豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

ウィリアム・ワイラー監督 『大いなる西部』

2020年10月11日 | 映画
 
 ついでに、きのう10月9日の夕方、BS放送(104chだったか?)で、“大いなる西部” をやっていた。
 東部からやってきたグレゴリー・ペックと西部の牧場主の娘キャロル・ベイカーが婚約するあたりで、雨の中を夕食の買い物に出かけ、帰宅して再びテレビをつけると、すでにこの二人は破局していて、グレゴリー・ペックは聡明で健気な女牧場主と仲睦まじくなっていた。
 キャロル・ベイカーがかわいそうに思ったが、出かけている間に破局もやむを得ない事情が起こったのだろうか。彼女はファザコン気味で、意見が対立した場合には、婚約者よりも父親を選びそうな気配はあった。
 もっとかわいそうなのは、わがテレビ西部劇の英雄「ライフルマン」のチャック・コナーズである。敵対する牧場のバカ息子役で、最後は父親に撃ち殺されてしまうのだが、ぼくだったらこんな役は引き受けない。
 グレゴリー・ペックばかりがおいしいところを全部持って行ってしまっていて、牧場主の娘をめぐって恋敵を演じる牧童頭のチャールトン・ヘストンも割に合わない役である。エンド・マークの後でキャロル・ベイカーと結婚しそうな予感はしたが。

 牧場の所有権<=法>ではなく、隣り合う牧場の水の共同利用<=掟>によって紛争を解決するグレゴリー・ペックは、昨日書き込みをした山本周五郎に対する山田宗睦の解説を思わせる。この当時(1850~60年ころか)すでに、土地の権利証だったか登記証書だったかが存在していたらしい。グレゴリー・ペックが敵対する牧場主に示すシーンがあった。正確な時代考証かどうかは分からない。

 1958年の映画とは思えないくらいに、西部の広野を描く映像がきれいだった。主役はアメリカ西部の大地( “The Big Country” )ということなのだろう。ウィリアム・ワイラー監督だけあって、2時間半の映画を飽きさせない。途中で買い物に行っておきながら口幅ったいが・・・。

 2020年10月11日 改訂


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