チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ふろふき大根に思う「ひとりご飯の愉しみ」

2024年02月24日 04時59分04秒 | 日々のこと

曇、6度、71%

 冬大根の甘みは手を加えず昆布とお米でコトコトと炊いた「ふろふき大根」が美味しいと思います。卵黄で作る味噌だれ、こまだれ、ときにはXO醬で食べます。昨日は頂き物の「生麩のしぐれ煮」と合わせました。 生麩は京都といわれるだけあって「生麩のしぐれ煮」も山椒たっぷり京風に作られています。東京なら「牛肉のしぐれ煮、生姜味」でしょう。寒さが戻ってきたので体も温まります。「ふろふき大根」とご飯だけですが、なんとも美味しい食事です。本当は「ふろふき大根」と「生麩のしぐれ煮」について書こうと思っていたのですが、ひとり食べてる時の私の気持ちをお伝えします。

 「ひとりご飯は寂しい」とよく聞きます。一人で食事に向かうのを側から見れば、寂しげに映るのでしょう。私には「ひとりご飯は愉しい」ものです。「ふろふき大根」は大きな大根を切りました。こんな長くて大きい大根を抜く生産者のことを思います。「抜く時、後ろに転ばなかったかな?」と思い浮かべながら声を出して笑います。「生麩のしぐれ煮」は京都の店屋さんが客に出した残りの切れっ端で賄いに作ったに違いない、などと想像します。そして、北の大地から送られて来た艶々のご飯を口に運びます。

 ひとりご飯、目の前にある食べ物と真摯に向き合います。食材の向こうにいる人々を想像します。選んで盛り付けた器を愛でます。家族との食事の時は、家族の好むものを拵えます。話しながら食べますから賑やかです。足りないものがあれば台所に立ちます。食べながら次の食事の準備、後片付けの手順を考えています。それもそれなりに愉しい時間です。ひとりの時は好きなものしか作りません。洗い物のことも、次のご飯は何にしよう?など心患うことなく食事に向き合います。食べ物の向こうの作った方、それを私に送ってくれた友人の顔を思い浮かべます。手にする器も作り手に思いを馳せます。今度は別の器に盛り付けよう、盛り付けた様を頭に思い描きます。

 健康維持のためにあれを食べなくてはとかこれが必須などという考えは取り払いました。ひとりご飯の時は好きなものを好きなだけいただきます。そして、食べ物、器などの向こうにいる人に感謝します。お膳に乗せた食事は自分の手でこさえます。簡単な時もあれば手の込んだものの時もあります。このお膳と向き合う時、「ひとりご飯は愉しい」と感じます。心が豊かに広がるのを感じる時間です。「おごちそうさま、ありがとう。」

コメント
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