からお金が回っているとの話もあります。
去年人間ドック学会が血圧やコレステロールの基準値を緩める形での値を発表したとき、高血圧学会や動脈硬化学会など他の学会は猛烈に反対しました。
結局反対が功を奏したようで、先日受けた市の健康診断の各種基準は従来から変わっていません。健康を守るという動機の裏でドロドロした動きがあるようです。