みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

山吹ムスカリ・東京で出会った花たち/おいしい差し入れ/母の病気

2008-04-04 23:42:58 | 花/美しいもの
東京にきて一週間。
母の病状が流動的だったので先の予定が立たず、
あと一日もう一日、となし崩しに
友人の好意に甘えて泊まらせてもらっていた(感謝)。
ひとりでホテル暮らしだったら、とっくにたまりかねて帰っていただろう。

医師のインフォームドコンセントを聞いて帰って、けっこう疲れはてていたので、
「病院との往復だけで楽しいことがなかった・・・」と口走ったら(失言でした)、
今日は、中尾ミエさんの『可愛いBaBaばあは』の出版記念イベントに誘われた。



ところで最近、
ブログというものは、気持に余裕がないとできないものだとわかった。
もう今日は休もう、と思いながら、
3年間一度も休んでないしな、とも思いなおし、
ギリギリのタイミングでアップする日が続いている。
わたしにとって、ブログはアディクションなのだろうか(笑)?

母の病名は、一連の検査の結果「インスリノーマ」(膵内分泌腫瘍)と確定。

心配してくださっている人がおおいので、
母の許可を得て、病状を説明します。

インスリノーマとは

ふだんはすい臓のランゲルハンス島からででいるインスリンを
勝手に出してしまう、という珍しい腫瘍。
悪性度が高い膵臓腫瘍のなかで、幸いなことにインスリノーマは、
9割は良性腫瘍で、低血糖が典型的な症状なのだけど、
生命維持に必要な血糖値を下回ると命にかかわる。
6月に倒れた低血糖発作は危ないとこだった。

一人の医師が、一生の間に患者に出会うことはまずないので、
病気は見逃され、専門医にたどりつくまでに通常数年はかかるらしい。
発作時は見当識障害、低血糖による錯乱、絶えず食べ物を欲しがる、
体が震える、いらいらして怒り出す、などの症状が起きることもあるので、
痴呆症や精神障害と間違えられることも多いという。
低血糖症状があるのに、ブドウ糖が補給されずに放置されると、死にいたる。

母も昨年からたびたび低血糖発作を起こしていたので、薄氷を踏むような思いで
一日も早くインスリノーマと確定して治療を始めたかったのだけど、
岐阜市民病院での検査は遅々としてすすまず、
MRI検査のための絶飲食で強い低血糖症状が出ているのに、
消化器内科の医師から「ぜったいにインスリノーマではない」と断言され、
母を目の前にして「低血糖は専門外」と血糖値検査もせずにそのまま帰された。
インスリノーマの場合、長時間の絶飲食は命の危険があるので禁忌である。
これって、医療過誤ではないのか、と怒りをおぼえる。

わたしは症状からインスリノーマを強く疑っていたので、
翌日、市民病院を見限って他の病院を受診し、専門医を紹介してもらった。

幸運にもいまは東京の内分泌外科の専門医にかかって、治療方針も決まった。
昨日の説明では、主治医に「初診時から血糖値はきわめて低かった。
「これだけの症状が出ていたのによくこられましたね」といわれた。

手術が第一選択で、母の年齢とリスクを考えても手術をすることがよい、
との医師たちの結論。母も同意して日程も決まった。
24時間ブドウ糖の点滴をして、2時間おきにおやつを食べて、
やっと血糖値が維持できるくらいの症状がでているので、
一時退院しないまま、手術日を迎える。

とはいえ、膵臓にメスを入れるので、簡単な手術ではないらしい。。

インスリノーマは、糖尿病などの高血糖と正反対で、
腫瘍がインスリンを出して血糖値を勝手に下げてしまい、
常に外からブドウ糖を供給しなければならないので、
食事制限はなし。どころか、好きなものを何でも食べてよい。

病院の食事に関係なく、いつでも何でも
好きなものを食べるようにと言われている。
こんな病気は、ほんとに珍しい。

ということで、手術後はたべられなくなるので、
毎日おいしそうなものを差し入れている。

  



  

インスリノーマは、まれな病気だけれど、
診断が難しいので見逃されて致命的になることがあるので、
同じような症状の人のために、改めて説明したい。


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母の病院通いの道すがら、お花に出会うとホッとする。 



  






病名が確定し、手術の日程と方針がきまってほっとしたところで、
明日、母の顔を見てから岐阜に帰ります。


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コメント (2)
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