おはようございます。
昨日、かまくらの紅葉狩りの帰りに鏑木清方記念美術館に寄った。年末・年始の特別展で、”冬の輝き/美人画と押絵羽子板”というテーマであった。

展示室に入ると、はじめに、年末年始恒例の押絵羽子板”明治風俗十二か月がずらりと並んでいる。これは、清方の名作”明治風俗十二か月”を名押絵師、永井周山が意匠化したもので、見事なものである。これを見ると、もう新しい年が、目の前に来ていると知る。撮影禁止なので、上段の清方の作品(複製)と下段の押絵羽子板の豪華な並びをお見せできないが、清方作品は東京国立近代美術館所蔵で、ここでは撮影可能なので撮っている。本ブログでは、それを上段に、ちらしの羽子板の写真を下段に(笑)。

押絵羽子板(一部)画像ではのっぺり見えるが、実際はもりもり立体的。「かるた(一月)」「梅屋敷(二月)」「けいこ(三月)」「花見(四月)」「菖蒲湯(五月)」「金魚屋(六月)」「盆燈籠(七月)」「氷屋(八月)」「二百十日(九月)」「長夜(十月)」「平土間(十一月)」「夜の雪(十二月)」

鏑木清方はたくさんの随筆を書いているが、その中で”冬をさう厭はしく思ふことはなかった。第一好きな雪が降る”(『鏑木清方文集四 春夏秋冬』)とつづり、落ち葉焚きや小雪の舞う墨田川など凛とした冬の美しさを好んで描いた。
《春を待つ》『文藝倶樂部』木版口絵 明治37年(1904)

渡邊霞亭・著『渦巻』(続編) 木版口絵

菊地幽芳・著『小ゆき』(後編) 木版口絵

榎本千花俊・作《羽根の禿》 榎本は清方門下の日本画家。

この日の紅葉(海蔵寺)







そろそろ浅草の羽子板市かな。
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!