昨日、東京湾を一周してきた。電車と船である。コースは、大船から横須賀線で終着駅の久里浜へ出る。久里浜港からフェリーで房総の金谷へ。そこから内房総線で千葉へ。さらに総武線で東京、東海道線で大船へ、というものであった。そのコースを、地図上に輪ゴムを置いてみた。一個の輪ゴムで済むかと思ったら、少し足りなくて、二個目をつかってしまった。
その輪ゴムを切って、地図上の距離を示すバーを使って、東京湾一周の距離を測ってみた。なななんと、160キロあった。この距離は、大船から東海道下りに輪ゴムをのせると、ななななんと、静岡を越して、魚のおいしい焼津を越して、お茶の掛川まできてしまうのだ。その輪ゴムを今度は、常磐線方面にのせると、”おひさま”の真央ちゃんの出た女学校のある(ロケだけど)土浦なんか、軽く通り過ぎて、水戸納豆まで来てしまうのだ。湘南新宿ラインに乗ると、宇都宮餃子まで食べにいくことができるのである。結構な距離だ。
ぼくは内田百聞さんほどではないけれど、電車が好きで、どれだけ乗っても、飽きることはない。ただ、今回の東京湾一周旅行は、百聞さんのように、ちびりちびりやりながら、景色をみながら、ただただ乗る方式ではなく、ふたつの目的があった。ひとつは金谷美術館で”愛の表情/浮世絵美人画から清方・松園・深水まで”展をみること。もうひとつは、千葉市立美術館の”橋口五葉展”をみることであった。ふたつとも、とても良かった。とくに橋口五葉は豪華な展示で、いつもは重くて買わない(汗)、図録まで買ってしまった。そして、ぼくは、百聞さんみたいに車中で飲まなかった分を、千葉駅近くの築地の寿司屋(千葉まで来て築地もどうかと思ったけれど)で、お刺身二人分とバターじゃがとかをつまみながら、橋口五葉美人を話し相手に、生ビールと癇酒の大徳利をあけたのだ。クラス会の酒もいいけど、一人酒も好きです。
もちろん景色も楽しみましたよ。高校時代、遠足で行った、金谷の裏にそびえる、のこぎり山。なつかしかった。石切り場だったようで、金谷の町にも石の塀が目だっていた。フェリーで40分ほどの船旅もよかった。房総半島がこんな近くとは。これからは、フェリーを利用し、南房総にも進出しよう(汗)。
金谷港のうしろに鋸山 尾根がぎざぎざしているのでのこぎり山 歯こぼれの鋸だけど
房総の筑波山(ぼくがつけたあだ名)のこぎり山の隣りにある

金谷の石塀

千葉(市)には土塀はなかった

皆既月食は、昨日未明、沖縄でみられたらしい。こちらは曇り空、残念だった。
