気ままに

大船での気ままな生活日誌

平家物語をきく

2007-10-29 10:53:57 | Weblog
昨日は、松坂の快投を5回までみて、午後2時開演の、六本木の俳優座に向いました。”平家物語の夕べ”をみる(きく)ためです。平家物語はもともと琵琶法師によって語り継がれてきた文学です。一度、平家物語の語りを琵琶のしらべと共にきいてみたいと思っていました。市民講座の先生から、そうゆう舞台があることを教えていただき、参加したのでした。はじめてですので、十分鑑賞したというわけにはいきませんが、楽しくきくことができ、また、次回、是非参加しようと思いました。やみつきになりそうです。

この”平家物語の夕べ”シリーズは長く続いていて、今回で16回目となります。語りのスペシャリストの、歌舞伎や舞台で活躍されている方が語り、琵琶や尺八、太鼓や笛は、当代きっての名人たちが奏でます。現代の最高レベルの芸術力で平家物語をきけるのです。今回の出演者は、中村吉右衛門、中西和久、岡崎和彦、緒川たまき、の方々でした。

それぞれの方が、平家物語の「祇園精舎」「宮御最期」「小教訓」「文之沙汰」「副将被斬」「廻文」の項の文章を原文で語るのです。ボクのような未熟者には意味が十分、分りませんが、事前に、和服がよくお似合いの原口雅子さんが語りの内容を概略説明してくれますので助かります。意味は十分分らなくてもいいです、日本語の美しさ、音の響き、優雅な表現を心で感じとっていただければ、とのお話もあり、安心しました。

語りは、もう少し抑揚のある、謡いのようなものを想像していたのですが、朗読に近いようなものでした。しかし、琵琶などの和楽器の調べが、語りの哀しみなどの感情を見事に表現していて、人の口と琵琶等の楽器が、共同で物語を語っているふうでした。

緒川たまきさんは今回、2度目の出演なのですが、すっかり平家物語にはまってしまい、自分でも琵琶の演奏をしてみたいと思うようになったんだそうです。それで、今回は、ご自分で琵琶も演奏し、そして語るというスタイルを採られました。まさに女琵琶法師ですね。とてもよかったです。胸元の開いた、ノースリーブの黒い衣装も良かったです(汗)。

写真は”石笛(いわぶえ)”と呼ばれる、自然石の笛です。今回も重要な場面でこの石笛のかん高い、純粋な音が響き渡りました。人の手を一切加えない笛で、”神の笛”とも呼ばれています。休憩時間にみせてもらえましたので写真に撮りました(暗くてよく撮れませんでしたが、4個の石笛です)。葉山に海の中の神社(裕次郎の碑がある海岸)がありますが、その付近で採れる石だそうです。石に、多分貝が開けたと思われる小さな穴が開いていて、そこに息をふき入れることにより、音が出るのです。近くですので、今日早速、探しに行こうと思います(汗)。でも、ボクが見つける石は多分、鳴らず、噛むだけになるかもしれません。”神の石”でなく”噛みの石”ですね。見つけましたら、ご報告しますね。
・・・・・

祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響あり、沙羅雙樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。









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