12月9日(水)に、今年最後の「ジェンダーコロキアム」が開催されます。
12月に入ってしまいましたが、P-WANのイベント情報で紹介しました。
書評セッションで、テーマ本は、
『女性同士の争いはなぜ起こるのか―主婦論争の誕生と終焉』
妙木忍 (著) 青土社 (2009/10/22) 2600円
わたしもちょうど読み終わったところです。
ここに取り上げられているテーマは、わたしにとっても80年代の、
上野千鶴子さん編集の『主婦論争を読む』のころからの関心事なので、
ぜひ参加したかったのですが、母が入院したので、ビミョウな日程になりました。
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本文中の写真をクリックすると拡大します。
ちょうど先週の朝日新聞の書評にも取り上げられていました。
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ちなみに、この本は、
「2009年6月18日に東京大学から博士(社会学)の学位を授与された論文
「ライフコースの多様化が生み出す女性間の対立と葛藤―戦後『主婦論争』を通して―』
を書き改めたもの(著者あとがきより)、だそうです。
ということで、内容はやや高度ですが(笑)、
目次を見るだけでも、盛りだくさんでおもしろそう、と思いませんか。
最後まで読んでくださってありがとう
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12月に入ってしまいましたが、P-WANのイベント情報で紹介しました。
書評セッションで、テーマ本は、
『女性同士の争いはなぜ起こるのか―主婦論争の誕生と終焉』
妙木忍 (著) 青土社 (2009/10/22) 2600円
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ここに取り上げられているテーマは、わたしにとっても80年代の、
上野千鶴子さん編集の『主婦論争を読む』のころからの関心事なので、
ぜひ参加したかったのですが、母が入院したので、ビミョウな日程になりました。
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12/9【第12回ジェンダーコロキアム】@東大/書評セッション 『女性同士の争いはなぜ起こるのか 主婦論争の誕生と終焉』(妙木忍2009) 2009年度 第12回ジェンダーコロキアム 日時:2009年12月9日(水)18:40-20:30 場所:東京大学法文1号館315号室(本郷キャンパス) 書評セッション 妙木忍2009『女性同士の争いはなぜ起こるのか 主婦論争の誕生と終焉』青土社(2600円+税=2730円、上野研究室で著者割引にて2200円) 帯:女たちを分断する「主婦」の呪縛は解けるのか?「主婦論争」研究の画期的成果。上野千鶴子 コメンテーター:熊坂礼子(くまさか れいこ)/大和田未来(おおわだ みき) 本書の紹介: 生き方の選択をめぐる女性同士の争いをテーマに、3次にわたる主婦論争から、1980年代のアグネス論争、1990年代の専業主婦論争、2000年代の「負け犬」論争までを一本の線で結んで、戦後主婦論争として分析。女性のライフコース選択をめぐる論争の「かなめ」には主婦をめぐる問いがあると考え、主婦をキーワードとして、女性たちが時代をこえて受け継いできた論点に迫る。女性が抱く葛藤はどこから来ているのか?女性同士の争いは、時代や論点の変容を遂げながらもなぜくりかえされるのか?その葛藤は、決して個人的な葛藤などではなく、各時代の背景と女性が置かれた位置に関係しているということを、歴史的に明らかにしようとした著作。 著者自己紹介:妙木忍(みょうき しのぶ) 1977年高知県生まれ。高知大学教育学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了。博士(社会学)。専門はジェンダー研究と観光研究。2006年度北海道大学観光学高等研究センター学術研究員。現在、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所ジュニア・フェロー。主な共著として『新編 日本のフェミニズム 3 性役割』(岩波書店、2009)、『観光の空間』(ナカニシヤ出版、2009)ほか。近刊として『フェティシズム研究 3 侵犯する身体』(京都大学学術出版会、2010年2月)。本書に関連する著者の論文は末尾に記載。女性同士の対立を研究したくて京都から東京に来ました。 コメンテーター自己紹介:熊坂礼子(くまさか れいこ) 山形大学人文学部卒業後、私立高校の社会科の教員として4年間働きましたが、職場の同僚と結婚し、退職しました。その後24年間は主婦役割を最優先させて暮らしてきました。50歳になった頃、父が事故で障害者になり、それをきっかけに家族の問題が表面化しました。その時に自分の主婦役割について疑問を持ちました。4年前に上野先生と出会い、『サヨナラ学校化社会』や『家父長制と資本制』などを読んで、ようやく同志にめぐり会ったと思いました。現在主婦の当事者研究をしています。『女性同士の争いはなぜ起こるのか』を読んで、待ち望んでいた主婦論についに出会ったと思いました。 コメンテーター自己紹介:大和田未来(おおわだ みき) 東京学芸大学教育学部幼稚園教員養成課程卒業。8年かけて大学を卒業!現在、東京大学社会科学研究所学術支援職員。先生や友人など、理解し、見守ってくれる人に恵まれました。その環境の大切さを実感します。私を離さない問題と向き合いたくて、現在上野ゼミでお世話になっています。当日は、当事者性と降りられなさ、自分自身のポジショナリティについて、また、シングルマザーという、婚姻制度を選ばなかった自分自身の立場から見えてくる「主婦」の立場について考えていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。 目次 ・・・・・・(以下略)・・・・・ |
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ちょうど先週の朝日新聞の書評にも取り上げられていました。
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ちなみに、この本は、
「2009年6月18日に東京大学から博士(社会学)の学位を授与された論文
「ライフコースの多様化が生み出す女性間の対立と葛藤―戦後『主婦論争』を通して―』
を書き改めたもの(著者あとがきより)、だそうです。
ということで、内容はやや高度ですが(笑)、
目次を見るだけでも、盛りだくさんでおもしろそう、と思いませんか。
『女性同士の争いはなぜ起こるのか ―主婦論争の誕生と終焉』妙木忍 (著) 青土社 (2009/10/22) 2600円 目 次 序 第1章 「主婦論争」 の誕生 1 「主婦論争」 の誕生 2 一九八〇年代以降の論争 3 主婦論争を再定義する 主婦の自明性喪失以前と喪失以後 準拠対象としての主婦 4 女性たちの共通点――比較の基盤 5 女性と男性のあいだの非対称性と女性同士の分断 女性間を分断する規範 主婦の自明性喪失以後にも残る規範 6 規範が変化しても変化しないもの 7 女性同士の争いを読み解くために 第2章 前史としての主婦論争 1 第一次主婦論争――主婦は外で働くべきか? 第一次主婦論争の社会史的背景――戦後復興と家電製品の普及 主要類型の再定義 主婦否定論――主婦も職場進出を 主婦肯定論――主婦の家庭役割尊重 主婦調停・和解論――家庭の主婦と働く主婦の連帯を求めて 主婦役割全面否定論――個人としての経済的自立を 梅棹論はなぜ孤立したか 市場労働と家事労働のはざまで 2 第二次主婦論争――家事労働はなぜ経済的価値を生まないのか? 第二次主婦論争の社会史的背景――高度成長と進む女性の主婦労働者化 「主婦が一日サボッたら」 無償労働の問題化――主婦労働には価値がないか 経済学の立場から――主婦労働は無価値である 主婦の経済的自立の具体的提案――主婦年金制 低賃金を支えるものとしての主婦労働 磯野説とその後の 「家事労働」 概念の再論点化 3 第三次主婦論争――主婦の正統性を正当化する 第三次主婦論争の社会史的背景――「主婦労働者化」 の完成を経て 武田論の先駆としてのウーマン・リブ 武田論の登場――主婦礼賛論 武田論への反論 二重負担に対する警鐘 ライフコースと性役割の分離の前兆 専業主婦と働く主婦の羨望度 4 性役割規範をめぐる女性間比較 論争契機としての二者択一論 他者への批判か積極的自己肯定か 主婦論争の死角 5 既婚女性が主役だった論争 第3章 第四次主婦論争 (アグネス論争) 1 社会史的背景――働く母親の増加 二重負担の強化 2 アグネス論争――子連れ出勤は是か非か? Ⅰ期・創出期 (一九八七年三月二〇日~一九八八年二月一八日) Ⅱ期・国会以後 (一九八八年二月一九日~一九八八年五月一五日) Ⅲ期・上野 「論壇」 登場以後 (一九八八年五月一六日~一九八八年八月二日) Ⅳ期・冊子登場以後 (一九八八年八月三日~一九八八年九月七日) Ⅴ期・中華思想説以後 (一九八八年九月八日~一九八八年一二月一日) 3 アグネス論争をどう読み解くか 文脈の設定――働く母親の子連れ出勤 「公私の分離」 規範とアグネス論争 「公私の分離」 規範と性役割規範 4 ライフコース比較言説の登場――山口百恵・松田聖子・アグネス 子育てをめぐる主要三類型 争点にはならなかった百恵型 アグネスの対比は聖子ママ ライフコース比較言説が意味するもの 5 職場神聖論 独身風をよそおう 役割葛藤の顕在化 仕事の厳しさと 「男の論理」 女性による職場神聖論の支持 6 羨望と嫉妬のあいだで――相対的剥奪感 アグネスが 「重要な他者」 となる理由 アグネスへの相対的剥奪感 アグネスへの羨望 羨望と嫉妬のあいだで 子連れ出勤批判の根底にあるもの 7 ねづよく残る性役割規範 個人内葛藤から個人間葛藤へ アグネス論争の歴史的意義とその後 第4章 第五次主婦論争 (専業主婦論争) 1 社会史的背景――マイノリティ化する専業主婦 2 前史――社会学者らによる専業主婦論 3 主婦役割全面否定論と主婦役割全面肯定論の対立 主婦役割全面否定論――石原里紗の専業主婦論 主婦役割全面肯定論――林道義の専業主婦論 4 ライフコースの多様化の容認をめぐって――石原論と林論の対照性1 女性の自己決定をめぐって 多様なライフコースの肯定をめぐって 専業主婦の代弁をめぐって ライフコースの多様化と女性の自己決定 5 女性の自己利益の優先の是非をめぐって――石原論と林論の対照性2 多様化する専業主婦肯定論――専業主婦の是非論から 女性の自己利益の優先の是非と専業主婦の階層分解 石原論は専業主婦バッシングか? 林論は専業主婦擁護論か? 6 石原論と梅棹論 主婦役割全面否定論の再来――梅棹論との共通点 主婦に経済的自立を求めず――梅棹論との相違点 経済的独立を争点としなかった石原論 7 第六次主婦論争への助走 石原論と酒井論の共通点 石原論が残したもの――性役割への疑問 8 石原論の歴史的意義と盲点 専業主婦の階層分解と均質性――「自己犠牲」 への視点 石原論の盲点 9 専業主婦の階層分解を目前にして 第5章 第六次主婦論争 (「負け犬」 論争) 1 社会史的背景――広がる女性間の経済階層格差 2 論争者のいない論争 逆説的な自己肯定 なぜ争いにならなかったのか――三つの理由 「負け犬」 論争が 「論争」 である理由 3 規範が失われた論争 メディアが構築する対立軸 ライフコースモデル――高まる 「勝ち勝ち犬」 モデルの価値 変貌する結婚観 生活を変えたくない 「負け犬」 たち――「保存」 型結婚アドバイスの登場 願望と規範の大きな差 規範が失われた論争とは何だったのか 4 「勝ち犬」 と 「負け犬」 の共通点 「負け犬」 論争の効果――「負け自慢合戦」 「負け犬」 と 「勝ち犬」 の共通の基盤 「勝ち犬」 の肩身の狭さ 「勝ち負け」 調停論をこえて 5 「負け犬」 論争がもたらしたもの 失われゆく性役割規範――第一の論点 繰り返される女性間の比較とその変容――第二の論点 選択肢の一つに過ぎなくなった結婚――第三の論点 6 「ありのまま」 を肯定して生きる 第6章 主婦論争の通時的分析 1 主婦論争のまとめ 論争の領域 規範の種類 論争契機 論法 断絶のずれ――三つの断絶 2 第一の断絶――準拠対象の変容(第一次~第三次、第四次~第六次) 3 第二の断絶――争点となる規範の変容(第一次~第五次、第六次) 争点としての性役割規範 争点としてのライフコース規範 4 第三の断絶――女性の意識の変化(第一次~第四次、第五次~第六次) 5 主婦論争の断絶から見えてくるもの 第一の断絶と第二の断絶の時差 第三の断絶と第二の断絶の時差 主婦の普及期と衰退期の共通性 6 女性同士の争いがくりかえされるのはなぜか 排除された論点 結婚と出産をめぐる認識の変貌 女性カテゴリーの再生産 7 新たな問い――規範解体以後も終わらない論争 第7章 主婦論争のゆくえ 1 ライフコースの多様化 「以後」 の主婦論争 準拠対象から遠ざかる主婦 性役割規範が争点となる論争は終焉したか? 「負け犬」 論争は主婦論争といえるか? 2 女性間を分断する規範のゆくえ 特定のライフコースが規範化されない時代を迎えて――変貌する結婚の位置付け 規範の復活はあるか、規範の維持はされるか 男性の家事労働を組み込んだ論争、女性同士の世代間の論争 3 女性同士の争いはどこへいくのか 調停はしない 論争の変容、論争の不変 社会史的背景とともに移り行くと予測される女性同士の争い 注 参考文献 引用一覧 あとがき 索引 [著者] 妙木 忍(みょうき・しのぶ) 1977年高知県生まれ。高知大学教育学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了。博士(社会学)。専門はジェンダー研究と観光研究。2006年度北海道大学観光学高等研究センター学術研究員。現在、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所ジュニア・フェロー。主な共著として 『新編 日本のフェミニズム 3 性役割』(岩波書店、2009)、『観光の空間』(ナカニシヤ出版、2009年)ほか。 |
最後まで読んでくださってありがとう
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明日もまた見に来てね
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