晴、10度、85%
香港にはたくさんの麺があります。乾麺、生麺、半生麺、市場に行くと麺屋さんがあるほどです。中でも、少し変わった製法の麺が「伊麺」です。卵麺を油で揚げて作ります。食べるときは油抜きも兼ねてお湯で湯がきます。湯がくと一本の麺が長いのがわかります。長さは長寿をそして丸い形ですので、結婚の時のお祝いの品にもなるのが「伊麺」です。
主人が「伊麺」を持ち帰ってくれたのはふた月ほど前でした。麺屋さんの「伊麺」は油がべたつくほどですが、たまにスーパーで売っている5個がひとパックになっているものを買って来ました。油シミが出ないほどよく油をとってある品です。 奥の丸いのが「伊麺」です。「伊麺」は油を抜いた後は炒めても、湯麺にしても美味しいものです。中でも「干焼伊麺」は私の好物です。長い中華のフルコースの締めにはお野菜だけを合わせた炒麺、炒飯が出て来ます。ほっとお腹に収まるお味です。「干焼伊麺」は「黄色いニラ」と「袋茸」を炒め合わせます。「黄色いニラ」は普通のニラをお日様を当てないで育てたものです。つまりもやしっ子。奇妙な形の「袋茸」は日持ちの悪い癖のあるキノコです。「黄色いニラ」も「袋茸」も八百屋さんでは売っていませんでした。ふた月前はデパートでも売ってなく、新ニラので始めた先日、デパートの野菜売り場に問い合わせると入荷しているとのことでした。「袋茸」の生ははなから諦めています。缶詰がありますが食感、匂い共に缶詰です。「袋茸」はしめじに置き換えました。「黄色いニラ」は入荷量が非常に少ないとおっしゃるので、取り置きしてもらいました。まさか「黄色いニラ」をデパートに買いに行くようになるとは夢にも思っていませんでした。
デパートの「黄色いニラ」はほんの小さな束、お値段を聞いてびっくり、普通のニラの数倍です。香港でも高値の「黄色いニラ」ですが、これがあるとないとでは「干焼伊麺」のお味が出ません。「伊麺」「黄色いニラ」しめじを炒め合わせました。「袋茸」の独特の食感、匂いには程遠いもののしめじでもいけます。「黄色いニラ」の優しいお味が決め手です。ただこのパックものの「伊麺」はあまり美味しい麺ではありませんでした。揚げたての麺を食べ慣れていたからでしょう。後3個、「黄色いニラ」が出回っているうちに食べてしまします。
モモさんも好物だった「干焼伊麺」、昨日はココさん初体験。パクパクと食べてくれました。