チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

装幀

2011年07月08日 | 

晴れ、29度、84%

 電子書籍がずいぶんと出てきました。見ているとなかなか面白い物です。でもやっぱり、紙に印刷された本が好きです。紙の感触、ページをめくるときの音、かすかなにおい。内容はそれぞれ好みもありましょうが、なぜかしら本の装幀や写真が気にかかります。本を開くと、すぐに奥付を見てしまうのもそのせいでしょう。

 ここ10数年、料理の本やグラビアの多い本の装幀(今はブックデザインというようですが)をなさっている人で気になる方がいます。若山嘉代子さん、レスパースというデザイン事務所の方です。文化出版局の本が多いように思います。

 この本は、後藤加寿子さんの「茶懐石に学ぶ日々の料理」文化出版局です。今まで、若山さんの手がける本はどちらかというと、料理で例えれば、フレンチという感じです。本の大きさ一つ、時折あっと思うような物を作られます。決して奇抜ではありません。オーソドックスでもありません。本屋さんで本を手に取ったとき、あれ?違うなと何か感じます。

 そして永年、一読者として若山さんの装幀を見ていると、不思議に、ほんの背を見ただけで解ります。

 ところが、今回この「茶懐石に学ぶ日々の料理」は、奥付を見るまで若山さんの装幀とは気づきませんでした。

  本の装幀って何だろう?と思います。気にならない人は、きっとなんでもない物かもしれません。もちろん、本の内容より出しゃばる物はいただけません。本を居心地よくする物でしょうか。挿絵ではなく、装幀ですから。カバーの紙質、文字の書体。読み手にとって、心地よさを与えてくれる物かもしれません。

 装幀の好きな本は、本棚に並べたくありません。コーヒーテーブルの片隅に置いてしばらく楽しみます。

コメント
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