気ままに

大船での気ままな生活日誌

遊行寺の大銀杏と一遍上人 

2022-12-18 11:07:12 | Weblog

おはようございます。

先日、鎌倉の荏柄天神社の樹齢700年の大銀杏を見てきたが、それに負けないくらいりっぱな大銀杏が藤沢の遊行寺にある。半月ほど前に見てきているのだが、まだ記事にしていなかった。ボツにするつもりでいたが、数日前、NHKの歴史番組、”英雄たちの選択”で”踊って踊って大ブーム /一遍上人「鎌倉武士」を捨てた男”を見て、やっぱり書いておこうと思った(笑)。

藤沢駅から歩いて20分ほどのところにある、時宗総本山、遊行寺の大銀杏。樹齢700年ほどというから荏柄天神社のと同じくらい。そのとき、もう、十分、色づいていた。樹高は31メートルあったが、昭和57年の台風で主幹が折れ、現在は21メートルとずんぐりむっくりとなっている。幹回りは7メートルを超える大銀杏だ。

大銀杏の向こうに見えるのが遊行寺(藤沢山無量光院清浄光寺)の本堂。

本堂の右側に一遍上人像がある。時宗の開祖である。通称、遊行上人と呼ばれる。

大銀杏を拝んでいるようだ。

テレビ番組にもあったように、一遍上人は、延応元年(1239) に伊予国道後(現、愛媛県松山市)周辺の豪族、河野家に誕生。10歳で母と死別し、父の勧めもあり出家した。太宰府にいた聖達上人に入門した。父の死により、一時、故郷に戻り、結婚もし、半僧半俗の生活を過ごしたが、再出家する。時は蒙古襲来で全国が極度の緊張状態にあった鎌倉時代後期、すべてを捨て去り、念仏を唱えながら踊り狂う「踊り念仏」を始め、全国行脚する。信者も増え、大ブームとなった。

一遍上人の生涯を描いた”一遍聖絵”全12巻は、国宝中の国宝との呼び声が高いが、その展覧会が2015年10月10日から、この絵巻の所蔵先でもある、遊行寺宝物館で始まった。この展示は11月19日で終わり、そのあとは、4巻づつ、遊行寺(11月20日~12月14日)、神奈川歴史博物館(11月21日~12月13日)、神奈川県立金沢文庫(11月19日~12月13日)で展示された。そして、連携企画の東博(11月3日~12月13日)の展示。以上3+1館をめぐると、国宝一遍聖絵12巻完全制覇となる。2015年12月7日、私メが、完全制覇した記事を誇らしく書いている(汗)。

大銀杏のすぐ傍に遊行寺宝物館がある。ここに国宝・一遍聖絵全12巻が所蔵されている。

長野県佐久の跡部で上人のお弟子さんが突然、踊り出したのが、踊り念仏のはじまりだという。そして、それが全国に拡がり、現代の盆踊りへと発展したようだ。藤沢は、時宗の総本山、遊行寺があり、その踊り念仏も伝承されている。藤沢市は、2015年に”藤沢宿・遊行の盆”10周年記念ということで、全国の名盆踊りを招待した。前述の長野県佐久の跡部の踊り念仏、秋田県羽後町の西馬音内盆踊り、そして、岐阜県の郡上おどりも来られた。

これらは、いずれも2022年11月に決まったユネスコが無形文化遺産の24都府県の計41件の盆踊りや念仏踊りなどの民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)の代表的なものである。

なんと、遊行上人が始めた念仏踊りは1000年を経て、ユネスコにまで認められたことになる。


(一遍聖絵から、念仏踊り)

時宗の開祖だけではなく、風流踊の開祖でもある遊行上人。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で。

 

コメント (2)
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