気ままに

大船での気ままな生活日誌

團十郎襲名披露 勧進帳 

2022-12-11 12:22:59 | Weblog

おはようございます。

この十一月、歌舞伎座で十三代市川團十郎白猿襲名披露&八代市川新之助初舞台という歴史的公演があった。コロナ禍で延び延びになっていたが、ようやく開催となり、ぼくも、最近よく使われる”3年振り”に歌舞伎座に出向いた。その概要はすでにブログ記事にしているが、昼の部の各演目については記録していない。筋書きにカラーの舞台写真がついているので、それを中心に十三代市川團十郎白猿襲名披露公演、歌舞伎十八番の内、勧進帳を記録しておきたい。

勧進帳は何度か見ていて、弁慶役では、吉右衛門、幸四郎、染五郎、そして海老蔵で2回、見ている。今回は、海老蔵が團十郎を襲名し、弁慶役、幸四郎が富樫役、義経に猿之助という豪華な布陣。

武蔵坊弁慶 團十郎 
源義経  猿之助
亀井六郎 巳之助
片岡八郎  染五郎
駿河次郎 左近
常陸坊海尊 市蔵
富樫左衛門 幸四郎 

義経一行勢ぞろい。

平家討伐に尽力しながらも、兄頼朝に疎まれ、義経は武蔵坊弁慶ら臣下とともに都を逃れ、平泉を目指す。その途中、安宅の関で関守・富樫左衛門に行く手を阻まれる。ここでの弁慶と富樫のやりとりがいつも楽しみ。東大寺再建のための勧進の山伏と名のる弁慶に対し、ならば勧進帳を読むように迫る富樫。弁慶は白紙の巻物を取り出し、朗々と読み上げるが・・

しかし、強力が義経に似ていると呼び止める富樫。弁慶がおまえが義経に似ているから迷惑をかけると金剛杖でたたく、それでも疑いを晴らさぬ富樫に亀井たちは刀の柄に手をかけるが、弁慶は押しとどめる。弁慶は富樫に強力(義経)をこの場で打ち殺してみせると告げる。この様子からこの一行が義経主従と知った富樫は、弁慶の忠誠心と苦渋を察し、一行の通過を許し、立ち去る。

義経は弁慶の機転を誉めるが、弁慶は危機から逃れるためとはいえ、主君を打った非礼を涙ながらに義経に詫びる。

折りからここへ、富樫が現れ、さきほどのご無礼を侘びたいと、酒を弁慶にすすめる。弁慶の飲みっぷりのいいこと、大盃をぐいぐいと空ける。そして富樫の求めに応じ、延年の舞をまう。その間、義経一行が足早に立去る。

幕が閉じる。花道には弁慶ひとりが残る。心の中で、富樫の情けに泣き、義経を杖でたたいたことを侘び、なんとか関越えを果たした安堵感、そんな心の動きを見事な所作で表現し、立ち去る。

現代美術家・村上隆の制作の祝い幕(休憩の合間に撮影、ぼくらの席ではありません

十三代市川團十郎白猿襲名おめでとうございました。新之助くんの外郎売は次回に。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

コメント (4)
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