黒木亮“法服の王国”(岩波現代文庫)が面白い。
2月4日夕方に買ってきて、深夜(2月5日の午前1時前)まで読みつづけ、上巻を読み終えた。下巻も読みたかったが、時間が不規則になるので、寝ることにした。
寝床でラジオをつけると、NHK第1で午前1時のニュースが終わったところで、次の番組は、笑福亭笑太とラサール石井のトーク番組。
1960年代のレコードの思い出話をしている。再放送のようだ。
最初にかかった曲が、なんと、ピンキーとキラーズの“恋の季節”(のライブ盤)だった。ヒットした翌年の1969年のコンサートで、司会の前田武彦の声まで入っている。
浪人時代のぼくが“お昼のゴールデンショー”ではじめて今陽子を見染めた時の司会も前田だった。
笑太が「キラーズになりたかった」といっていた。ぼくも今陽子の後ろで歌っていたかった。
その後は、雑誌「少年」の付録についていたレコード・プレイヤーなど懐かしい話題もあったが、流れる曲は、ぼくの好みの曲とは違っていた。彼らはぼくより4、5歳若いようだ。
中津川フォークジャンボリーの吉田拓郎などをかけていたが、ぼくは嫌いだった。
とか言いつつ、結局2時まで聞いてしまった。
さて寝ようと思ったが、午前2時からの“心の歌”だか何だかいうコーナーが、これまた何と、弘田三枝子特集だった。
これは聞かねばなるまい。
しかも1曲目が“子供ぢゃないの”(“子供じゃないの”ではない!)、2曲目が“悲しき片想い”である。ともにヘレン・シャピロのカバー。
その後も、“すてきな16歳”“ルイジアナ・ママ”“ヴァケーション”“想い出の冬休み”などアメリカ曲のカバーが続き、その後は“ナポリは恋人”“砂に消えた涙”“夢見るシャンソン人形”などヨーロッパ曲のカバーが流れ、最後のほうは“人形の家”など弘田のオリジナル曲。
“ドーベルマン刑事(でか)”の主題歌や挿入歌が弘田の歌とは知らなかった。
おおトリの弘田の作詞作曲という歌も悪くなかったが、曲名は忘れてしまった。
読みかけの本“法服の王国”も1960年代末からの日本の裁判所の内幕もの、寝ようと思ったら、ラジオから流れてきた歌も1960年代末の懐メロ。
夜中の2時3時に、日本全国でこんな曲を懐かしがって聴いている老人がたくさんいるということか・・・。
* 写真は、“MIEKO HIROTA HIT KIT PARADE 1960's HIT TUNE COLLECTIO”(東芝EMI,2005年6月15日発売CDのジャケット)
2016/2/6 記