気ままに

大船での気ままな生活日誌

BIOMBO展 in 六本木

2007-10-11 08:48:14 | Weblog
BIOMBO展に行ってきました。ビンボウ展じゃないですよ。ビンボウ展なら毎日、我が家で観ていますから、わざわざ行きません(爆)。本当に我が家(マンション)は何もないんですよ(シンプルライフと言ってごまかしている)。レンタルでもいいから、一年に一日ぐらい、和室に豪華な金屏風でも飾りたいです。

BIOMBO(ビオンボ)というのは、この屏風のことを言うのですよ。ポルトガル語、スペイン語になっているのです。近世初期の南蛮貿易で日本の屏風が西欧に渡り、西洋人に珍重されていたのです。これら貴重なBIOMBOが一時帰国し、六本木のサントリー美術館で展示されているというので、ワイフと一緒に観てきました。いつもはビンボウ長屋に住むボクらですが、今日1日だけは、ボクは”くるしゅうないちこうよれ、うふふ”の殿様気分に、ワイフは”わちきはうれしゅうありんす”と花魁気分になりました。

大きな金屏風が、各部屋の大きな空間の中に、贅沢に、どーんと惜しみなく立てられ、それはそれは見事なものでありんす、圧倒されます。いくつも現存していないという貴重な鎌倉時代ものの一つ、高野山水屏風(重文)から始まり、”屏風の成立と展開”が分りやすいように年代別に配置されています。

圧巻は、全長15メートルにも及ぶ、4点の”インターナショナル”屏風セットでしょう。むかし、我が国のどこかの同じ部屋のふすま絵であったものが、屏風となって、日米独(サントリー、メト、クリーブランド、ケルン)に長い間、泣き別れになっていたのです。それが、今回、涙の再会。数奇な運命(ウルウル、涙)。祇園祭と賀茂競馬が描かれています。ボクはこの夏、現在も脈々と続いている京の祇園祭をみてきたばかりですから、よく分ります。山鉾巡行の長刀鉾、この当時からあるのですね(別の祇園祭の屏風でカマキリ鉾も見つけた)。巡行を観ている大勢の人々の表情、仕草、衣装とかが、いちいち違い、それらを辿っていくだけでも飽きません。人々のざわめき、祇園囃子のひびきが聞こえてくるようでしたよ。来年も祇園祭、絶対行く、なんて、こんなところで決心してしまいました(汗)。

涙の再会といえば、二つの麝香(じゃこう)猫図の屏風にも感動。サントリー美術館蔵屏風の雄の麝香猫が、右側に立てられたボストン美術館蔵屏風の雌と子猫の麝香猫に視線を向けているのです。まさか会えるとは思わなかったよ、♪会いたかったぜ、150年ぶりに、会えて嬉しや 飲もうじゃないか♪という目でみつめていましたよ。こうなると、絵の中の猫にも心があると思わざるをえません。このまま、ここにいさせてあげたい。ボストン美術館さま、お願い、お返しください、その代わり、そちらに松坂投手を差し上げます、足りなければ岡島投手もおつけいたします(汗)。

二十八都市・万国絵図(八曲一双)、関ヶ原合戦図(八曲一双)などの大屏風にも度肝を抜かれました。また小品ですが、わずかに現存する、出産のときに立てられた白一色の屏風や、東山魁偉画伯が描かれた、今生天皇の即位式にたてられた現代的屏風も心に残る作品でした。

100点近い金屏風、まさに百花繚乱です。豪華な、贅沢な気分にさせていただきました。殿様気分、ふっふっふっの一日でした。

・・・
お昼は、サントリー美術館に隣接している、加賀麩(ふ)のお店で、「ふやきお汁弁当」をいただきました。お麩三昧のお料理で、とくにお麩のお汁が美味しかったです。ボクの子供時代には、それこそビンボー時代に、よくお麩のお汁をいただきましたが、最近ではあまり口にしませんでした。さしみ生麩、しぐれ麩、すだれ麩煮、みんな美味しかったです。ここでも、また、ふっふっふっ、でした。




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