みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「市民派」の対決というけれど・・・後ろに政党が見え隠れ?!【なごや市長選】 

2009-03-02 10:08:57 | 市民運動/市民自治/政治
昨日、ブログを書いてから、
奥飛騨の温泉の画像を整理しはじめたら寒気がしてきて発熱。
久しぶりに風邪をひいたようです。
起きてられなくて、葛根湯を飲んで暖かくして寝ました。
今日もまだ本調子ではなく、温泉報告は延期。

年末からちょっと緊張が続く状態だったので気が抜けたのでしょうか。
遊びにばっかり行ってるから、という声も聞こえてきますけれど・・・・。

政務調査費などで問題になった名古屋市で、4月に市長選挙があるのですが、
その候補者選びが迷走していたので、注目していました。
なんとか候補者は出そろったようですが、
陰ではバレバレの政党ががらみだけれど、表向きは「市民派」という
有権者に「配慮?」した顔ぶれになりました。

まあ、「市民派」と名乗れば、だれでも「市民派」ですからね、
選挙のときだけ「市民派」にならないようにとは思いますけど、
政党と無関係の「無党派・市民派」の候補がいないのですから仕方ない。

「無党派・市民派」の首長候補といえば、仲間の埼玉県越生町の田島公子さんが、
先日、「無党派・市民派」をかかげての町長選で、当選しました。

越生町長に田島氏 県内女性2人目 123票差で初当選 
2009.2.10 web埼玉

 任期満了に伴う越生町長選は八日に投開票が行われ、即日開票の結果、無所属の新人で前町議の田島公子氏(62)が無所属で五選を目指した現職の本清一雄氏(77)=自民推薦、公明支持=を百二十三票差で破り、初当選した。町民と行政の協働を基本姿勢に町政の刷新を訴えた田島氏が無党派層や女性票の支持を取り付け、実績を武器に継続を主張した本清氏を振り切った。県町村会によると、県内で女性が町村長に当選したのは大利根町の柿沼トミ子氏に次いで二人目。
 田島氏は「無党派・市民派」を掲げ、草の根選挙を展開。街頭演説や駅頭でサラリーマンらに徹底した情報公開と計画段階から住民が参加する町政の実現、第三子の保育料無料化、行財政改革などを訴え、無党派層の浸透を図るとともに女性の支持を拡大した。
 本清氏は自民党の推薦と公明党の支持を取り付けたほか、観光協会や商工会など二十数団体の推薦や保守系町議七人の支援を受け、組織戦を展開。町長給与二割カットなど四期十六年の実績や行財政改革と子育て、高齢者支援などの推進を訴えたが、支持層を固め切れなかった。

 八日深夜、選挙事務所で田島氏は支持者らを前に「当選できてうれしい。自分の意思で投票してくれた人のおかげ。緊急の課題としては財政をしっかり見て行きたい。また、ずさんな総合計画を見直したい。委員会をつくり、住民らのいろいろな意見を聞いて町政を推進したい」などと抱負を語った。
(2009.2.10 web埼玉)



友人が応援していた松阪市や愛知県の市でも知り合いが市長に当選、という年です。

一人勝ちしていた愛知県も、昨年からの不況で転落。
名古屋を大きく変えるには、民主の異端児、河村たかし氏が当選するとおもしろい、
と思うのだけど、個人的には好き嫌いが分かれるキャラですね(笑)。

河村さんは名古屋市民には圧倒的な人気があるようですから、
ここは、ひとまず、自民から政権を奪回してほしいですね。

ということで、
「【なごや市長選】対決・市民派」の中日新聞の連載を紹介します。


【なごや市長選】対決・市民派<上> 政党の看板いらぬ
 

中日新聞 2009年2月26日

 4月の名古屋市長選は、迷走した各党の候補者選びがほぼ決着し、自民・公明が支持する候補と、民主、共産の推薦候補による3つどもえの争いとなる構図が固まった。総選挙の行方も占う市長選は、28年ぶりに相乗りが崩れ、市政の与党同士が正面からぶつかる戦いに。有権者の政治不信や政党離れが強まる中、3人とも政党色を前面に出さない“市民派”の看板を掲げて激戦に挑む。 (名古屋市長選取材班)

 1月29日。地元が推す弁護士の伊藤邦彦(55)か、一歩も引かない衆院議員の河村たかし(60)か、どちらを候補に選ぶか託された民主党の代表小沢一郎は、党本部に河村を呼び、ただした。「皆はあなたが最後にあきらめると思っている。党の推薦がなくても本当に出馬するのか」
 「党首に対し、失礼なので…」とためらう河村。小沢に「いいから」とうながされ、言い切った。「党が伊藤氏を推薦したとしても、私は出ます。今度やめたら、自殺しないといけません」
 「そうか、あなたも2回目だからな」。やや表情を緩めた小沢は地元を丁寧に回るよう促し、決定的な言葉を口にした。「最後はおれが仲介するから」
   □  □
 河村が意を決したのは昨年のクリスマス。党の実力者を自宅に訪ねて切り出した。「腹を固めた。応援してもらえないか」
 民主党は当時、別の候補擁立に動いていた。党の動きに反しての「出馬」とは「離党」を意味していた。
 4年前の市長選。いったん出馬表明しながら党や家族の支持が得られず、わずか2カ月余で断念。3選を目指した松原武久との激戦を期待した有権者を失望させた。
 「市民に対する心苦しさが、いまだに焼き付いている。今回は絶対に引かない。二度と上を向いて、名古屋を歩けなくなる」
 この実力者は小さくうなずき、「まだ早い。もう少し情勢を見ろ」とだけ告げた。
 地元議員らは「パフォーマンス先行」と河村に批判的で、「市民税減税」などの政策も「実現できるか」と懐疑的。県連は伊藤の擁立で結束し、党本部も一本化を調整できぬまま、混迷は1カ月以上も続くことに。
   □  □
 河村といえば“自転車街宣”。党や連合など組織に頼らず、5期連続で自公候補らに圧勝してきた強さがある。小沢らの脳裏には「5月にも」といわれる総選挙に河村をどう生かすか、があった。
 党本部には、1月下旬、民間会社に極秘に依頼して実施した世論調査の報告がある。「(無所属の)河村か、民主の伊藤か」。市民1000人に電話で聞いた結果は3対1。圧倒的な差だった。
 小沢らが恐れたのは、河村が離党して「悲劇のヒーロー」になり民主が敗れること。総選挙の前哨戦としては最悪のシナリオだ。
 党に頼らず出馬すると決意した河村が、候補者選びの中心になった。政権奪取を狙う民主党といえども河村人気を無視できない。今月24日、市議団と会談した小沢は「とにかく、総選挙には勝たなければならない」と語気を強めた。
 河村擁立に動いてきた党幹部からは早くも「総選挙の時には河村さんを応援演説に使いたい」との本音も漏れる。 
(文中敬称略)
    ◇
 名古屋市長選にはほかに自民・公明が支持する見込みの細川昌彦中京大教授(54)、共産推薦の太田義郎愛知県商工団体連合会長(65)が出馬表明している。
(中日新聞 2009.2.26)



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【なごや市長選】対決・市民派<中> 敬遠に戸惑いも 
中日新聞 2009年2月27日 朝刊

 「本当に河村をやるのか…」。民主の名古屋市長選候補が衆院議員の河村たかし(60)に落ち着く見通しとなった先週末。市内の老舗料亭で、民主幹部と向き合った自民側が切り出した。
 2階の小部屋でビールを酌み交わすうち、話はきな臭くなる。「連合は難しい。割れるかもしれない」。民主幹部は支援組織である連合の内情を明かした。
 逆風下にある自民党にとって、支持する中京大教授の細川昌彦(54)が名古屋を制すれば、総選挙に向けた弾みがつく。民主党内には河村の政策や派手なパフォーマンスに反発があることは熟知している。「民主は表向き河村をやるだろうが、こっちにも、いろんなやり方がある」。料亭を出た自民議員は、記者に笑みを浮かべ、民主側への切り崩し工作を示唆した。
   □  □
 連合愛知の各労組代表が集まった25日の政治センター会議は紛糾した。河村支持を打ち出す旧民社党系に、「絶対できない」とかたくなに拒む自治労など旧社会党系。「いっそ自主投票に」との声も強まってきた。
 連合幹部は「河村さんの政策は一議員ならともかく、市長となると…。推薦を出すにしても政策協定を結ぶことが前提」と話す。
 河村の持論は、外郭団体の全面廃止や市職員数と給与の削減も含む。職員の組合を傘下に抱える連合には抵抗感が強い。連合が割れて自主投票になれば、各党の草刈り場になるのは必至だ。
   □  □
 名古屋財界の長老、盛田和昭(85)は23日夜、市内のホテルに財界、文化人ら200人近くを集め、細川を支援する会を立ち上げた。皆、名古屋城本丸御殿の早期復元を目指すメンバーだ。
 盛田は「わが家訓は『政治にかかわるな』だったが、御殿が変な方向に行くことだけは避けたい。その思いでこの場にいる」。盛田は、現職・松原武久の意思を引き継ぎ、御殿復元を成し遂げるのは細川だと信じる。
 細川には、こうした市民の支援組織がいくつか生まれつつある。自らスケジュール帳をめくり、中小企業や学生、女性団体との集会を重ねる。プロレスのリングに上がり「名古屋をスポーツイベントで盛り上がる街にします」と声を張り上げたことも。
 26日朝、ホテルで開いた自民市議との情報交換会。細川は「政党色を出さず、市民派で行きたい」と繰り返し、市議らが選挙陣営に入ることさえ敬遠している。市議の間には「どう支援したら良いのか」「われわれには具体的な戦術もノウハウもあるのに」との戸惑いが広がる。
 政党や支援組織の影響力がかすむ。名古屋ではおそらく前例のない選挙戦は「政党無用」という状況にも映る。 (文中敬称略)
(中日新聞 2009.2.27)




【なごや市長選】対決・市民派<下> 政策論争への渇望 
中日新聞 2009年2月28日 朝刊


 不況の冷たい風が吹き抜ける師走の名古屋。大手電機メーカーを派遣切りに遭った北区の男性(33)は1枚のビラを受け取った。契約期間中の1月初めに解雇すると通告され、会社の寮も2月中の退去を迫られていた。
 ビラには「契約期間中の解雇は違法。相談は共産党へ」とある。気がつけば、共産などの推薦で市長選に出馬する愛知県商工団体連合会長の太田義郎(65)陣営が開いた集会の輪の中にいた。
 政治とは無縁で、これまで投票に行ったことはない。だが、自ら体験した派遣切りを生み出したのは政治。「参加しないと、好き勝手にされてしまう」。今度の市長選は投票してみようと思う。
   □  □ 
 太田は、このような労働者の相談が特に増えてきたと感じる。高まる雇用不安を背景に、共産党は全国で勢いを伸ばしている。党中央委によると、ここ数カ月、若者を中心に毎月2000人近くが入党、低迷していた機関紙の読者数も右肩上がりに増えている。
 その中で太田はあえて党を前面に出さず、市民派として戦う。「女房と2人でずっと米屋をやり、勝手口から庶民の暮らしを見てきた。庶民の苦しみが分かるのは私だけ」との自負がある。
 「共産党の推薦は受けていない」。1月3日、朝刊を読んだ太田は驚いて本紙に抗議電話をかけてきた。太田について「共産党などの推薦を得て出馬を表明している」と報じていたからだ。
 実際は、昨年12月16日に共産党が推薦状を出していた。太田にしてみれば、自分は労働団体や女性団体などでつくる「革新市政の会」の候補であり、党はその会の1つにすぎない。党から推薦を受けていたことすら知らなかったのだ。
 本山政雄市政(1973-85年)では与党の一角を担った共産党。その後の市長選は相乗り候補に対し惨敗が続いたが、消費税が導入された直後の89年は現職に8万票差まで迫った。太田は「論戦に入れば支持を得られる自信はある」と腕をぶする。
   □  □
 だが、いち早く出馬を表明した太田に対し、他党はなかなか候補を決められなかった。
 自公民を与党とする市議会の運営は、常に最大会派の民主を先頭に立て、他党は後追い。自民市議団の幹部は「候補者は民主に決めてもらう」「うちは半歩遅れてついていく」と言ってはばからなかった。
 28年間続いた相乗りに慣れ、政党としての目標や戦い方、候補の選び方すら忘れてしまったかのようだ。
 格差の拡大や派遣切り…。名古屋の「元気」は色あせ、有権者は今こそ真剣な政策論争を求めている。市民派を自称する候補予定者たちのビジョンと、政党の存在意義が問われる選挙戦が始まる。 (文中敬称略)
(中日新聞 2009.2.28)


こちらはオマケ。

【政治部デスクの斜め書き】支持率下落も、無党派は牛歩… (1/2ページ)
産経新聞 2009.3.1 18:00

小沢代表率いる民主党。政権獲得へ無党派層の心をつかんでいるのか。 「無党派層の動向が鍵」。選挙報道の定型句だが、鍵とはいうものの、実際には無党派層の動向が、なかなかつかめない。
 2月21、22の両日、産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が実施した合同世論調査でも、あるテーマでは「無党派層」は牛歩といえるほどのゆったりとした動きしか、みせてくれなかった。
 前回(1月25日)、このコラムで、民主党の小沢一郎代表が無党派層をつかむことができるかどうかを、世論調査のデータから探ってみた。今回は、民主党という政党が無党派層をつかみつつあるのかどうかを考えてみたい。・・・・・


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