チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「いってらっしゃい。」

2019年03月16日 | 日々のこと

曇、18度、84%

 昨日の朝、仕事に出かける主人に「いってらっしゃい。」といつものように声をかけました。主人は振り返って「なんかいいね。」そうです、この2年間、主人は「いってらっしゃい。」に送られることなくこの部屋から仕事に出かけていたのです。一緒に生活をしていた時には当たり前だったこの何気無い言葉一つに昨日はハッとさせられました。

 この2年、福岡に戻って来ている時は主人はお休みです。出かける時はほとんど一緒に出かけます。「いってらっしゃい。」と言葉をかけることもありませんでした。ゴルフに出かける時にかける「いってらっしゃい。」と仕事に出かける時の「いってらっしゃい。」とでは送る側も送られる側もは微妙に違いがあるように感じます。。年齢的にも大きな仕事、大事な仕事を抱えています。自分一人のことだけでなくスタッフの生活も考えなくてはなりません。立場上の責任の重さを抱えての朝の出社です。

 私はといえば20代の頃の「いってらっしゃい。」も今の「いってらっしゃい。」も大して違いがありません。私が香港に着いてまだ半日、「家にお前がいるといいね。」と言います。明かりも点いていないこの部屋に一人帰って来て、「おかえりなさい。」もありません。国と国をまたぐ引越しに始まって、モモさんのこと、義母のこと、30年も日本を離れていた自分自身のことにかまけて主人のことを思い遣ることを忘れていたのに気付きます。

 単身赴任のご家庭も年々増えていると思います。家族ぐるみの不妊は費用がかさみます。企業としては避けたいものです。でも、家族はやはり一緒に暮らすべきだとつくづく思いました。家族の最小単位の夫婦は尚更です。「いってらっしゃい。」の一言に昨日は自分の至らなさを省みた一日でした。

 香港のシンボルの花「バウヒニア」、曇り空にも美しく咲き始めています。この花に見守られながら過ごした30年を振り返るにもいい時期だと思いました。

コメント
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